手仕事と機械技術をバランス良く使う
1.機械加工
日本が誇る伝統の木造建築の工法を家具作りに活かす一方で、機械加工も積極的に導入しています。オビノコ、旋盤、NCルーター、ボーリングなどの機械で、パーツの切り出しや大まかな面取り、ダボやほぞの穴あけなどを行い加工効率をアップ。「手間をかけるところ」と「機械のスピードに頼るところ」をバランス良く振り分けることで、永く使える高品質な製品のコストダウンを図っています。
2.手加工・木組み
機械加工したそれぞれのパーツは、さらに手カンナによって、機械では出せない絶妙で滑らかなラインへと削り込んでいきます。そして、日本が誇る伝統の「木は木で締める」木造建築技術を応用した木組みにより、接合していきます。
3.組み立て
木組みしたパーツは、端金(はたがね)と呼ばれる道具でさらに丁寧に固定し、接着剤が乾くまで約一日置きます。機械によるプレス加工ではなく、昔ながらの端金による固定法にこだわるのは、「一生もの」に相応しい確かな強度が得られるからに他なりません。
4.手仕事
素材の持ち味を十二分に活かすのが、職人の誇り。木の材質や形状に合わせて、いくつもの道具を自在に使いこなします。例えば、カンナ掛けひとつにしても、削る場所や木材に合わせて大小・数種類を駆使。また、それぞれの道具は、家具によっても使い分けられるため、その種類は全部で50余りにのぼります。生産性の向上を理由に機械化が進む中、あえて手仕事を残そうとするのは、機械では出せない滑らかで美妙なラインや絶妙な接合技術、また、木が本来持っている美しさを引き出せるからです。