布団ではなくベッドを選ぶメリットは?
2021.12.8
皆さんは寝具を選ぶとき、布団派でしょうか?
それともベッド派?
布団にもベッドにも、それぞれの特徴やメリット・デメリットがあります。
暮らしのパターンやお部屋の大きさ等も選ぶポイントになるでしょう。
江戸時代から使われてきた布団は私たちの生活にとても身近なものです。
しかし、すべての部屋が畳であった時代から、現在ではほとんどの部屋がフローリング床に変わり、座卓からダイニングテーブルへ、床座りから椅子・ソファへと生活が変化しています。
布団もまた、フローリング床の増加とともに数が減りつつあります。
では布団、ベッドのそれぞれの違いを見ていきましょう。
布団の特徴
布団のメリットは狭い空間であっても畳んで収納することで、お部屋を広く使用できることです。
持ち運びができるので別の部屋に移動したり、天日干しも可能。
ベッドを置くスペースが確保できないような場合は、やはり布団が役立ちます。
一方で、布団はほこりなどのハウスダストの影響を受けやすい、ということは事実としてあります。
床材がフローリングの場合は畳と比べほこりが舞いやすいことに加え、布団はマットレスと違い厚みがないので耐圧が分散されにくく、負荷が集中することにより床の固さがダイレクトに伝わり体を痛めてしまうことも。
また、歳を重ねると筋力が落ちるため起き上がりがしづらくなります。
毎回畳んで押し入れへの上げ下ろしを行うことも辛く感じるようになるでしょう。
ベッドの特徴
ベッドのメリットの一つに上記のハウスダストの影響を受けにくいことが挙げられます。
床面から約20センチ以下のところでは温度や湿度に変化があり、床からのホコリの影響を受けやすくもなります。
ベッドの場合はフレームやマットレスで高さを出すことで、それらの影響を受けにくくなり快適な睡眠環境を維持することができます。
マットレスの種類は豊富にあるので、自分の体に合ったものを選ぶことでより睡眠にこだわることができるのも利点です。
また、ベッドの場合は起き上がりが楽な為、布団を使用していた人でも年齢を重ねる毎にベッドへと移行することが多くなっています。
ベッドの二つ目のメリットは、毎朝畳んで仕舞うという作業がないということ。
布団は敷きっぱなしにしてしまうと、そのなかに湿気が溜まってしまい、布団だけではなく、床にもカビが生える原因になってしまいます。
必ず干す・畳むという作業が必要です。
その点ベッドは、フレームにより床との間に隙間を作り湿気を逃がす役割を果たすため、畳んで仕舞うという作業が必要ありません。
ただしマットレスは持ち運んだり天日干しができないため、布団クリーナーや掃除機を使ってこまめに掃除をすることが大切です。
小さいお子様やペットがいるご家庭では、
「ハウスダストが心配だからベッドにしたいけど、寝具は布団のように洗ったり干したりできたほうが安心」
「買っている犬が粗相してしまう」
などのようにマットレスだと洗えなくて困る場合もありますよね。
そんな時は、マットレスの上に湿気や寝汗を吸収してくれるタイプの敷きパッドを敷きましょう。
敷きパッドを外して洗うだけでお手入れが楽になり、汚れ防止にもなります。
或いは、防水タイプのシーツを使用する事で、マットレスへの染み込み防止にもつながります。
ここで、ベッドのメリットとしてよく挙げられる「引出し付きのベッド」についてお話します。
「引出し付きのベッドにすれば収納が増えて便利」
などとよく耳にしますが、正直なところ、引出し付きのベッドはあまりおすすめできません。
確かに収納スペースが少ないお部屋の場合、ベッド下も貴重な収納スペースになることは間違いありません。
ただし、ベッドに高さがあるのは本来マットレスに籠った湿気(寝汗等)を多方面に排出するためであり、ベッド下は特に湿度が溜まりやすくなります。
そこに引出しが付いてしまうと、引出しの中に籠った湿気が逃げられなくなってしまうのです。
特に布団や季節ものの衣類など収納したものが湿気を帯びたり、カビが生えやすくなってしまいます。
できればベッド下はすっきりしていた方が良いでしょう。
空間利用できるベッド
とはいえ、ベッドは場所をとる…、という方。
空間が限られていてベッドを置くスペースがない場合は、空間をうまく使う必要があります。
例えば家具蔵の「タタミベッド モデルノ」。
ベッドと布団の良いところを合わせたベッドです。
タタミベッドは就寝時には布団を敷いてベッドにするのは当然のことながら、フローリング部屋の一部をまるで小上がりの畳スペースとして活用することができます。
高さがあることでハウスダストが気にならないだけでなく、起き上がりや、布団を持ち上げたり畳んだりする動作も楽になります。タタミベッドであれば、忙しい朝にふとんを仕舞い忘れてしまっても、畳や無垢材の吸湿機能により湿気が籠ることもありません。
小さいお子様がいらっしゃる場合は小上がりの和スペースとしてお昼寝やオムツ変えにも使用でき、泊り客用のベッドとしても使えるため、限られた空間であっても最大限有効活用できるのです。
無垢材のベッドフレーム
無垢材には家具になってからも、優れた調湿効果を持っています。
それは無垢材の中のたくさんの小さな空洞(細胞)が、空気中の湿度や乾燥の度合いに合わせて調質するメカニズムによるものです。
つまり、湿気を多く含むマットレスやふとんに無垢材のベッドフレームは「もってこい」なのです。
更に、家具蔵のベッドフレームには床板に40㎜もの分厚い無垢材を使用しています。
そのため強度が非常に高く、寝返り時にも軋んだりすることがなく安心して体を預けることができます。
強度が高いことで、現在使用している布団をそのまま敷いて使用することもできるため、お子様の成長や生活環境の変化に合わせて布団に合わせたり、マットレスに合わせたりすることができるのです。
このように、洋室が多くなった現在の住宅事情に合わせつつ、昔ながらの日本の文化である畳や布団に適応したベッドがあるという事実。
特に無垢材の持つ木目の模様や色の濃淡は「1/fゆらぎ」と呼ばれる、人の目に心地よい刺激(リラックス効果)を与えてくれます。
また木の香りにはフィトンチッドという、人の心身をリフレッシュさせる効果があるなど、心地よい睡眠を得るために必要な要素がたくさん含まれているのです。
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