チェア選びの鉄則とは
2019.8.22
チェアは暮らしの中でいろいろな場所で用いられます。
人間が腰かける道具として古来より進化してきているチェア。
そのダイニングチェアを選ぶポイントは多々ありますが、多くをまとめると
「見て美しいこと」
「素材とディテールが重要」
「もちろん座り心地が一番大事」
「そして丈夫でメンテナンス性の良いこと」
となります。
今回はこれらをもとに、チェア選びの鉄則についてお話していきましょう。
鉄則その1 「見て美しいこと」
チェアは暮らしの中でほぼ毎日目にするもの。
当然、自分の趣味に合ったデザインであること、つまり「見て美しい」ことは大事です。
「見る喜び」があるものを使う暮らしは、毎日が華やぎます。
しかし、その際に気を付けるべき点としてデザインだけでは成り立たない、ということです。
まず、後述する座り心地は非常に重要です。
空間全体・暮らし全体を考えたものを選ぶようにしなければなりません。
アーム付きのものでゆったり過ごすのか、出入りが多い場面でアームが無いものを選ぶのか。
椅子の出し引きのスペースは、他の家具とのバランスは。
そこまで考えて、デザインと使い心地が両立されたものとなります。
ダイニングテーブルとの相性も重要です。
テーブルのデザインや雰囲気、素材感などはマッチしているか、できれば空間の雰囲気とマッチしたテーブルとチェアを選ぶようにしたいところです。
また、大事なのはテーブルの天板高とのバランス=差尺です。
同時にこの差尺が適正であると居心地良く、作業性の良いダイニングとなります。
このバランスが合っていないと作業性が良くないだけでなく、姿勢が乱れて腰痛の原因となることもあります。
デザインが気に入ったからといって自分に合わない、もしくは手持ちのテーブルと高さの合わないチェアを購入することは禁物です。
鉄則その2「素材とディテールが重要」
ダイニングチェアの素材もこだわるべきポイントです。
木製のダイニングチェアといっても、無垢材(原木=丸太から切り出したままの自然な状態の木材)か、合板(ベニヤ=木材から薄く剥いだ「単板」を何枚か積層して接着したもの)か、で異なります。
また、その木の種類もナラ、ウォールナット、メープル、チェリーなど多くの種類があります。
家具蔵のチェアは無垢材無着色、つまり素材の持ち味を余すことなく活かすつくりです。
また、選ぶことのできる樹種も常時8種類を数えます。
樹種によって色合いが異なってくるだけでなく、その木目もそれぞれに特徴があるため、あらかじめどのような材質なのかを理解しておくことが重要です。
また、そのディテールも非常に大事。
デザインが全体の雰囲気を決するのに対して、ディテールは細部の造形を決定づけるものです。
細部の装飾やフォルムを印象付ける造形もしかりですが、細かなつくりもしっかりとチェックしましょう。
人の体は丸みを帯びています。
チェアは体に直接触れるものですから、形状も曲線を帯びたデザインの方が座り心地が良いことは明らかです。
例えば家具蔵の無垢材チェアの座面は非常に深く削り込まれています。
これが臀部から太股にかけて着座時の体圧を分散し、板の座面とは思えないほどの優しい座り心地を生み出しています。
鉄則その3「もちろん座り心地が一番大事」
チェアのサイズは、横幅・奥行・全高・座面高の4つの長さで表されることが一般的です。
チェアの座り心地は体圧分散と密接な関係があり、例えば座面や背もたれに体を預けた際に、如何に自分の体にフィットするか、これが座り心地を左右します。
(それゆえ家具蔵では「鉄則その2」で述べたような曲線形状のチェアを多く用意し、座面の形状も独特のアプローチをとっています)
ここで忘れてはいけないのが、家具店でチェアに座った時は靴を履いた状態であることを考えなくてはなりません。
その為、店舗で試す時は必ず靴を脱いで確かめてみることをお薦めします。
特に理想の座面高は身長の4分の1と言われています。
例えば身長が170センチの人であれば座面高は42センチが理想の高さです。
ゆったりと腰かけて足が中に浮いてしまうと、荷重のバランスが崩れ血流も悪くなってしまい、長く座り続けることができません。
理想の座面高で作ることが出来るチェアかどうかを見極めることも重要です。
家族の身長差もバラバラの時は、そのテーブルで過ごす時間の長い人に合わせると良いでしょう。
鉄則その4「そして丈夫でメンテナンス性の良いこと」
椅子は耐久財であり、長く使用するものです。
パーツの接合や細部のこだわりなど、長く使うことを実現するためにどういった工夫がされているか販売スタッフに都度確認し、納得できるものを選ぶことが失敗しないチェア選びのために大切なことであるといえるでしょう。
体を預けるチェアは、その素材や作りもこだわるべきポイントです。
例えば木製のチェアの場合、ビスやボルトなど金属を用いた作り方をしていると、長年体重を支えていく上で木の繊維が弱まり、ぐらつきやすくなってきます。
家具蔵では、すべての無垢材チェアを「木組み」で熟練の職人が手仕事で作り上げます。
「木は木で締める」という日本伝統の木工技術を活かした製法は、強固で長く使用できる丈夫なチェアづくりを実現しています。
そして、そのチェアの寿命をさらに長くするメンテナンス性。
耐久財とはいえ、使用する月日が増すごとに状態が変化するのは当たり前のこと。
修理したいと思ったときにしっかりと修理ができる体制が整っているところで購入するのはたいへん重要です。
折角愛着を持って選んだチェアが、簡単にはメンテナンスできず結局新しいものと買い替えるということになるのは寂しいものです。
家具蔵の家具は無着色であり、暮らしの中で付いた傷も目立ちにくく、また、工場直営ですので張地の張替えなども問題なく対応できます。
長く使用できること、それに加えて何かの際の体制も整っているところでの購入がおすすめです。
ダイニングやリビングなど暮らしに密着した家具であるチェア。
本当に自分にあったものを見極めることで、長い期間愛用できる唯一無二のものとなります。
逆に自分の体に合わない椅子は、健康を損ねる原因ともなりえるため、慎重に選ぶことが大切です。
価格だけでは判断できない部分をお店のスタッフに確認しながら選ぶことがチェア選びの鉄則です。
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