無垢材ウォールナットの魅力とは
2020.4.13
ウォールナットという木
今、ハウスメーカーのCMでも「〇〇の木でできた…」というフレーズを聞くことができるように、私たちの暮らしをつくる「素材」として自然材、とりわけ「木材」が注目されています。
そのなかでも「無垢材」が一頃に比べ高い認知を受け、評価されている昨今、住まいについて高いクオリティを望むのであれば、この無垢材について知識を高めていくのはたいへん良いことです。
今回は無垢材、そしてそのなかでも特に高い人気を誇る「ウォールナット」についてお話していきます。
無垢材の良さとは
「無垢」とは「全く混じり気のないもの」の意です。
そして無垢材とは原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさします。
つまり無垢材とは立ち木を伐採し、その一部をそのまま使用しているということです。
木材はそれが一般的なのでは、と思う方もいるかもしれません。
しかし、いわゆる「木製のもの」は簡単に分けると、「無垢材、天然木」と 「木質系の加工材料」の2種類とに分かれます。
無垢材は乾燥・加工に時間と手間がかかります。
木を知り尽くし、木を扱える熟練の職人でなければ、木の動きを読むことができません。
従って、扱いが非常に難しく、かつ現存する保有数からも極めて希少性の高い材料です。
一方、木質系加工材の代表である合板は、大量生産が可能で扱い易く、同じものを安価に作ることを目的としています。
合板とはベニヤ(木材から薄く剥かれた「単板」のこと)を何枚か積層して接着したものこのことです。
この合板の表面に化粧シートや、突板を圧着し加工したものは無垢材とはまた別物になるのです。
そんな無垢材の良さをざっと挙げていきましょう。
1.本物が持つ質感や木のぬくもりがある
木製家具の多くは合板の外側に薄くスライスした「突板」を貼り付けたものや、プリントしたものを表面に貼ったものです。
一方で天然の木を使用し、厚みもそのまま生かす無垢材だけが持つ質感や木のぬくもりがあります。
2.耐久性が高い・日が経つごとに味わいが出る
無垢材を使用した家具とそうでない家具とでは耐久性が違います。
無垢材を使用した家具は丈夫で耐久年数が長く使い込むごとに風合いと味が出てくるという特徴があります。
耐久年数が長いことから出てくる味わいの深さも無垢材の良さです。
3.新品同様にメンテンナンスできる
家具は日常の使用でキズがついてしまうこともあります。
無垢材は木そのものをそのまま使用しているので、削り直すことなどによって新品同様に蘇らせることが可能です。
4.接着剤の使用が少ない
無垢材で作られていない家具は大量の接着剤を使用して、いくつかの材料を張り合わせている場合も多くあります。
家具蔵の無垢材家具のように木組みで作る「木で木を締める」ことができるのが無垢材の強み。
場合によっては人体に影響を及ぼすこともあり得る接着剤を多用しないことで健康に配慮した暮らしを助けてくれるのです。
そのなかで以前より高い人気を誇る「ウォールナット」。
これはどんな木であり、木材としての特徴をもつのでしょうか。
ウォールナットとは
チーク、マホガニーという世界でも指折りの高級材と並び称されるのが、ウォールナットという樹種です。
「ミラノ大聖堂」などの歴史ある建築にも使用されており、その堅牢性は古くは飛行機のプロペラにも使われていたほど。
現代でも家具や建材としてだけでなく、高級車のダッシュボードなどでも見ることができます。
その知名度や憧れの度合いは「ウォールナット色」という着色を施すものがあるほど。
それほどに様々な用途で根強い人気があります。
では、このウォールナット、どこにそれほどまでの魅力があるのでしょう。
1.重厚感と美しさがある
ウォールナット本来の焦げ茶色ともいうべき木肌が放つ重厚感、そしてきめ細やかで様々な表情を描く美しい木目。
ここにウォールナットの人気の要因があるのかもしれません。
また、無垢材の1つ目の特徴に質感の良さや木のぬくもりがあるということをお話ししましたが、ウォールナットが持つ重厚感はそれに付随した特徴であり、大きな魅力です。
長く使用していくうちにより鮮やかになる木目もアートのように魅力的。
確かな存在感で住まいの空間を彩ります。
2.コーディネートの万能性
黒、といっても差し支えない色目を持ち、その風合いは空間を選びません。
和洋ともに相性も良く、床の色目や素材も問わない。
そのうえで派手めの色や柄物のインテリアにも合わせることができる樹種はそうそうありません。
この万能性が定番的な人気の理由の一つでもあります。
3.衝撃や狂いに強い
ウォールナットはクルミの仲間。
クルミは総じてとても堅い木で強度があります。
その硬さや強度から家具だけではなく、ヴァイオリンなどの楽器やライフルの銃床などにも使用されます。
そのことは加工性にも優れているという特徴にもつながります。
つまり、ウォールナットは無垢材を使用しない家具にも適しています。
しかし、さきにはなした経年変化や本来の耐久性の高さは無垢材だからこそ叶うものであるのです。
中世の時代から高級材として愛され、時の権力者から一般の人までもとりこにしてきた銘木、ウォールナット。
その結果として、たいへん希少な樹種となっています。
それも相まって今後益々人気が高まることも予想されるウォールナット。
そのウォールナットの魅力を家具蔵で触れてみませんか?
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