キッチン水栓のトレンドは?
2021.10.13
目次
キッチンには欠かせない「水栓金具」。
いま新しいものを選ぶことができるなら、何を基準に選びますか?
機能・デザイン、そしてカラーバリエーションも近年豊富になりつつある水栓金具。
キッチンの中でも頻繁に使う設備機器であり、特にフラットなオープンキッチンの場合はダイニングやリビングからも目にする機会が多くなります。
今回は基本的な機能の違いと合わせて、近年注目されるポイントをまとめてお伝えしていきます。
新築やリフォームなどで水栓を選ぶ際の参考にしてみてください。
取付け方の違いは「壁付け」か「キッチンのワークトップやシンクに取付け」か
新築の場合、この部分はあまり考慮しなくても良いところですが、リフォームなどでキッチンだけを新しくする場合に水栓を選ぶ際には、既存の水栓がどのようについているかでその選択の制限を受けることもあります。
特に水栓が壁についているケースでは、水とお湯が別々で壁に配管されていることも多く、選ぶことのできる水栓が限られるので要注意です。
壁配管から床配管に変えるとなると配管をし直す必要があるため、リフォーム自体の費用も変わってきます。
「ハンドル」と「シングルレバー」の違いを知る
給水と給湯それぞれに「ノブ」がついていて、湯水の配分を自分で調節する「2ハンドルタイプ」。
パネルで給湯の温度設定ができるようになっている現在では見る機会は少なくなりました。
しかし、海外製のレトロなデザインの水栓を使いたい場合などに、この2ハンドルタイプのものが選択肢に上ることもあります。
シングルレバーの場合はレバーひとつで湯水の調節ができるため近年では主流のタイプです。
一方でレバーが少しでも傾くと給湯器が作動してしまうという難点がありました。
ただ、最近では「エコタイプ」といって、ある程度のラインまでは給湯器が作動することなく、レバーが「カチッ」と鳴ったのちに給湯器の作動ポイントが反応する機能が設けられたタイプが多くなっています。
浄水機能を有りにするか無しにするか
海外では浄水機能は別の水栓を設置するケースが多いですが、狭い日本のキッチン事情のなかで浄水機能を兼ね備えた一体型の水栓も数多くあり、人気があります。
浄水と原水が同じスパウト(いわゆる蛇口)から出てくるのを気にするのであれば、やはり浄水専用水栓を別に設置する方が安心ですが、飲み水ではなく野菜を洗ったりお米を研いだりという用途がメインであれば一体型でも十分といえるでしょう。
「浄水器一体型」には大きく分けて2タイプあります。
いわゆる蛇口である「スパウト」に浄水カートリッジが内蔵されているもの(蛇口一体型)と、タンク型のカートリッジをシンク下の収納内部に設置するタイプです。
蛇口一体型の場合、スパウト部分にカートリッジが入るため見た目が太く意匠性に好みが出ますが、カートリッジの交換がしやすいのが特徴です。
一方でタンク型のカートリッジの場合、水栓自体はスッキリしたものが多く、人気のグースネックタイプなどもあるため意匠性に優れています。
一般的にカートリッジの使用期間はスパウト内臓タイプで3ヶ月、タンク型で1年なので、交換回数も含めて好みに合ったものを選んでいきたいところです。
「引き出せるホース」は必要か
水がシンクの隅々まで効率良く届くかどうかは、シンクの掃除のし易さに関わってくる大切なポイントです。
掃除がしやすいのはホースが延びるタイプでスパウト全体、もしくは先の部分だけを外して伸ばせる為、特に大きめのシンクを使う場合にはとても役立ちます。
最近では、洗い物は食洗機をメインに使用し、シンクはコンパクトにする人もいるのでマストな機能ではありません。
しかし、寸胴など大きな鍋に水を入れる際などにも便利な機能でもあります。
ちなみに、このホースですが国内メーカーと海外メーカーの水栓を比べると、国内メーカーの方がホースを戻す際の「きつさ」に若干の違いがあります。
それはホースについた水がシンク下の収納内部に落ちるのを防ぐ為です。
海外メーカーのシャワー引出しタイプの水栓で、スパウトがストレートなものを選ぶ際には、シンク内に水受けトレーを付けることをお勧めします。
注目されるトレンドは「タッチレス」
センサーを搭載したタイプの水栓は以前より存在しましたが、このコロナ禍のなかで特に注目されている機能と言えます。
魚や肉に触れた手でも触れずに吐水できる、洗い物中に手に泡がついたままでも触れずに水を出せる、といった便利さや衛生面からのニーズはありましたが、ウイルス対策の一環として、接触しなくても使用できるセンサー付の水栓は更に注目を浴びています。
国内でも主要なメーカーから発売されており、海外メーカーでもデザインが秀逸なタイプがリリースされています。
水栓金具はキッチンのシンボルとなるデザインだからこそこだわる
オープンキッチンの場合、目に触れることが多い水栓はある種のシンボルのような存在感があります。
ストレートタイプのシンプルな水栓はコンパクトで存在感をあまり出したくない場合におススメですが、あえてシンボリックな高さのある大型の水栓を選ぶというのもひとつの選択肢です。
特に海外メーカーのグースネックタイプはサイズも大きく、またデザインだけ出なくスパウトの付け根部分からフレキシブルに動かせるなど機能も優れている為、印象的で機能性も兼ね備えた水栓だと言えます。
また、近年注目されているのがそのカラーバリエーションです。
キッチンの水栓というと、いわゆるシルバー色であるクロームメッキがまだまだ主流ですが、キッチンにインテリア性が求められる中でブラック・ホワイト・ゴールドといったカラーやツヤ消し塗装を施したスタイリッシュな印象のものも増えてきています。
キッチン単体で考えるのではなく、ダイニングやリビングとのつながりやキッチン背面の収納も含めたインテリアとして考える場合、水栓も今ではそのカラーにまでこだわることができるのです。
他にも注目の機能はある!
様々なスマート家電が開発される現代。
キッチン水栓にもその波が押し寄せてきています。
市販のスマートスピーカーを使用することで、水栓に付いた音声認識ユニットが反応して、吐水・止水だけでなく
「○○秒水を出す」「○○リットル水を出す」
という指示を出すことまでが可能になっています。
例えば両手で鍋を持ちながら水を入れる、離れた場所から洗い物や料理に流水できるといったタッチレスのものよりもさらにその便利さを進化させたものになっています。
水栓金具はキッチン機器のなかでは欠かせないものでありながら、その機能とデザインは非常に多様。
どの機能を取捨選択し、どのデザインが見栄えも良いものとなるか。
ベストなチョイスはカタログなどからは見えない部分からも明らかになってきます。
様々な事例を知る家具蔵のスタッフはこうしたキッチン機器の選択にも精通しています。
お気軽にお声がけください。
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