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無垢材家具の仕上塗装の違いを知る

2019.9.19

 

無垢材の家具を検討する際、今後の使い勝手や木の質感を左右する家具の仕上げ(塗装)方法に関してもよく知っておかなければなりません。

仕上げをしていない素地の状態のままの場合、水分が木に染み込み、輪染み等の汚れの原因になります。

同時に傷が付きやすく、日焼けによる変色なども起きてしまうため、非常に気を使いながら家具を使用していくことになってしまいます。

反面、仕上げを行うことで木を湿度や水分から保護することができ、同時に木目を美しく際立たせてくれるようになります。

そのため一般的には必ず何かしらの仕上げを施し、家具を使用していくことになります。

ただ一言で仕上げと言っても実に様々な方法が存在します。

それぞれの仕上げの特徴を理解することで、自身の使用する家具にはどの仕上げが適しているのかよくわかるようになります。

今回はそのような仕上げの方法に関してご案内していきましょう。

 

ウレタン仕上げ


ウレタンの樹脂を木の表面に塗り、その塗膜により木を保護します。

強い耐久性があり、湿度や温度の変化にもつよく、木の動きにも保護してくれる役割があります。

日常的なメンテナンスが不要で水物を弾く特性があるため、無垢材家具を手軽に使用できる良さがあります。

またお子様が小さいご家庭などでも、拭き掃除をするだけのメンテナンスのしやすさが好評となっている仕上げです。

家具蔵のウレタン仕上げは、熟練の職人によって塗料を薄く吹き付けています。

木の質感を損なわず、自然の素材を活かしながら手軽に無垢材家具を楽しめる仕上げになっています。

 

オイル仕上げ


植物性のオイル(亜麻の種子から採れる油や荏胡麻の種子から搾取する油など)を木の表面に塗る仕上げ方法です。

木の表面から導管に染み込ませ中に浸透させ、オイルが内部で固まることで塗膜の代わりをする仕上げです。

表面に膜を張っていないので、木本来の風合いをそのまま活かした塗装です。

触った時の感触は木が持っている本来の触り心地を感じることができます。

反面、定期的な塗り直しの必要性、汚れの付きやすさ(染みなど)については知っておかなければいけないポイントです。

見た目には、木材を水で濡らした時よりも少し濃い自然な仕上がりとなります。

 

漆塗り仕上げ


漆はウルシノキの樹液を原料としたもので、その樹液に着色顔料などを入れない純粋な漆を木に染み込ませ、余分な漆を拭き取り、乾燥させます。

その工程を何度も何度も繰り返しおこなうことで、木の質感や木目がより鮮明になり風合いが増してきます。

オイル仕上げに少し似ていますが、漆を均一に塗り、その後拭き取る作業は、湿度・温度などの気候環境を見極めて作業する熟練の勘や経験が必要なため、漆職人といわれる専門の職人により行われます。

木地の仕上げや塗りに時間と手間がかかる塗装方法ですが、漆仕上げの家具の質感や引き立つ木目は他の塗装にないものがあります。

また漆仕上げを行うのに対し相性の良い木があるため、家具蔵の家具製作では対応可能な樹種が限られています。

 

ラッカー仕上げ


塗装する際、樹脂を溶かしたアルコールやシンナーが揮発して、木の表面に薄い膜を作る塗装方法です。

ラッカー仕上げは塗膜がとても薄いため、その塗膜を何重にも重ねて塗膜を作ることで、耐水性や表面の傷を防ぐ仕上げになります。

手間がかかりますがウレタンに比べると薄いため木の肌触りや独特のツヤがあり高級感がでます。

もともとアルコールやシンナーを溶かしているので、市販されているアルコール消毒などを使うと溶剤が溶けてしまいます。

家具を代々受け継いで使うヨーロッパの家具では、この溶ける性質を利用してアルコールで塗装を簡単に剥がし、補修を行ったりもします。

 

UV仕上げ


UVとは「ウルトラバイオレット」の略で、まさしく皆さんがイメージされる紫外線のことです。

紫外線を当てることで硬化する特殊な塗料を使用して塗装します。

非常に硬く傷が付きにくいのが特徴で、硬度や耐摩擦性などが非常に高く、テーブルやデスクなどに多く使用されます。

日々のお手入れに関しても、拭き掃除のみで綺麗になり手軽です。

反面、表面のツルツルとした仕上がりは、質感を損ない、表面の削り直しや塗り直しなどの修理ができないことから、自然の無垢材では使用されることは少ない仕上げです。

 

このように家具の仕上げと言っても実に多様な仕上げ方法があります。

しかし無垢材の家具に限って言うのであれば、上記の仕上げの中でも「ウレタン仕上げ」、「オイル仕上げ」の2種類の仕上げが、家具購入時によくある仕上塗装の方法になるでしょう。

それぞれの特性を知るとともに、実際の質感や使い勝手を販売店のスタッフに聞いてみるのは必須です。

家具蔵でも様々な事例を知る経験と知識豊富なプロスタッフが多数在籍しています。

ユーザー目線、お客様目線でお薦めの仕上げをお答えします。

お気軽にお声かけ下さい。

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