家具選びで「チェア」が最も大事なワケとは
2020.10.20
引っ越しや新築への転居といった新しい生活のはじまり。
新たに家具の購入を検討する、そんなタイミングでもありますね。
毎日の暮らしを快適に心地良くしてくれる家具。
家具にはサイドボード、ダイニングボード、テレビボードなどのいわゆる収納家具からソファ、テーブル、チェア、ベッド、デスクなど様々な種類があります。
どれも暮らしを支える道具として切り離すことができないアイテムばかりです。
皆さん、すべての家具にこだわりたい!というのが本音ではあると思います。
しかし、家具選びはお部屋の広さや間取り、そして予算も関わってくるもの。
どれを優先するかを考えなくてはならないこともあるでしょう。
今、家具選びの現場では椅子、つまり「チェア」を優先的に選ぶ人が増えています。
そして、家具店でも「まずは椅子選びを」というアドバイスを行うことが増えています。
なぜ、今「チェア」を家具選びの中で重要視するのでしょうか?
今回は暮らしにおける「チェア」の重要性についてみていきます。
チェアの種類
チェア、つまり椅子とは皆さんが思い描く通り、「人が座り寛ぐ道具」です。
人は立っている状態では両脚に負担がかかります。
そこで、お尻、背中、腕などをチェアに預けることで体圧が分散され、そのことで体への負担が減り、「楽」な姿勢となるのです。
チェアの種類は大きく分けて2種類となります。
1つ目はダイニングチェア。
2つ目はリビングチェア。
ダイニングチェアは食事の際に使用することが主な役割ですが、最近では食後も同じ場所=ダイニングテーブルで過ごすという人も珍しくありません。
リビングチェアは寛ぐ時間のためのチェア。
楽な姿勢で、よりゆったり身体を預け、疲れを取り除きます。
パーソナルチェアやラウンジチェア、ソファもこの中に含まれます。
チェアの選びの重要性
人の身体を「楽」にしてくれるチェア。
しかし、自分の体型や好きな座り方に合っていないチェアしか家の中になかったらどうでしょうか。
仕事を終え、疲れて家に帰ってからも寛ぐことができないかもしれません。
「我が家が一番」と思えることは毎日の暮らし、ひいては人生においてとても重要なこと。
そんな場所が現代の私たちの暮らしではチェアの上であることは多く、大げさではなく、チェア選びで人生の快適度が左右されるのです。
だからこそ、古今東西様々なチェアのカタチがあり、著名なデザイナーがこぞってチェアをデザインしているのではないでしょうか。
チェアの選び方
人生において大切なチェア選び。
どのように選んでいけばいいのでしょうか。
人の身体のかたちはそれぞれ違います。
チェアに座る時間や寛ぎ方、楽な姿勢も人それぞれ異なります。
ですから「このチェアが一番良い」というものは、個人の好み以外においては存在しません。
そのチェアが自分の身体や過ごし方に合っているかどうかを見極めながら選んでいくのです。
では、どのようなことをポイントに「自分のチェア」を選んでいけばよいのでしょうか。
●人間工学に基づいた設計であるか
「人間工学」という言葉、一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか。
私たちが自然な動きや状態で使えるようにモノを設計し、デザインに活かすという考え方です。
流行りや趣向でのデザインではなく、私たちの生活や身体をサポートすることを第一に考えた形状が結果としてデザインとなっているということになります。
例えば日本人が使うことを想定しているのであれば日本人の平均的な体を想定しデザインしていきます。
チェアは人の体を支えるものです。
人間工学に基づいていない設計のものは、逆に体に負担がかかってしまうことにもなりかねません。
人間工学に基づいた寸法や仕様、そのうえで使い勝手の良さを追求しながらデザインされているチェアを選ぶことで暮らしはより快適になっていきます。
●丈夫さ
どんなに自分の身体に合ったチェアに出会っても、つくりが貧弱であれば長くは使えません。
交換や買い替えを繰り返すことになり、これは意外と労力を要します。
では、どのようなチェアが丈夫なのでしょうか。
なるべく、チェア本体の構造にネジなどの金物を多用しいないものを選びましょう。
例えば無垢材で且つ木と木で組んでチェアをつくる「木組み」のものは、金物を使用してパーツを繋ぎ合わせるものに比べ何倍もの強度を誇ります。
「木は木で締める」というのは古来からの日本が誇る木工職人の言ですが、その頑強さは寺社仏閣といった歴史的な建造物がやはり木組みでつくられていることからも立証されています。
日々重用し、身体を預けるチェアもそのようなつくりであれば、長く使用できるものとなります。
●軽さ
いくら丈夫なチェアでも、やはり重いと使い勝手が悪くなります。
特にダイニングチェアは立ち座りの際にテーブル下に「引いて、入れて」と前後に移動させるもの。
また、掃除などの際にも動かしますね。
家具の中で、チェアは最も動かすことの多いものかもしれません。
そこでチェア選びには丈夫な上に「軽い」という点が大きなポイントになってきます。
チェアを丈夫につくろうとすると、多くの補強材を入れ重くなるということが多くなります。
さきの木組みでつくった熟練の職人がつくるチェアは無駄な補強材を必要としません。
その結果、重さが軽くなるだけでなく、デザイン的にも軽やかに洗練されていきます。
その場の居心地を大きく変えてくれる存在であるチェア。
どのような家具もとても大事な暮らしのアイテムです。
ただ、生活の中で心と身体を癒してくれるという点においてはチェアが一番その役割を果たしてくれるといっても過言ではありません。
家具蔵では数々の人間工学理論に基づいて製作されたチェアを40種以上のバリエーションで取り扱っています。
厳選された無垢材を使って熟練の職人が木組みでつくるチェアはいわば一生ものという強度を誇ります。
無駄な補強材もなく、必要以上の重さもありません。
暮らしのパートナーともなる自分だけの「マイチェア」。
そんな一脚との出会いを探してみる機会をつくってみませんか?
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