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一枚板にまつわる「ことば」を知って選び方をもっと楽しく!

2021.12.11

 

 

100年をゆうに超えることもある高樹齢の大木から生まれる一枚板。

それを使用した「一枚板テーブル」は無垢材を使用したテーブルの最高峰ともいえる存在であり、多くの人の憧れとなっています。

自然材ならではの有機的な形状と雄大な木目、そして一枚ごとに異なる表情。

どれをとっても一点物であり、まさに「自分だけの」「世界に一つだけの」というものです。

それだけに一枚板探しはまさに「出会い」とも言えるわけですが、その出会いをサポートするのが銘木専門店や家具販売店のスタッフたち。

スタッフが語る解説は、その天板の価値を高め、自身の選択の基準を左右することもあります。

それだけに、解説に出てくる言葉一つひとつの「内容や意味」を事前に理解していると、より納得のいく天板選びになるでしょう。

また、そのことで自身の選択基準が明確になり、より自分好みの一枚を案内してもらえる可能性も高くなります。

一枚板選びはとても楽しいものです。

今回はその楽しい一枚板選びを更に楽しむための「ことば」について解説します。

 

 

板目と柾目


 

一枚板に限らず、木材には「木目」があり、その木目にも違いがあります。

それが「板目」「柾目」です。

木製の家具選びや住まいづくりを経験した人なら聞いたことがあるかもしれません。

これは簡単に言うと原木をカットする箇所によって表面に現れる模様の違いです。

板目は原木の中心からずらしてカットした際にできる表面の模様のことを指します。

柾目は原木を年輪に対して直角にカットした際にできる表面の模様のことを指します。

板目は等高線状などの曲線を描いた木目、柾目は直線状の木目です。

一枚板の場合は中央(あるいはその付近)に板目が入り、左右を柾目が構成します。

このあと解説する「耳」がある自然形状のテーブルで中央に板目があるものは一枚板であることが多いです(例外はあります)。

雄大で大きな板目の表情には模様の入り方で様々な呼称があり、また、与える印象も異なります。

 

白太


 

 

一枚板天板を見ると、板の両側が中央部分の色と異なり、白くなっていることがあります。

この部分は「白太(しらた)」と呼ばれています。

白太は木の一番外側の部分であり、水分と養分がたっぷりと含まれています。

水分が多いことで乾燥途中に割れてしまったり、養分が多いため虫食いがある場合も多く、天板として仕上がった時に白太が残らない天板も多くあります。

また、外側の白太に対して中心の白太でない部分は「赤身」と呼びます。

ウォールナットやチェリーなど、赤身部分に鮮やかな色があるものは、白太とのコントラストが美しく映え、白太の有無や大小が選択の基準になるという人もいます。

 


 

 

先程出てきた「耳」という言葉。

これは側面に自然のままの樹形が残っている一枚板天板などのまさしく側面部分を指します。

原木の樹皮を剥ぎ、本来の木の形をそのままに仕上げることで、自然材ならでは有機的な曲線と独特の形状・手触りを楽しむことができるのです。

この耳の角度を観察すると、その板が原木の状態でどのあたりから取れたのかが見えてきます。

例えば、耳が直角に近い角度であれば、それは木の中央に近い部分から採れたものと推測されます。

反対に角度がついていればいるほど、原木の状態でいうところの「上下寄り」であった事がわかります。

 


 

 

「節(ふし)」は、一枚板天板に限らず木材ではよく見るものです。

節は、幹が成長する過程で枝が幹に巻き込まれて発生します。

節は「生き節(いきぶし)」と「死に節(しにぶし)」の2種類があります。

生き節は枝が生きたままに幹の成長にのみこまれた部分です。

まわりの細胞組織としっかり結合しているため、強度に影響はありません。

対して死に節はすでに枯れてしまった枝が幹の成長に飲み込まれた部分です。

そのため、まわりの細胞組織とは結合することはありません。

死に節は抜け落ちてしまう(穴となってしまう)ことも多く、抜けた死に節は「抜け節」と呼ばれる事もあります。

この抜け節の有無や多さは天板の価値を決める際に重要な要素となります。

抜け節が少ないほうが高い価値の天板とされていますが、抜け節があるから一枚板にはできない、ということではなく、抜け節を樹脂素材で埋めるという手法もあります。

そのような手法で貴重な一枚板をより多く出せることと同時に、ユニークな表情の天板になることもあり、個性を求める人には樹脂素材で埋めた天板も人気があります。

 

チギリ


 

 

割れている箇所を埋めているリボン状の部材、それが「チギリ(契り)」です。

その名の通り、割れている箇所がそれ以上割れないように留めておくためのもので、これを差し込むのは熟練の職人技が必要です。

樹脂埋め同様にこうした部分を個性ととるかどうかも一枚板選びの基準となる部分でしょう。

 

 


 

 

木材には様々な表情、悠久の自然を長年生き抜いてきた痕跡を見て取ることができます。

それを「杢(もく)」あるいは「杢目」と呼びます。

これら特徴的な表情には「玉杢(たまもく)」「縮杢(ちぢみもく)」「瘤杢(こぶもく)」などがあります。

杢目は樹種によって出なかったり、出方が変わったりします。

杢目の大小、あるいは有無で価値が大きく変わります。

 

 

他にも一枚板を選ぶ際に出てくる「ことば」はたくさんあります。

ただ、こうしたことを知っておくとさらに天板選びが楽しくなりますが、あまり価値にとらわれすぎるのも視野を狭めてしまいます。

何よりも重要なのは自分自身が「これが好きだ」と思えること。

そのようなものが毎日の暮らしにあるだけで居心地の良い空間になるはずです。

価値ではなく、自分自身が本当に良いと思えるものを。

家具蔵ではスタッフ全員が、皆さんが心から愛することのできる一枚を選ぶお手伝いをいたします。

 

 

家具蔵の一枚板天板の詳細はこちらから

 

 

 

 

 


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