奥深き「オーダーキッチン」の世界 ~その3~
2019.12.19
人は誰しもが、「お気に入り」というものを持っています。
その中身は多岐にわたりますが、たとえばそれを「モノ」と限定した場合、その栄えある「お気に入り」の仲間に入った理由は何でしょうか?
デザイン?色?素材?もしくはサイズや使い心地?
モノの数だけ、人の数だけその理由も異なるでしょう。
なかには「見ていると落ち着く」「触り心地が最高」「それを使っているだけで幸せな気持ちになる」といった、精神的な理由からその「モノ」を愛する人もいます。
一方で、すべての「モノ」には「背景」が存在するもの。
それを購入した時のエピソード、はたまたそれを譲り受けた際の逸話や元の持ち主との関係性。
そうした「背景」いわば物語があるモノは愛着が湧いてきます。
この物語はそれを手に入れてからでも生み出すことができるものです。
家具蔵でご案内する「無着色」の無垢材家具はまさにそうしたもの。
受注生産であるため、それを購入するまでには多くの場合で密な打ち合わせを要します。
その時点で、その家具はエピソードを持ちます。
これは多くの在庫から手元に届く量販家具では味わうことのできないもの。
そして、そうして手元に届いた家具は経年で美しくその表情を変化させながら、時にはメンテナンスなども施し、「暮らしの記憶」を纏います。
そこには愛着も湧き、自分ならではの物語も生まれるはず。
一方で「家族」「夫婦」という単位が長い時間を過ごすLDK。
特にキッチンは暮らしの中心であるリビングダイニングと一緒に考えるものが主流です。
つまり、リビングダイニングと同様に、キッチンも家族が集まる場となっています。
そこにお気に入りのもの・愛着の持てるものがあるということは、それだけで日々の暮らしを豊かに、毎日のちょっとしたことの気分を上げるものとなります。
そうしたものが積み重ねていく「暮らし」の質の高さ。
三回目は、別荘地への定住の為の家づくりを機に、そんなお気に入りの素材をふんだんに使用したキッチンで送る、ご夫婦の丁寧な暮らしをご紹介します。
ウォールナット材に魅せられて固まったキッチンプラン
長年、家具蔵の家具を使っていらっしゃるご夫婦は、念願の甲斐小泉への移住を計画する中、家の施工の依頼先を検討するために多く会社のショールームを廻る中で、当然キッチンについてもどのようなものが相応しいのかを検討しましたが、やはりキッチンも家具蔵にしたいという想いが日に日に強くなっていったと仰います。
建物自体もたくさんの木を取り入れるプランになっていっただけに、キッチンも木の質感がきちんと感じられるもので、主要な部分は無垢材でないと調和が取れないという結論に至りました。
施工に先駆け、建築段階から何度もお邪魔したそのお住まいは、建物全体が木の心地よさに包まれ、品の良い山小屋のような素敵な佇まい。
施工の際にも感じた居心地の良さは、久々に取材のために訪れた際にも変わらないものでした。
そして、キッチンはというと質実剛健な建物に家具のような上質な木の質感や木目が温かさや優しさを伝えてくれるような特別な存在感を放っています。
大好きなウォールナットの家具や床材と合わせて、この無垢材キッチンもウォールナット材をセレクトする事は最後までこだわった部分とのこと。
深いブラウンの木色と木目や杢(もく)が織りなす豊かなグラデーションそのものがキッチンデザインの一部となった木のキッチンはシステムキッチンメーカーの既製品とは異なる質感が際立ちます。
まるで家具のような佇まい、存在感のある無垢材キッチンを前にして奥様は
「多機能ではないけれど、しっかりと安定感のある使い心地が私にはちょうどいいんです。
初めて我が家を訪れるお客様には、まずキッチンを案内するんですよ」
と嬉しそうにお話し下さいました。
シンプルな中にも、一つ一つのこだわりが随所に生きた理想のキッチン。
例えば水栓の位置や高さも窓枠が美しく見えるように、など器具選びについても検討と打合せを重ねた賜物となっています。
「我が家らしいキッチン、良いものをきちんと選んで使っているという心地よさ、楽しさ、満足感に気づいた」
と噛み締めるように語る言葉が印象的です。
ハーブなどの園芸を楽しむ、ゆったりとした時間のそばにある、「物語」のあるキッチンと家具たち。
これからも「豊かな日々」を彩ってくれるはずです。
また、今回T様邸のキッチンプランは、予め決まっている規格サイズをアレンジして設計されたものという背景もあり、フルオーダーに比べて価格的なメリットもありました。
キッチンのレイアウトがシンプルな壁付けタイプだったり、接合部分が無いアイランドタイプの場合はそのような選択をご提案する事も出来るため、木のキッチンは欲しいけれども価格が心配・・という方も、先ずはお気軽にご相談ください。
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