ベンチをコーディネートにとりいれる
2022.1.29
ベンチの役割
ベンチというとどのようなものを思い浮かべるでしょうか。
家の中でのダイニングテーブルにセットされているベンチもありますが、公園やキャンパス、レストランの待合など外に設置してあるベンチもあります。
意味は少々違ってくるかもしれませんが、野球場などのスポーツで監督やコーチ、選手などの控え席を想像する方もいるかもしれませんね。
様々な場所にベンチはありますが共通したイメージはゆったりと長く座るのではなく、短い時間気軽に座ることができ立ち座りがしやすいというイメージではないでしょうか。
今回は身近で触れる機会の多いベンチについて、空間におけるインテリアの観点からどのようにコーディネートすることで効果的な演出や活用ができるかをみていきます。
ベンチのメリット
●空間がすっきり見える
ダイニングセットにベンチをセットすることでのメリットとしてまず空間がすっきりするという点が挙げられるのではないでしょうか。
基本的には背もたれがありませんので高さが出ない分、圧迫感が低減されます。
また、ひじ掛けもありませんので視界を遮ることもありません。
特有の細長いデザインは、お部屋をすっきりと伸びやかに開放的にしてくれます。
●出入りが楽
ベンチには背もたれも、ひじ掛けもありませんのでベンチの後ろからまたいだり、横からもスムーズに座り込むことも出来ます。
また、奥行きが椅子に比べて少ないので基本的にはテーブルの下にしまうのではなく、出した状態で設置できることが多く、椅子の座る動作である「引く、座る、入れる」の「引く、入れる」がなくなるので出入りとともに立ち座りの動作も楽になるでしょう。
●座る人数に融通が聞く
通常4人掛けのテーブルに椅子をセットしますと片側に2脚しか置けませんので2人しか座ることができませんが
ベンチですと詰めて座ることで3人は座ることが出来ます。
お子様が肩を寄せ合いながらベンチに並んで座ってワイワイと遊んでいる姿など想像するだけでも微笑ましく思えます。
●「座る」以外の使い方もできる
ベンチのメリットとして、「座る」以外にも活用できることがたくさんあります。
「座る」用途で使わないときはご来客の際にカバン置きとして使用することも出来、窓辺に置いて、観葉植物を飾ってもいいかもしれません。
また、高さがローテーブルとほとんど同じなのでローデスクとしてお子様のお勉強やパソコン台としても活用することができます。
家具蔵にいらっしゃるお客様の中にも普段使わないときはソファの前においてリビングテーブルとしてご使用されるという方もいらっしゃいます。
ある程度空間の中で場所をとる家具ですので1台で複数の役割になると嬉しいですね。
ベンチを選ぶ際の注意点
そのように多くのメリットのあるベンチですが、選ぶときには注意も必要です。
デメリットも確認しながら本当にベンチを選ぶ必要があるのか確認しながら購入を検討しなくてはなりません。
●長時間座るのには不向き
椅子やベンチは人が座る道具となり、それらを選ぶときには「座る時間」によって選び方が違うということを知っておくといいでしょう。
短時間しか座らないのであれば、ベンチは出入りも楽で空間もすっきりとして良いかもしれませんが、長い時間座るのには不向きとなります。
ベンチに座っているとき基本的に体が接地する面は「足裏」と「座面」の2点だけになります。
背もたれがある椅子になると「足裏」と「座面」と「背面」の3点となります。
ひじ掛けのある椅子になると「足裏」と「座面」と「背面」と「腕」の4点となります。
このように椅子は体の重さを支える面が多くなるほど、体への負担は少なくなり長く座っていられる場所となります。
体の重さを支える面を多くすることを「体圧分散」といいますが、ベンチは「体圧分散」が十分にできませんので長時間座ると疲れやすいということになります。
その場所にだれが座るのか、その座る人はどれくらいの時間をそこで過ごすのか。
その点も考えながら購入を検討するといいでしょう。
●使える年齢が限られる
ベンチをメインで使うことを考えると適性の年齢の期間が長くはありません。
もちろん小さな赤ちゃんが座るには背もたれがないと危なく使うことができません。
一般的にはある程度落ち着きが出てきた2歳くらいから使い始めることができます。
また、子育てで忙しくゆっくり座っていられないお母さんなどには適していますが、ある程度時間的にもゆとりが出てくると椅子でゆっくりしたくなりものです。
ベンチを選ぶときは「一時的」になるということを前提に考え、使わなくなったときにご来客用にするなど次の使い方も一緒に考えておくといいでしょう。
家具蔵にも多くの種類のベンチのご用意がございます。
お客様が何となく「ベンチでお部屋をすっきりさせたい」とおっしゃられる時がありますが、その際にはベンチのメリットとデメリットをしっかりお伝えしてお選びいただくようにお伝えいたします。
家具は一度買うと長く使っていくものになりますので、ベンチ1つであっても慎重にお考えになってください。
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