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オーダーキッチンでLD部の収納も美しく効率的に

2021.5.28

 

 

ダイニングではテーブルがその空間の『顔』であるように、オープンキッチンの場合、ダイニング側に見える床からカウンターまでの部分がキッチンの『顔』になります。

このキッチンとダイニングのボーダーラインとなる部分は、対面キッチンの多くは奥行30センチ程度のカウンターになっていて、引越し前までは『朝食はここでサクッと』とイメージする部分でもあります。

ただ実際に住み始めて見るとカウンターでは奥行が浅すぎて新聞が広げられなかったり、座っている時に足やスリッパが当たり腰壁部分のクロスが汚れやすかったりして、そのうちに使わなくなってしまったということも多いのが現実。

その結果、雑誌のバックナンバーが積み上げられていたり、カウンターの上がいつの間にかモノで溢れていたりという悩みもよく耳にします。

そこで今回はキッチン第一印象に関わるこの部分を、空間としてより魅力的で機能的なものとして活かす方法を3つのパターンに分けてご紹介していきます。

 

 

 

ケース1 カウンター下収納で美しく整えられた空間に


 

 

既にお住まいの空間を簡単にグレードアップできるのがこの方法です。

今までクロス貼りの腰壁のままでデッドスペースとなっていたり、簡単なオープンボックスでなんとなく雑然として見えていたりする空間を、カウンター下にお気に入りの収納家具を置くことで意匠的にも美しく、機能的に便利に変えてくれます。

ニーズが多いため既製品でもこの類の家具は、通販カタログで購入できるものから専門店のオーダー家具まで幅広いカテゴリーから選ぶことができます。

薬や文房具・カトラリーなど細々したものを整理しやすい引出し、扉収納は両開きにすることで、中に仕舞ったものが一目で見渡せる良さがあります。

また、ダイニングテーブルの位置を考慮すると扉を開けるスペースが少ないという場合には引戸タイプが有効的です。そして選ぶ時に注意して頂きたいのはそのサイズと素材。

全体のサイズはオーダーできるものも多いですが、扉の幅や引出しの深さは決まっていることも多く、仕舞うモノのよってはギリギリ入らないということもあります。

特に奥行については、キッチンカウンターの出幅が浅いので同じように収納も浅くしなければと考えがちですが、実際に使ってみるとA4サイズの雑誌やマニュアルなどが入らなかったり、引出しの奥行が狭くてほとんどモノが入らなかったりするケースもあります。

また扉が手前に出ないようにと引戸を選ぶ際には、内部の奥行が扉2枚の厚み分少なくなることも把握して計算しておきたいところ。

せっかく収納家具を置いたのに、使い勝手が悪く逆にストレスになってしまっては本末転倒です。

また、引越しなどで住み替えたらまた別のものをと使用期間をある程度に限定する場合は別ですが、長く使う場合にはその素材についても気にしておきたいポイントです。

特に木目調の家具をと考えている場合には、シートや突板で作られたものは使用頻度の高い部分から剥げたり傷が目立ちやすくなったりしてしまいます。

また凹凸感のない木目はなんとなく間延びした印象となり、『イメージと違う』となりかねません。

ダイニングテーブルとの相性やキッチンの背面収納とのバランスも考えて選ぶことが大切です。

そのバランスが自分ではイマイチ自信がない、サイズもどうやって測ったら間違いなく作れるかなど、気になるときはまずプロに相談してみるというのも一つの選択肢です。

 

ケース2 オーダーキッチンとの連続性がベストプラン


 

 

新築あるいはリフォームでキッチンについて考える時、システムキッチンにするかオーダーキッチンにするかなど、今では様々な選択肢があります。

フローリングに無垢の肌触りを求めるように、素材にこだわる方であればキッチンから繋がるダイニング空間までシームレスに考えてみるのも一つの方法です。

キッチンは毎日使う暮らしの基本となる場所、だからこそ納得して居心地のよい空間にして欲しいと考えます。

家族構成・キッチンの使い方・ダイニングテーブルの大きさ・キッチンのLD側をどう使うかなど、空間の使い方はそこに住まう人によって様々。

最近ではダイニングテーブルを広く使うため、文房具や薬などテーブル周りで使いがちなものを収納する場所を作りたいという方が増えています。

その収納をケース1で紹介したカウンター下収納のようにキッチンとの間の腰壁を利用して作ることもあれば、2枚目の写真のように収納は別のコーナーにレイアウトすることも。

キッチンとダイニングの間は印象的なカウンタースペースにして、家族それぞれが好きな場所で過ごせるようにするのも一つのプランです。

キッチン背面の収納からダイニングスペースまでトータルでコーディネートできるのは、オーダーキッチン・家具だからこそ叶う快適空間です。

 

 

ケース3 「プラス無垢材」の素材感で空間を演出


 

 

3つ目は一見背面~キッチン~ダイニング面までトータルコーディネートしたように見えるこちら。

写真では見えませんが、実はキッチン自体はシステムキッチンで、既製品とオーダー家具を組み合わせることで印象的な空間を叶えたケースです。

オーダーキッチンは自由設計のため、お好みに合わせてカスタマイズ可能ですが、その分打ち合わせの時間も必要ですし、コストもかかります。

その点、システムキッチンはコスト・打ち合わせの回数共に抑えることが出来るため、その分の時間とお金を家具に使うというのも一つの方法です。

キッチンやダイニングのプランを考える時には、『こだわりの優先順位』を決めておくことで結果的にバランスの取れた空間が仕上がります。

たとえ新築・リフォームの際に予算や時間の都合でシステムキッチンを選んだ場合でも、後からこうした『キッチンカバータイプ』の家具を作ることも可能という事を知っていれば、将来的な部分を見据えて計画が立てられるはずです。

 

今回ご紹介したケーススタディは、家具蔵発行のキッチン実例集にも掲載しています。

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