都内で見る事の出来る美しい名建築
2020.3.29
東京には美しい建築がたくさんあります。
そんな建築だけを朝から晩まで堪能する「1dayトリップ」を楽しむ人も増えてきているそうです。
「詳しいことは分からないけれど建築が好き!」
それだけで普段歩いている街の見方も変わるはずです。
ノスタルジックな雰囲気ただよう建築、異国情緒感じる建築など、いろんな建築を見て、心がすっきりする休日を過ごしては如何でしょうか?
東京のイメージは高層ビルが聳え立ち、どこへ行っても人がいっぱい、というイメージ、もしくは現実があります。
しかしその分、世界的建築家やデザイナーが手がけた建物や貴重な歴史的建造物などがたくさん存在しています。
ふと視線を変えて素晴らしい建築物を目の当たりにすれば、きっとその美しさに魅了されるはずです。
有名建築家の有名建築は、様々なメディアでご存じの方も多いと思いますので、身近にある由緒ある美しい建築をピックアップしてみました。
東京駅
高層ビルやお洒落なファッションビルが建ち並ぶ東京。
最新スポットや最新アイテムを目的に人が集まる場所でもありますが、古き良き時代の面影を残す美しい建物や街並みもたくさんあります。
たとえば誰もが知る東京駅は、その歴史を知らなくても、つい立ち止まって魅入ってしまうほど、魅力的な姿です。
「東京駅」は大正3年(1914年)に開業しました。
国指定重要文化財である「丸の内駅舎」は、戦災で一部を焼失していましたが、平成24年(2012年)に当時の面影をできるだけそのまま残して復刻されました。
気品さえ漂う赤レンガ造りの外観は、日中はもちろん、ライトアップされた夜もまた美しく、厳かな様子に圧倒されます。
東京駅丸の内駅舎といえば、南北ドームは必見。
異国の建築様式と日本のデザインが融合した、とても美しい空間です。
南ドームは、見上げると8角形の天井の四隅に干支のレリーフが見えます。
この干支のレリーフは方角を示しているそうです。
飾られている干支は、
丑(北東)、寅(北東)、辰(南東)、巳(南東)、未(南西)、申(南西)、戌(北西)、亥(北西)の8つ。
ではここにない卯、酉、午、子はどこへ…?
実はこの4つの干支は、佐賀県武雄市にある武雄温泉楼門に隠されています。
建築家の遊び心でしょうか。
気になる人は、武雄温泉まで行ってみては如何でしょう?
築地本願寺
東京メトロ日比谷線「築地駅」直結。
築地本願寺は、「開かれたお寺」をコンセプトに、イベントが開かれたり、カフェやショッピングが楽しめたりと、一風変わったユニークなお寺です。
築地本願寺は、京都の西本願寺を本山とした浄土真宗本願寺派の寺院。
建築様式にはインドの古代仏教建築を模していたり、本堂入口にはステンドグラスが施されていたりと、仏教伝来の面影を感じさせるオリエンタルな雰囲気も楽しむことができます。
中央外階段の左右には、カルラと呼ばれるインドの空想上の動物が鎮座し、他にもいろいろな動物のモチーフが点在しています。
美しいステンドグラスの下には立派なパイプオルガンがあり、毎週金曜日にはパイプオルガンによるランチタイムコンサートが開かれています。
旧前田家本邸(旧前田侯爵邸)
京王井の頭線「駒場東大前駅」より徒歩12分。
石造りの門を抜けると、生い茂る木々の間から和館が現れ、さらに奥へ進むと、若草色の屋根に赤レンガ張りの洋館がその姿を現します。
この和館と洋館が「旧前田家本邸」。
「旧前田家本邸」は、加賀百万石前田家子孫の屋敷だった建物で、国の重要文化財に指定されています。
洋館は前田利為の本邸として昭和4年(1929年)に完成しました。
外観はイギリスのカントリーハウスのようで、温かくて落ち着く雰囲気です。
屋敷内には、葡萄唐草の浅いレリーフやステンドグラス、透かし窓など目移りするほど美しい場所が目白押しです。
旧前田家本邸といえば照明も見どころの一つで、さまざまにデザインされたレリーフを楽しむことが出来ます。
和館は海外賓客に日本文化を伝える目的で建設された書院造の純和風建築で、昭和5年(1930年)に完成。
違い棚や欄間の透し彫りなど、内部は日本建築の“粋”を集めたものです。
前田利為自身は洋館に住み、和館で客をもてなしたそうです。
現在、和館1階広間は無料休憩所になっていて、縁側から美しい日本庭園が望めます。
当時にタイムスリップした気持ちで、しばしボーっと過ごしてみては如何でしょうか?
東京ジャーミイ
小田急線「代々木上原駅」徒歩3分。
新宿方面に向かう小田急線の車内から特徴的なフォルムが少し見ることが出来ます。
日本最大のイスラム教寺院で、日本では数少ないトルコ系のモスクです。
イスラム教徒でなくても入ることが可能な希少なモスクです。
ミナレットと呼ばれる尖塔やドーム型のアーチ、グレーの縞模様が入った大理石の柱など、閑静な住宅街の中で一際存在感を放っています。
アラベスク模様のステンドグラスや美しいカリグラフィで構成された内部は圧巻です。
通常、モスクは女性と男性で礼拝場所が分かれていて、東京ジャーミイでも2階が男性用、3階が女性用の礼拝堂となっています。
神聖な場所につき、中に入る際には肌の露出は控え、女性はスカーフで髪の毛を隠した方が良いそうです。
礼拝堂が男女で分かれているのも、肌の露出を控えて髪も覆うのも、全部意味があってすること。
イスラム教の文化を理解していくにつれ、どこか心が清らかになっていくようです。
東京都庭園美術館
JR山手線「目黒駅」徒歩7分。
「東京都庭園美術館」は、アール・デコ調に造られた都立美術館です。
建物は戦前に朝香宮ご夫妻の邸宅として建造されたもので、平成27年(2015年)に国の重要文化財に指定されました。正門を入ってすぐ左の奥まったところにある、敷地内には緑豊かな3つの庭園があります。
「芝庭」は朝香宮邸時代から引き継がれている芝生で覆われた開放感のあるエリアで、中央の大きな椋木がシンボルです。
「日本庭園」も朝香宮邸時代から引き継がれている庭園で、築山と池を備えた情緒あふれる景観が楽しめます。
「西洋庭園」は元々宮内省の官舎があった場所が整備され、寛げる空間へと生まれ変わりました。
どの庭園も美しく広々としており、のんびりと過ごせる場所です。
東京には、建築の名所がたくさんあります。
これから少しずつ春へと向かう季節。
きっと素敵な時間を過ごせるのではないでしょうか。
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