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木の家具と暮らす ~私たちのKAGURA STYLE~ #07

2022.5.16

 

 

建築家 × KAGURA コラボレーション実例【その4】


 

 

建築家の作る空間。

それは閃きやセンスだけではなく、膨大に積み重ねられた個人的な体験や、ノウハウに裏付けられた手作りの作業によって生まれるものづくりに他なりません。

同様に、丁寧な手作業による上質なものづくりを目指す家具蔵の仕事が建築家、その空間と響き合い、見事に形となった個性豊かなインテリア実例を、建築家へのインタビューと共にご紹介します。

 

雄建築事務所


 

 

小川 卓さんは日本大学理工学部建築学科卒業後、株式会社建築モード研究所を経て1990年に株式会社雄建築事務所へ入社。

2002年、代表取締役に就任し、井上園ビル、小金井会館(東京・小金井市)他、幼稚園やスポーツ施設など幅広く手掛けています。

 

「ソファ モデルノ」にはオットマンを合わせ、足を伸ばして寛げる仕様に。壁には同じ建築家だったご主人のお父様が描かれた絵画が。「ナイトテーブル モデルノ」はソファ横の「サイドテーブル」として便利に使用しているそうです。

 

憧れや居心地の良さを叶える空間を 


 

 

―小川さんはお仕事であまり個人宅は手掛けられないそうですが、3年ほど前にご自宅を設計されて、これまでとの違いはありましたか?

そうですね。

普段は病院やオフィスなど大きな建物を設計することが多いのですが、マンションを設計することもあります。

一番は依頼主の希望を形にすることですが、結構自分のやりたいものも提案します。

たとえばガレージ付きのマンション。

ガレージって、男の憧れじゃないですか(笑)。

結構ニーズも高いのですよ。

 

―ご自宅も1階にガレージを設けられていますよね。

本当は1階全部がガレージだったのですが、妻に「それはちょっと…」と反対されたので奥にゲストが泊まることのできる1室を設けました。

でも今では妻もゴミ出しの袋をまとめたりするのに、結構このガレージを重宝しているようです。

私もゴルフのスイングを練習するなど、大いに活用しています(笑)。

 

鉄筋コンクリートを選ぶ理由と気を付けることとは?


 

 

 

―鉄筋コンクリート造を選んだ経緯は?

ガレージハウスはやはりRC造のほうが安心です。

本当はもう少し窓も広げたかったのですが、壁式構造なのでこれが限界でした。

周囲にマンションも増えているので、ちょうど良かったと思います。

窓は、手を伸ばして掃除ができるかを見越した配置になっています。

 

―逆に、鉄筋コンクリート造だからこそ、住宅として気を付けた点はありますか?

壁を塗装や吹き付けにしたのは、表情がやわらかくなることを意識したものです。

あと、光がやさしくなる障子を使いたいというのがありました。

洋の中にも和の雰囲気が少し入ると落ち着きますから。

障子は断熱性もありますし、最近のものは丈夫で破れにくくなっているのでメンテナンスの心配もいりません。

それから、階段には絨毯を巻き込みました。

掃除機をかける必要はありますが、音もたたないうえ、感触もやわらかくて気持ちが良いのです。

 

―ホテルのような雰囲気もあって、素敵な階段です。家具類も風合いのある木を基調とされていますね。

家具は以前から妻が気になっていたという家具蔵へ行って、私もすぐ気に入ってしまいました。

妻が「本当にこれでいいの?」と確認するくらい、その場で即決(笑)。

もともと妻とは北欧の家具なども考えていたのですが、実物を見ると全然違うんですよね。

良い造りの家具は家と同じで、やっぱり実物に触れてみないとわからないですね。

具体的な家具をイメージしながらの設計も、心地良い空間作りには欠かせませんでした。

 

階段を上がると、開放的なリビングダイニングが拡がる小川邸。階段上部で空間を取り込んでいます。友人を招くことも多い小川家では、幅240cmと大きめのダイニングテーブルをオーダー。「無垢材アームチェア アルコⅡ」も横に3脚づつ、ゆったりと配置されています。初めて椅子に座ったお客様にも「座り心地がいい」と大好評だそうです。

 

大人のためのシックな和モダンスタイル (小川邸/東京都)


 

自宅の設計はずいぶん前から温めていたという小川さん。

耐震性への意識から、面で支える壁式構造のRC住宅を選びました。

実家の一軒家の維持が大変だった経験から、お子さんの自立後、ご夫婦で住む家は鍵1つで管理できる「マンションのような家」をコンセプトに。

日々の手入れの必要な庭もあえて作らず、お気に入りの鉢でバルコニーを彩ります。

ここには奥様の采配も大きいとのこと。

小川さん曰く、「施主は妻です」。

「家の良し悪しは、建築のハードよりも家具などのソフト面で決まるところが実は大きい」と言います。

洗練された内装とともに目を引くのは、奥様のセレクトセンスが光る和モダンなしつらえ。

大人のための極上の空間は、まさにご夫婦の二人三脚で完成しました。

 

寝室には「タタミベッド モデルノ」。モダンな現代建築でありながら、随所に和のアクセントを取り込むセンスはさすがです。窓際の「デスクテーブル ダン」と「デスクワゴン ダン」は置くスペースの幅に合わせて自由に伸縮させ、ぴったりとおさめたり、ワゴンの左右の配置を変えたりする事ができる優れもの。遠い将来に渡って様々に形を変えながら活躍してくれそうです。

 

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