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キッチンリフォーム、その前に今できること

2021.8.29

 

 

家具蔵に家具を見に来ていただいたお客様をご案内する中で、展示しているキッチンを前に立ち止まり

「いずれはこんなキッチンにしたい」とか、

「ウチもこういうキッチンだったら料理も楽しくなるのに」

という呟きをよく耳にします。

それは今すぐキッチンリフォームを考えているという場合でなくても、ぼんやりと今のキッチンについての不満や新しいキッチンへの憧れが垣間見える瞬間です。

同時に思うのは、こういったお客様の言う「こんなキッチン・こういうキッチン」とは具体的にどういうものなのだろうかというところ。

同じキッチンを目にしても、大きさであったり素材であったり、それぞれ着目するポイントが違うものです。

また、キッチン製作の打ち合わせにおいて初回のヒアリングでは、多くの方が大まかにサイズや色の希望はあるものの特別なこだわりは少ないのが実際です。

リフォームや新築の際にはキッチン以外にも間取りや素材、そして外構計画などまで打ち合わせする内容も多く、キッチンだけに考えを巡らしているわけにはいきません。

今回はいよいよキッチンを考えるというときにスムーズに進めるために、そしてせっかく新しくするのであれば居心地の良いキッチンにするためにも、「今できること」についてお伝えしていきます。

 

 

本当に「誂える」意味があるかどうか


 

 

「誂える」。

つまりオーダーする意味合いをどこまで追求するか、あるいはセミオーダーという選択肢も視野に入れながら「どこまでやるか」を考えるということです。
打ち合わせでお話を伺っていると

「今よりもサイズを大きくしたい」

「設備が新しくなればそれで良い」

という人もいます。

いわゆるシステムキッチンは、一般的なデザイントレンドや普遍的な使い易さが過不足なくスペックされています。

単純にサイズや使い勝手の良いものをというご希望であれば、打ち合わせの回数など時間的なコストや金額面でのパフォーマンス、納期が比較的早いことも含めてこのタイプの方がメリットはあるかもしれません。

素材感や機能性、収納細部のリクエストなどがない場合にはシステムキッチン、あるいはある程度規格が決まっているセミオーダー品を選ぶというのも賢い選択です。

自由設計か建売住宅か、オーダー家具か既製品の家具か、住宅にまつわる環境はさまざまな選択肢で溢れています。

その中で自分に合うものを賢く選ぶためにも、身の回りのモノや自身の暮らし方について気づいたときにメモをとり把握しておく、といったことはとても重要な下準備です。

 

「叶えたいこと」を重視し、そこから「それができる・できない」を決める


 

 

現代は情報に溢れています。

インターネット、書籍、情報番組、口コミ。

あるいはSNSで様々な実体験を目にするなどして、購入予定のものなどを検討することはある意味当然のことです。

しかし、この情報が先行しステレオタイプになってしまっている人も多いのもまた事実です。

ここで何を優先させるべきか。

それは「叶えたいこと」をまず優先させ、そこからそれを叶えるためにはどこに相談をすれば良いかを決めていく、ということ。

そうすることで納得のキッチンを提供してくれる可能性はぐっと高まります。

「叶えたいこと」が具体的に無いということであれば、まずは大手のキッチンメーカーを色々見てみるのも良いでしょう。

ここで改めて「叶えたいこと」や「自分の理想」が見えてくるかもしれません。

確実に叶えたい要望が明確にあるならば、はじめからオーダーキッチンを検討するのが近道です。

『自分の叶えたいこと』を把握するためには、今キッチンでストレスに感じていることやキッチンに居て「これができたら良いのに」と思うことを、これもやはり一度書き出して視覚化する、という作業が大切になってきます。

 

事前の下準備=「何を」「どのように」を考えておくのは大切


 

 

では、いざ新規にキッチンを導入するために具体的に今できることは何でしょうか?

コレがすべてではありませんが、参考までにチェックポイントを並べています。

●持ち物の量を把握する

お皿やキッチンツールなど、本当に必要なものだけを残す為に一度全量を把握した上で、取捨選択しましょう。

●気に入る素材を見つける

ワークトップや扉材、そしてキッチンの床材など、キッチンだけを見てもたくさんのマテリアルを選びことになります。単なる色だけでなく素材感や手触りなども含めて自分の気に入るテイストを把握しておきましょう。

●キッチンそのものを見せる・見せない

LDKの中でキッチンの立ち位置はもはや中心的存在になっています。

当然作業中のキッチンが見えたり、対面キッチンであれば背面の収納や冷蔵庫も見えてきます。

キッチンツールや食器類もインテリアの一部として考えるか、ショールームのようにすべてをすっきり仕舞うのか、 その方向性もポイントです。

キッチンで過ごす時間の把握。

ライフスタイルによってまた家族の人数によってもキッチンを使う時間は変わります。

中には一日の多くをキッチンで過ごすという方もいます。

長く過ごす方であればちょっと座れるスツールを置くなどプランも変わるので、過ごしている時間を測ってみることも大切です。

●キッチンでどう過ごすのかを考える

調理中はもちろんですが、食洗機を使用する場合はその間に洗濯をしたり掃除をしたりと家事を同時進行することもあります。

キッチンと洗面室をつなげた間取りにするなど、過ごし方によってキッチンだけでなく周りの間取りとの兼ね合いも考慮しましょう。

またキッチンスペースを広く取れる場合は、キッチン内に作業台を設けて奥様専用のワークスペースをつくったり、洗濯物を畳んだりアイロンをかけたりと料理しながら効率よく家事をこなすことができます。

 

今すぐにキッチンリフォームをする段階でなくても、日々の小さな積み重ねで将来的なリフォームをスムーズに進めることができます。

また、お子様の成長に合わせて、ご夫婦の仕事の状況など、そのリフォーム後の暮らしを想像しながら計画を立てることで過ごしやすさも変わってきます。

そして、間取りや収納については『余白』を残しておくことも大切です。

今あるモノがピッタリ納まるという事も大切ですが、キッチンは出来たときか完成形ではなく使いながら育てていくもの。

お気に入りの食器が増えたり、使うキッチンツールや家電が増えたりすることも想定して、ゆとりを持った計画を立てたいものです。

 

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