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圧迫感の無い空間をつくるには

2021.11.16

 

 

「圧迫感の無い空間」。

よく耳にするフレーズですが、皆さんはどのような空間を思い浮かべるでしょうか。

吹き抜けがある、天井高が高い、面積が広い、明るい、ものが少ない。

つまるところ「開放的な空間」を思い浮かべるかと思います。

実際にはそうした建築的な要素で生まれる「開放感」を得ることや、必要以上にはモノは減らせない現状もあるでしょう。

では、今住んでいる、限られたスペースで、どうすれば「開放的な空間」をつくり快適に過ごせるのでしょうか。

今回はそんな話をしたいと思います。

 

 

 

圧迫感とは


 

 

改めて、「圧迫感」とはどういう状況なのでしょうか。

直訳では

「強く押さえつけられている感覚、 息苦しい感じや、大きく迫っていて威圧されている感じ」

のことをいいます。

では、生活空間に置き換えた場合、どのような状況のときに「圧迫感」を感じるのでしょうか。

背の高い家具ばかりで構成された空間では、覆いかぶさってくるような重圧感を感じます。

「倒れてくる」「落ちてくる」といった、心理的恐怖感も感じてしまう事でしょう。

また、四方を家具、もので囲まれた隙間の少ない空間でも同様の事がいえるでしょう。

その他に、暗い空間や、根本的に狭小の空間も、本能的に恐怖感をもつ方が多いはず。

こういった、心理的ストレスの「重圧感」、「恐怖感」を「圧迫感」というのでしょう。

 

低い高さの家具でそろえる


 

 

圧迫感を抑えるために一番よく語られる方法の一つがこの「低い高さの家具でそろえる」こと。

背の低い家具で空間まとめることで上の部分=天井部までに大きな余白が生まれます。

物理的圧迫感を抑えることができるとともに、壁が見えることで本来の空間の広さが活きる、または視界が広がることにより、空間を広く見せる効果があるのです。

特に大きい家具の代表ともいえる、ソファやベッドの高さを抑える事は非常に重要なことになります。

ソファやベッドは使用する際、腰を落としたり横になったりと、視線そのものが立っているときから大幅に低くなります。

視点が低くなることで更に天井までの広さが開放感に繋がるのです。

ちなみに家具蔵のお客様からも最初の段階で良く出る、「テーブルを低くして空間を広く見せたい」という意見。

これ自体は間違った発想ではありませんが、テーブルの高さはチェアの座面高と相対的なもの。

テーブルだけを低くすること(つまりチェアの座面高はそのまま)は食事や作業がし難いダイニングとなります。

それよりもチェアの座面高をしっかりと決めて、テーブルは適正な高さとする。

そのうえで空間を広く見せたいのであれば、ラウンドバックスタイルのチェアを選ぶことで高さを抑えることが可能ですので、そういったものを選ぶことをお勧めします。

 

背の高い収納を部屋の一面にまとめる


 

 

先述の通り、四方を囲まれた空間では圧迫感を感じやすいもの。

ただ、雑多にものが散らかっている空間も快適とはいえません。

必然、住まいには収納が必要になります。

「ものを最小限にする」ことも重要となってきますが、生活しているとモノが増えていくことも事実です。

多趣味の方、コレクション好きの方は特にそういうお悩みが多いでしょう。

もちろん、使用頻度や必要の有無での「整理」は必要になります。

収納量が必要な場合は、逆説的ですが、背の低い収納を数多く置くことより、背の高い収納で一面にまとめることで「圧迫感」を抑える事の出来るテクニックの一つでもあるのです。

一面にまとめることで、統一感がもたれ、他面には余白が生まれます。

そうすることにより、視界に「抜け」が生まれ、「開放感」を感じることができるのです。

壁面収納はその代表的な収納です。

壁一面を収納とすることで、その莫大な収納力で、モノの散らかりを防ぐことが可能になります。

すっきりとした空間をつくりやすくなるのです。

 

 

色合いをまとめる


 

 

例えば明るい色は、膨張色ともいわれ、その場を広く見せる効果があるといわれています。

「白、ベージュなどの服は太って見える…」といったことも聞きますね。

その話の逆で、空間を明るい色でまとめることにより、空間を広く、つまり「開放的」に感じさせることができるのです。

また、明るい色は、暗い色に比べ、太陽などに自然光、照明などの人工光の反射率も非常に高いのが特徴。

その空間を明るく感じさせるのに大いに役立ちます。

家具と床などの建築の色合いを真逆にすることも効果的。

メリハリの効いた見え方は空間を広く見せてくれるのです

 

鏡を視界に設置する


 

 

鏡を設置することは、圧迫感を抑えるうえで非常に有効的なテクニックといえるでしょう。

まず、鏡を設置する事でそこには奥行きが生まれます。

そして、窓をひとつ増やすような効果を生み出します。

(これは絵画などを壁に飾ることも同じ効果を有します)

鏡に映りこんだ世界が、空間に奥行きを与え、外の世界を錯覚させる効果があるのです。

また、光を反射させて部屋を明るくする相乗効果も併せ持ちます。

最近では、壁一面を鏡として広さを感じさせる部屋も非常に増えてきているほどです。

 

床を多く見せる


 

 

「空間に余白を持たせる」ことは圧迫感を抑えるために非常に有効的なこととなります。

床も同様で多く見せることで「散らかっている」イメージを軽減させ、「開放感」を感じさせるテクニックになります。

床面を多く見せるためには家具同士や家具と壁や柱の間に余白を「あえて」作ることのほか、その他、ラグマット、リビングテーブルなど低い位置に設置するものを円形のものとすることも有効的なテクニックといえるでしょう。

 

いかがでしたか?

こういった「圧迫感の無い空間」づくりは、皆さん共通の悩みである「空間の広さ」に由来するもの。

そうした悩みは一人で考えていても解消されません。

家具蔵では多くの事例を知るプロスタッフの意見や、3Dシミュレーターを使用して、実際の住まいからの改善案をご提案させて頂いています。

住まいの空間に対してのお困りごと、お気軽に家具蔵各店へお声掛けください。

 

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