チェアにおけるデザインと機能美とは
2020.8.5
家具蔵の無垢材チェアのデザインは、派手な装飾を施すことではありません。
ましてや、流行を追い求めることでもありません。
無垢材チェアとして、人々に求められ、人々に提供したい機能を追求した結果に美しさが現れる。
それが、チェアデザインにおけるデザインと機能美と言えるでしょう。
座り心地の良い椅子を求める声
無垢材チェアを探し始めた人が最初に思い浮かべるのは
「座り心地が良いチェアが欲しい」
という漠然としたものではないでしょうか。
では、実際の店舗に行って無垢材チェアに座ってみての感想はいかがだったでしょうか?
「この無垢材チェアも良いし、あのチェアも良かったなぁ」
「結局どれを選んだら良いのだろうか?困ったぞ」
座り心地の良い無垢材チェアというキーワードだけで選ぼうとすると、悩んでしまったり、間違った選択をしてしまったりしかねません。
漠然とした「座り心地の良い」とはどのような状態を指しているのでしょうか?
そのほとんどが、体に触れた感覚によるものなのです。
例えば、背もたれに寄り掛かった際の背当たり感がとても気持ちが良かった。
無垢材アームチェアのアームに腕を乗せた際に丁度良い脱力感が気持ちよかった。
また、その逆のこともあったことでしょう。
座った姿勢で、膝裏の体圧の具合だったり、背中に何かが当たる感覚だったりなどなど。
家具蔵の無垢材チェアたちも、体に触れた感覚で心地よさを味わってほしいというデザインコンセプトは根底にあります。
ですから、体感が良い無垢材チェアは家具蔵だけでもたくさんあります。
いえ、すべてと言っても良いでしょう。
だから無垢材チェア選びは悩んでしまったり、間違った選択をしてしまったりしかねないのです。
使い勝手(機能)を意識したデザイン
座り心地が良い無垢材チェアがたくさんあれば、間違いや失敗は無いのでは?
と疑問に思う方もたくさんいらっしゃると思います。
しかし、チェアは住空間に置くもの。
その住空間との兼ね合い=使い勝手もまた重要な要素なのです。
無垢材チェア選びを見た目のデザインだけで行うと失敗しそうだなというのは、想像しやすいと思います。
ではどうして座り心地だけで選んではいけないのでしょうか。
ダイニングテーブルが日本の住空間に登場しだした頃は、ダイニングは食事をするための場所という少し限定的な役割の空間でした。
それから月日が流れ、今や日本の住空間には様々な生活スタイルが生まれて成長している過程と言えます。
ダイニングは食事だけの場所ではなく、お子様がリビング学習で使う場所になったり、在宅ワーク(テレワーク・リモートワーク)で仕事をする場所になったり、お客様が来たらおもてなしをする場所になったりと様々です。
家族構成や間取りによっては、ソファのあるリビングセットをコンパクトにしてダイニングテーブルを大きくし、一日中家族が集えるくつろぎの場所にしよう、というスタイルも増加しています。
ですから、無垢材チェアもこれらの生活スタイルに適したものを選ぶ必要があるのです。
これが使い勝手(機能)を意識したデザインであり、その完成度が高くなると機能美というものが加わります。
食事や仕事をサポートする機能美にあふれた無垢材チェア
では、ダイニング空間を食事やリビング学習、リモートワークなどテーブルに活動的に向かうスタイルにしたい場合にどのような無垢材チェアを選ぶと良いのでしょうか。
まずは家具蔵のラインナップの中から無垢材アームチェア アルコII、無垢材アームチェア ゼン、無垢材チェア レスタを見てみましょう。
無垢材アームチェア アルコⅡ
無垢材アームチェア ゼン
無垢材チェア レスタ
座面は後方に向けて傾斜がつき、人の体に沿うように削りだされた曲線は臀部が座面後方に落ち着くようにデザインされています。
自然と無意識に着座したその姿勢を優しくサポートする角度に背もたれがあり、スッと腕が乗せられる高さにアームがあります。
これらの無垢材チェアに座ると、自然とテーブルやデスクに向かいやすくなり、食事や仕事、勉強がはかどります。
そして、もちろん体感による心地よさもデザインに活かされているので、長く座っていることも可能となり、はかどっていた仕事や勉強の妨げになることもありません。
いかに、このダイニング空間を食事や仕事、勉強に集中できる場所にするため、集中した時の姿勢や一息つきたい時の姿勢をどれだけ理想に近づけることができるか。
それを追求して、完成したのがこれらの無垢材チェアたちです。
名前を挙げたのは、そのほんの一部であって、食事や仕事をサポートする機能美にあふれた無垢材チェアの中からお客様の体格や座り癖なども考慮したチェアをコーディネートすることができます。
団らんやくつろぎの時間をゆったりと過ごせる機能美
では、リビングダイニングというひとつながりの空間にダイニングセットとリビングソファセットの両方を配置するプランではなく、ダイニングテーブルを大きくしてくつろぎの空間と兼用したい場合にどのような無垢材チェアを選べば良いのでしょうか。
人間は長時間同じ姿勢を維持することが出来ません。
そうすると、ある程度の時間が経過すると無意識に姿勢を変える動作をします。
体重を左右乗せ換えたり、斜めに座ってみたり、腰を前に出したり引いたり、肩肘をついてみたりなどなど。
よく観察していると、人間って意外とよく動いているものだ、という驚きの気持ちが生まれます。
この本能的で自然な身体の動きを妨げないで、色々な姿勢が取れる無垢材チェアが、くつろぎの空間に最も適しています。
そのような無垢材チェアの代表格が無垢材アームチェアヴォーグIIや無垢材LDアームチェアGEN、無垢材LDアームチェアイーズなどです。
無垢材アームチェア ヴォーグⅡ
無垢材LDアームチェア ゲン
無垢材LDアームチェア イーズ
これらのチェアは、座面が緩やかなカーブで腰が動かしやすく姿勢変換が容易に出来るようにデザインされています。
チェアの正面に対して斜めに着座姿勢をとっても、しっかりと体を支えてくれる背もたれのデザイン。
それぞれが、相互に作用して完成された一脚の椅子となった時にくつろぎチェアの機能美が生まれたのです。
みなさんも、見た目のデザインや体感での座り心地を超えて、目指す生活スタイルにあった機能美で無垢材チェアを選んでみてはいかがでしょうか。
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