無垢材テーブルが与えてくれること その1
2020.1.17
ダイニングルームは毎日家族が食事をし、集う空間です。
そんなダイニングルームの中心となる家具、ダイニングテーブル。
家族やゲストが集う場所なので「温かみ」を感じられる場所にしたい。
そう考えて無垢材テーブルをお選びいただく方は非常に多いです。
実際に無垢材にはリラックス効果があり、無垢材テーブルをお使いの方からはいつも人が自然と集まり、食後も会話が弾むといったお話をよく伺います。
ではどのような効果があるのでしょうか。
木の空間が人にもたらす効果 その1.健康でいられる木の空間
自然素材は「癒し」などとよく言われていますが、無垢材が健康に良いことは科学的・統計的にも実証されています。
木材を多用している建物で過ごす方がインフルエンザにかかりにくく、不眠になる人も少ないようです。
インフルエンザ等で学級閉鎖した数(3年間の合計)
木造校舎では閉鎖率が低いことがわかり、内装を木質にした学校でも木造校舎並みに閉鎖率が低くなっています。
特別養護老人ホームにおける入居者を対象とした施設の木材使用度別の心身不調出現率比較
木材がたくさん使われている施設の方が病気やケガ、不眠などの発生率が低いという調査結果が出ました。
このように木は私たちの健康を支えてくれているのです。
素材の異なるケージでのマウスの生存率と成長
木でできた飼育箱で飼ったマウスの方が、金属やコンクリートの飼育箱で飼ったマウスより長生きできるという結果が出ています。
体重の変化で見ても、木の飼育箱の方がより早く成長することが分かります。
島根大学総合理工学部の中尾哲也教授がまとめた論文は衝撃的でした。
団地やマンションなどコンクリート集合住宅に住む人と、木造に暮らす人の平均寿命を比較すると、団地・マンション族のほうが、約9年も短かったのです(調査件数:木造270件・コンクリート集合住宅62件)。
「この数字は非常に大きい」と中尾教授も驚愕しました。
さらに全国調査でも「木造率が高いほど平均寿命が高い」ことが立証されています。
木の空間が人にもたらす効果 その2.心を落ち着かせる
「休む」と言う字は、「人」が「木」寄り添っています。
英語の「森(forest)」は、「for」「rest」。
すなわち、「休息の場」という意味です。
東西の言葉が奇しくも同じようなことを表しています。つまり、動物である人は、植物である木と共に存在することで、真の安らぎを得ると言うことです。
例えば、木材と金属に触った人のストレス状態を示す血圧の変化を比べると、木材に接触したときは接触前と比べて血圧が下がり、リラックス状態となります。
一方、金属に触れた場合は、血圧の上昇を示し、生体がストレス状態になる、という実証結果が出ています。
床材料の違いによる足の甲の温度変化
コンクリートなどは木材に比べ熱の伝導性が高く、室温が低くなると急激に体温を奪います。
コンクリート建材が心身に悪影響を及ぼすのは、一言でいえば「冷ストレス」によるものです。
つまり、私たちの体からコンクリート材などでは体熱を奪ってしまうのです。
コンクリート建築に入るとゾクッとするのは「冷輻射」(※)作用によるもので、これは遠赤外線とは逆作用となります。
一方無垢材は触れることで感じる温かさがあります。
(※)気温が下がって壁や窓などの表面温度が低くなり、人体の熱がそれらに奪われる現象。壁や窓から離れていても起こる。
無垢材はコンクリートに比べ優れた断熱性(熱を伝えにくい性質)をも持つため、触れたところから必要以上に熱を奪うことはありません。
真冬、駅で電車を待つ際にコンクリートのベンチと無垢材のベンチ、どちらに座るかと言えば、圧倒的に無垢材のベンチを選ぶ人が多いであろうことは、こういった無垢材の持つ優れた効能を古くから木に接してきた我々が本能的に知っているからでしょう。
このように温度や熱の変化が伝わりにくい木材を直接足や手が触れる場所に使えば快適性も向上します。
木の空間が人にもたらす効果 その3.木は目に有害な紫外線を良く吸収する
木材は、波長の短い光・紫外線を良く吸収する一方、「温かみ」を感じさせる波長の長い光・赤外線を反射し、眩しさをおさえます。
更に木材の表面にはミクロの凹凸があり、太陽や照明などの強い光を分散し、人の目に最も心地良いとされる反射率50~60%に抑えてくれます。
このため例えば反射率の高い真っ白な樹脂のテーブル天板は反射が多く目が疲れてしまいますが、無垢材のテーブルには心地良さがあり、人が集まり、憩うのです。
また、原木から伐り出された木目はひとつとして同じ表情のものはありません。
それぞれが厳しい環境を生き抜いてきたからこそできるこの木目は人工物では決して真似できないものであり、自然の雄大さを感じさせてくれます。
この木目の模様や木肌の色の濃淡には「1/fゆらぎ(※)」と呼ばれる動きがあり、この揺らぎが人の目に心地良い刺激を与え、気分をリラックスさせてくれるのです。
(※)自然界に普遍的にみられる現象で、人の心拍や脳波の変化、浜辺に打ち寄せられる波、そよ風などあらゆる自然現象の動きの元となるパターン。人と自然界に共通する生命のリズムが安らぎをもたらすと考えられる。
そのため、「温かみ」や「癒し」を求めて人が自然と無垢材のダイニングテーブルに集まって、つい長居してしまうことは当然のことと言えるでしょう。
いかがでしたか。
大量生産によって安価ですぐ手にできるものはいくらでもありますが、人工物では手に入らない、大切なものを無垢材の家具はたくさんもたらしてくれます。
もし日々の暮らしや住まいに「温かみ」や「癒し」また、「健康」を求めるのであれば、ぜひ無垢材を検討してみてはいかがでしょうか。
家具蔵では経験豊かなスタッフがお客様の理想の住まい作りをサポート致します。
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