スツールを日々の暮らしに取り入れる
2021.10.24
スツールは万能家具の代表格である
様々な場所でよく見かける、背もたれの無い小ぶりな椅子。
これを「スツール」と呼びます。
いわゆる「足置き」的な意味合いも持つこの家具の目的の大前提は「座る」ことにあります。
この「座る」という目的においては、代表的な家具はやはり背もたれや肘掛けを装備した「椅子」あるいは「チェア」です。
チェアは目的や用途に応じて、実に様々なスタイルが存在します。
一方でスツールにもいくつかの用途によるスタイルの違いはあり、なかには背もたれを装備したものもありますが、やはりそのスタイルの代表的なものは座板と脚のみで構成されたシンプルなもの。
そのシンプルさゆえに多くの場面で活躍することができる「万能家具」の代表格でもあります。
スツールは場所を選ばず「座る」ことができる
まず第一に、「座る」という本来の目的において、場所を選ばない点はスツールの最大の特徴ともいえるでしょう。
ダイニングテーブルに合わせて常設する、あるいは着座人数が増えた際の追加のチェアとして用意しておくといった使い方はもちろん、ワークデスクやワークカウンター、あるいはドレッサーなど出入りが多い場所ではそのコンパクトさゆえに特に重宝されます。
玄関先などで靴を脱ぎ履きする際に腰掛ける用途で置いておくと、膝や腰に負担が少なく、着脱に多少の手間がかかるような靴でも容易に脱ぎ履きができます。
「座る」以外の用途でもスツールは活躍する
「座る」以外の目的でも活用できるのがスツールの良いところ。
一般的なスツールは「座面+脚」のシンプルな構造であり、その構造はテーブルのそれとよく似ています。
ですので、ソファやベッドの側に置くサイドテーブル的な役割を果たすことも可能です。
もしくは玄関先に置くのであれば靴の着脱の際の使用だけでなく、荷物置きとしても活用できます。
床面よりも高さがあり、荷物を置いた際に屈む距離が少なくなるため身体への負担も掛からず、また、床面に物を直接置くよりも衛生的です。
また、通常のチェアに着座した際のオットマンとして活用することもできます。
オットマンというと、ソファや大ぶりなリビングチェアと合わせる際の足置きを想起します。
もちろん、その組み合わせで使用しても良いのですが、ダイニングチェアに合わせても良い、と考えるとさらにその活躍の場は拡がります。
ソファではなく、ダイニングルームやダイニングテーブルで肘掛付きのアームチェアに座り、ゆっくり過ごすというようなスタイルは決して珍しいものではありません。
そんな時に自身の足を伸ばし、且つ自重を預けることのできる「足置き」があれば、その寛ぎの度合いも高まります。
薄手のクッションなどを合わせても良いでしょう。
その組み合わせ次第でダイニングをより一層格上げできるような効果も期待できます。
ベンチとスツールの比較は?
一方でいわゆる「万能家具」の代表格には「ベンチ」も挙げられます。
スツールと同じく背もたれがなく、「座板+脚」という構造のものであればテーブルに常設しておくだけでなく、ソファ前のリビングテーブルとしての利用や、飾り棚、そしてスツールと同じように玄関先に置いておくのも「有り」です。
そういった意味では、スツールを選ぶかベンチを選ぶか、という際に迷ってしまうかもしれません。
持ち運びや置く場所を選ばないフレキシブルさでいえばスツールに軍配が上がります。
狭い場所でも置いておくことができる点は、基本的に長さが出るベンチにはない長所です。
逆にベンチはその長さを活かして着座人数を増やすことができる、という点が売りのひとつになります。
チェアやスツールは前提として「一脚につき1名の着座」となります。
ベンチであれば2名掛け用のものでも詰めれば3名、というように状況に応じて着座人数の制限を調整できます。
そのどちらに決定的な優劣はなく、どちらが当事者にとって便利で使い勝手が良いか、という点が「その人にとっての」価値を決めます。
自身の暮らしのスタイルや想定できるシーンから、それに適したものを選びましょう。
家具蔵の無垢材スツールと新作のご紹介
私たち家具蔵では無垢材でつくるスツールを全部で5種類展開しています。
スタッキングができるもの、円形と四角を合わせたデザインが美しいもの、日本古来の木工技法をデザインにまで昇華させたもの。
あるいは端材を丁寧に合わせ、無駄を省いたモノづくりを体現したものもあります。
そのどれもが人の身体の形状を考え、ただの「腰掛け」とはしない座り心地を追求したもの。
そんなスツールのラインナップにこの度加わったのが「スツール エミネント」。
曲線を至る所にたたえた柔らかくもシャープなデザインと中央の穴、そして木目の合わせ方が特徴的なこの新作は、まず手に取るとその軽さに驚かされます。
また、他のスツール同様、円錐形に削り込まれた座面のフィット感は長時間の着座でも身体への負担を軽減します。
そして一辺36cmというコンパクトさとスタッキング可能なデザインは置く場所を選ばず、様々なシーンで活躍します。
もちろん他の無垢材チェアや無垢材スツールと同様に、無着色の無垢材を木組みで仕上げているので耐久性も抜群です。
各店に展示がありますので一度お試しいただけると嬉しいです。
数ある家具の中でもその使用範囲は非常に広いスツールという家具は、基本的にコンパクトなサイズのものが多く、通常置いてある場所から違う場所への移動も容易です。
ひとつあれば様々な場所で使用できることから「一家に一脚」はあると便利です。
今の住まいでの暮らしをもっと便利に、快適に、ということならスツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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