ハーフアームチェアのメリットとは
2022.8.12
目次
チェアの分類とアームの長さで異なるアームチェアの違い
チェア、つまり椅子にはその用途によって、例えばダイニングチェア・リビングチェアなどのカテゴリーが存在します。
また、同様にそのデザインや形状によっても、背もたれが高いハイバックチェア・ハイバックよりはやや背低のミドルバックチェア・背低で丸みを帯びた背もたれ形状のラウンドバックチェアなどに分けることが可能です。
そのような分類のなかで「アームチェア」「アームレスチェア」というものの存在します。
これはその名の通り「アーム=肘掛け」が有るか無いかという分け方であり、アームが装備されているものは「アームチェア」、装備されていないものは「アームレスチェア」と呼ばれます。
さらにこのアームチェアにはアームが長い「フルアーム」とアームが短い「ハーフアーム」があり、細分化されるのです。
アームチェアは腕の重さを預ける場所があることで疲れにくくなる
そもそもチェアにアームが装備されていることでどのような利点が生まれるのでしょうか。
まず、いわゆる「腕の重さを預ける場所ができる」という点において、身体的な負担が軽減できる点が挙げられます。
これは具体的にどういうことかと言うと、人の腕は自身の体重の約1/10とも1/15とも言われ、実は相当な重さを持っています。
体重60kgの人なら片腕に3~4.5kg・両腕で6~9kgの荷物を抱えている状況と同様と言えます。
この「重さ」を置いておける場所があるだけで背中や腰、首への負担は格段に軽減されます。
人が身体をどこかに預ける際に疲れにくさを求めるならば、つまりチェアへの着座や就寝時でのマットレスへの横臥の際により自重を効率よく複数個所に分散させる=体圧分散が必要です。
アームがあるだけで体圧分差できる箇所が2か所増え、身体全体への負担が減るのです。
それが長時間の着座において疲れにくさを生むというわけです。
アームチェアは姿勢の安定を導くことで長時間楽に座ることができる
さらには「姿勢の安定」という点も利点として挙げられます。
アームが無いチェアに着座していると、先述の「腕の重さ」を預ける妥当な場所としては目の前にあるテーブルや身体を斜めに向けた状態での背もたれ、となりますが、これは背中が不自然に丸まっているなど、決して「良い姿勢」であるとは言えません。
身体のどこかの部分に無理が生じている状態での長時間の着座はやはり疲れやすくなってしまいます。
アームチェアなら自然に肘をアームに乗せる体勢となり、無理のない姿勢で長時間楽に着座することができるのです。
アームチェアを採用する際に気を付けること
一方でアームチェアにも、その用途や座る時間によっては不都合が生まれる場合があります。
まず、頻繁にチェアからの着脱を繰り返す人、つまり立ったり座ったりが多い、という人にはこのアーム自体が邪魔になることがあります。
アーム自体に長さがある「フルアーム」のものではチェアから立つ際、あるいは座る際に、チェアを出し引きするという動作が他のチェアに比べて大きくなるので、頻繁にそれを繰り返すことで知らず知らずのうちにちょっとしたストレスを感じてくるようになるかもしれません。
また、フルアームのものは長時間着座している際に起きる「左右への姿勢のズレ」に対応しにくい場合があります。
人の身体は常に同じ姿勢を保てるわけではなく、就寝時という無意識の状態でも寝返りをうつなど、常に動いています。
着座時でも同様で、チェアが向いている方向は動いていなくても自身の身体だけは少し、あるいは大きく左右に振るという場面はあることでしょう。
その際に自由が利かず、窮屈な思いをすることはあり得ます。
現代の住まい方にはアームチェアはお勧め。諸問題を解決するならハーフアームチェア
いまやダイニングテーブルは食事をする場所ということに留まらず、個々の作業を進める場でもあり、来客に対応する場でもあります。
つまり長時間を過ごすことが多い場所ともなっているなかで、長時間の着座はもはや「ありき」というものにもなっており、アームチェアはその際の疲れにくさを担保するものです。
そして、家族が顔を向き合わせて利用する貴重な場所でもあるダイニングにおいてはよりリラックスした状態で長い時間を多くとりたい、とって欲しいと考える人も多いはずです。
そのような理由からダイニングチェアにアームチェアを採用することをお勧めすることも多いのですが、先述のような「チェアの出し引き問題」「着座時の身体の自由性」という問題が出ることもあります。
そのような人たちにお勧めなのがハーフアームタイプのチェア、いわゆるハーフアームチェアです。
ハーフアームチェアを採用することでアームチェアのデメリットを解消しメリットを享受できる
フルアームとは異なり、肘掛自体の長さが短いハーフアームチェアは、先述の「腕の重さを預けておける」「耐圧分散性」においてフルアームとなんら遜色のない性能を発揮します。
また、フルアームチェアを採用した際にありがちな、チェアの出し引きのストレスはありません。
あまりチェアを動かさなくてもアームレスチェアのような出入りが可能だからです。
そのうえでアームが短いことで身体を左右に振っても遮るものが無いので着座の際の自由度も高いものとなります。
自身の脚を拡げて組むなどの姿勢も思いのままで、場合によってはチェアの方向はそのままで真横に身体を向けることも可能です。
ラウンドバックタイプなら尚良い理由は
ハーフアームチェアを選択するなら、背もたれの形状も低く丸みを帯びている「ラウンドバック」タイプがお勧めです。
丸みを帯びていることで身体の当たりも良く、左右への身体の動きに対してもフィットすることで左右に姿勢がずれてもストレスがありません。
繰り返しになりますが、着座時に耐圧分散性がより高く、着座姿勢の自由度も高いチェアを使用することはその場で疲れにくく長い時間を過ごせることを意味します。
ダイニングスペースが長い時間を過ごす場所となっている今、ハーフアームチェアをお勧めする理由はそこにあります。
板座のチェアは、正しい座る場所へ導いてくれるため、この疲れにくい正しい姿勢を取りやすいというメリットがあります。
私ども家具蔵でも、他では類を見ない程の深い削り込みが入り抜群のフィット感を誇る板座のものと、耐久性と座り心地を重視し多くの色・素材を選択できる張座タイプのもの、両方で多数のハーフアームチェアをご用意しています。
少しデザインが異なるだけで大きく座り心地が異なることもあるのがチェアという家具です。
色々試してみるとその違いに楽しい驚きが待っています。
お気軽に家具蔵各店でお試しになってみてください。
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