ウォールナットのテーブルはこんな空間におすすめ
2020.11.8
目次
空間に重厚さと彩りをもたらすウォールナット
独特の風合いや木肌の美しさなどから、世界屈指の銘木に数えられるアメリカンブラックウォールナット。
その実は「クルミ」と呼ばれ、食用にされたり、オイルやバターなどに加工されたりと、私達の生活にも大変馴染みの深い木です。
ウォールナットの辺材は灰白色、心材は濃い茶色ですが、時に赤紫色、黒紫色などが見られることもあります。
紫の色素を持つ木は、北半球ではウォールナットのみで、そのことからも中世の時代からたいへん珍重されました。
色味は一様でなく、辺材から心材にかけて様々なグラデーションを描き、とても美しい模様を形成します。
また、木理は不規則に交錯し、人が描けない唯一無二の表情を浮かべます。
木肌は仕上げの方法によって若干の差はありますが、初めは濃い茶色、そして時間の経過と共に明るくまろやかな茶色へと移り変わり、落ち着いていきます。
使い込むごとに味わいが出てくるのも、無着色の無垢材ならではの大きな特徴と言えるでしょう。
さて、そんなウォールナットはどのような空間に合うのでしょうか?
今回のコラムでは、ウォールナットに合う空間やカラーコーディネートについてご紹介していきましょう。
ワンランク上の上質空間(床材と家具をウォールナットに)
ウォールナットは圧倒的な存在感を漂わせ、今まで生きてきた生き様をその木肌に宿します。
床材や家具をウォールナットで統一させることで、より一層上質な空間を味わうことが可能です。
落ち着いた色合いと美しい木目が、重厚さと独特の気品を醸し出すウォールナット。
クラシカルなテイストはもちろん、モダンな雰囲気のインテリアとも見事に調和します。
●カラーコーディネート例
家具をダークブラウン色で揃えた空間は重厚感があるものの、閉鎖的な雰囲気になりがちです。
ウォールナット家具の魅力を残しつつ、空間を広く見せる為にグレー色のインテリアを合わせるのもお薦めです。
グレー色にはチャコールグレーやミディアムグレー、ライトグレーなど明度の違いがあり、チャコールグレーよりもライトグレーを使うと、広さを強調した、洗練された印象の空間を演出できます。
更に、ライトグレーは「ダークブラウンを強調する」という視覚的効果もあるので、メリハリのあるスタイリッシュな空間が作れるでしょう。
気取らない上質空間(家具をウォールナットで統一)
ダイニングは、家族が集う住まいの中心です。
だからこそ、そこに置く家具は材質に拘りたいもの。
濃褐色の木肌を持ち「木の宝石」と讃えられるウォールナットから生まれたテーブルは、家族の団欒にさりげなく溶け込みます。
●カラーコーディネート例
前述であるように統一感のある落ち着いた空間にしたいのなら、家具をウォールナットで統一すると良いでしょう。
全体が統一され、まとまりのある上質な空間が作れるはずです。
そこにもし、華やかさを演出したい時は暖色の黄色を合わせるのがお薦めです。
例えば、花瓶や花、絵や照明器具のシェード、ソファのクッションカバーなどに黄色を取り入れてみましょう。
重厚感のある空間に、さりげなく陽気な印象を与え、気取らない上質な空間が作れます。
ぬくもりのある安らぎの空間(ウォールナットのある空間)
ウォールナットの木目は深い威厳の中にも一筋の優しい表情を合わせ持ち、人々をとりこにする魅力が詰まっています。
その木目には1/fゆらぎと呼ばれる動きのパターンがあり、これが人の目に良い刺激を与え、リラックスさせてくれます。
さらに、木の表面にあるミクロの凹凸は、太陽や照明などの強い光を分散し、人の目に最も心地よいとされる光の反射率50%~60%にまで抑えてくれます。
また、無垢の木材には様々な化合物が含まれており、樹種ごとに特有の香りを作り出し、その香りはストレスや不安をやわらげる心理的作用の他、気道の働きをよくする効果や血圧を下げる効果なども認められています。
●カラーコーディネート例
ウォールナットは黒に近い茶色なので、ライトブラウンやミディアムブラウンと比較すると実は暖色のイメージが薄く、暖かみ・温もりといった印象はやや薄くなります。
暖色は、温もりだけでなく、リラックスできる空間を演出する意味合いもあるので、ダイニングやリビングにウォールナットを置きつつ、居心地の良さを演出するには、ベージュをプラスすると良いでしょう。
ベージュには、赤みがかったベージュや黄みがかったベージュなど暖色を強く感じるベージュやグレー寄りのグレージュがあります。
前者は家庭的な温もりを感じることができ、後者は洗練された温もりを演出してくれます。
また、ベージュは白に近い色なので、カーテンやラグ、チェアやソファの布など、大きな面積に取り入れることで、空間に開放的な印象をプラスします。
お気に入りのテーブルはより良く見せたいものです。
そのテーブルをさらに引き立たせるには、空間全体での演出がとても大切です。
まず、カラーコーディネートの基本は、床や天井、壁などの広い面積を占めるベースカラーを約70%、それに似ている系統のサブカラーを25%取り入れ、空間全体を統一します。
そして、そこにアクセントカラーを5%配色するとバランスの良い空間が出来上がります。
また、壁の一部にアクセントウォールなどを加えるとさらにセンスの良い空間が作れます。
おうち時間が増えた今だからこそ、自宅という空間を豊かに快適に過ごせるものにしてみてはいかがでしょうか。
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