家具のようにキッチンを考える「ニュースタンダード」とは
2021.2.19
目次
家具のようにインテリアに馴染むキッチンは料理や食事・食後を楽しむだけでなく、暮らしを楽しむ存在でもあり、住まいの中心です。
だからこそキッチンには機能性のみならず、使い心地が良く、愛着を感じさせる家具のような質感や佇まいが求められています。
そして家具のようにキッチンを考えるということは、LDKをトータルに考えるということです。
単に「設備を考える」という範疇にとどまらず自分の趣味、趣向を反映したインテリアとして。
または住まい方、暮らし方というライフスタイル全体を一つの空間として、個性を映し出すことができれば素敵ですね。
特にLDKのインテリアを構成する内装材・建具、造作材、照明、家具は自然素材や無垢材を多用することも多くなっています。
であればキッチンにも木の要素を取り込み、家具のようなキッチンでLDと併せて、トータルコーディネートしたいと思うのは当然と言えるでしょう。
さらにキッチンのスタイルとして主流になりつつある「オープンキッチン」を考えると、「木のキッチンにしたい、出来れば質感のよい無垢材で…」という希望はごく自然な発想かも知れません。
キッチンの代表的な形状と特徴を知る
キッチンとリビングダイニングをトータルで考えるために、まずはキッチンの代表的な形状と特徴をまとめて、我が家のLDKに合うスタイルを選びましょう。
アイランドキッチン
キッチンが島のように、空間の中央に配置されたスタイルです。
多くの場合、作業する人の対面する方向に人の集まるスペースがくるように設計されるため、キッチンが孤立する事がありません。
反面、周りにある程度のスペースが必要ですので、コンパクトな住宅では設計上の制限も出てきます。
ペニンシュラキッチン
アイランドキッチンの左右の一端が壁に付いた形が、壁から突き出た半島のように見えることからこのように呼ばれています。
アイランドタイプの特徴を持ちながら省スペースに出来るので、日本の住宅、マンションなどのオープンキッチンで最も採用されるスタイルです。
ただしアイランドタイプと比べると、「行き止まり」が出来るため、冷蔵庫や食器棚との位置関係、動線には注意が必要です。
I型キッチン
キッチンの長辺が壁に面した、昔から最も一般的なスタイルです。
壁に向かって作業をする形にはなりますが、その壁に窓があれば朝日を浴びながら作業をしたり、眺めのよい眺望を楽しむ事ができる可能性もあります。
また、キッチンの上部、レンジフードの隣に吊り棚を自然な形で設ける事ができるので収納力にも期待ができ、スペースを最も効率的に利用できる形だと言えます。
一方で、電子レンジやトースター、炊飯器などのキッチン家電を置くスペースについては、すっきりと見栄え良く配置する為の工夫が必要となります。
L型キッチン
壁に面したI型の一端が壁から離れ、ペニンシュラタイプのようにL型になる場合と、壁の入隅にL型がはまり込む場合のどちらかとなります。
それによって様々なスタイルの良い部分を取り入れる事ができますが、ある程度のスペースが必要となります。
また、「L」のコーナー部分の収納については、特殊な開閉をする金物を使用してもデッドスペースが生まれやすく、使い勝手に制約が出る事もありますが、建築サイドで工夫をする事でコーナーをうまく活かす事も可能です。
一方で、カウンター天板上の作業スペースは最も確保できる形でもあります。
セパレート(二列型)キッチン
壁付けのI型に平行してアイランド(またはペニンシュラ)が設置され、その両方にシンク、加熱調理機器のどちらかが組み込まれた場合の名称となります。
アイランドやI型のような長さが取れない場合に採用されますが、キッチンの一連の作業がひとつのカウンター天板ではなくふたつに分断される事になるため、その使い勝手に違和感が出ないような丁寧なキッチンのデザインが必要となります。
画一的ではないのが「ニュースタンダード」
一昔前まではキッチンと言えば別室に独立した状態で設置されており、古くから住宅メーカーや工務店、マンションデベロッパーによる集合住宅に多く採用されてきたのはシステムキッチンです。
高度に規格化・画一化されたキッチンのパーツを自由に組み合わせて、優れた最大公約数的解答としてのキッチンを実現できる便利なもの、と言えます。
しかし、これまで見てきたように一言でキッチンと言っても、実に様々なスタイルがあります。
キッチン本体を構成するマテリアル自体の質感やデザインに繊細なこだわりを持ち、自分のイメージを大切にしながら、「本当に納得のいくキッチン」を実現したいと考える人たちが、ここ数年確実に増えてきたと言われています。
住宅雑誌、インテリア雑誌などでも、これまでは住まいの中で、単なる設備機器でしかなかったキッチンに焦点を当て、「こだわりを形にしたキッチン」をその着想段階から検討中のエピソードを交えて詳細に紹介する特集も多く目にするようになっています。
これがいわば「ニュースタンダード」であり、画一的ではない「個性」を活かしたキッチンづくりです。
「ニュースタンダード」を木製のオーダーキッチンで
インテリア素材や建材の扱い方として、整った人工素材を短いサイクルで更新しながら使うよりも、天然素材本来の質感と経年変化を楽しみながら、長く使い続けるという選択が、ひとつのトレンドとしてではなく、成熟した家具文化として根付いてきた昨今。
家具蔵でも、定評のある無垢材家具作りで培った素材の扱いと加工技術を木のキッチン作りにも生かして、「システムキッチン」では実現できない質感と自由な発想による木のオーダーキッチンをこれまでに多く製作しています。
空間そのものや他のインテリアとの共通性を持たせて統一感のある空間に。
「ずっと憧れていたLDKと家具のような木のキッチンが実現できました」というお客様からの声は、私達家具蔵にとっても何よりの喜びであり、これこそがニュースタンダードの体現でもあるのです。
既成のものではなく、こんなアイデアを盛り込んでみんなが使い易い木のキッチンにしたい…、
LDKをトータルに考えたい等のお悩みは、最寄りの家具蔵のキッチンスタジオ迄お問い合わせください。
経験豊富なスタッフがオンリーワンのご提案をいたします。
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