ウォールナットのイスはここを見て選ぶ
2022.8.21
目次
ウォールナットの魅力
ウォールナットという樹種、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
おそらく落ち着いた濃い褐色、深い茶系の色合いと重厚感のある木目をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
ウォールナットはいわゆる「クルミ」の木です。
国産材の「クルミ」を含め、世界には200種類以上の「クルミ」の木があり、その頂点に立つのが「アメリカンブラックウォールナット」です。
美しい木肌と色調を持ち「家具材のロールスロイス」とも呼ばれ、その高級感やコーディネート性も相まって世界中で愛されています。
皆さんがイメージするウォールナットの特性に当てはまるのは、多くがこれでしょう。
ウォールナットのチェアを暮らしに取り入れるのであれば、その魅力を十分生かしたチェアを選びたいものです。
ウォールナットの良さ
ウォールナットの良さはまず、その重厚感と美しさにあります。
その木肌が放つ重厚感、そしてきめ細やかで様々な表情を描く美しい木目はウォールナットの人気の最大の要因と言えます。
確かな存在感で住まいの空間を彩ります。
そして、コーディネートにおける万能性も見逃せません。
黒、といっても差し支えない色目を持ち、その風合いは空間を選びません。
和洋ともに相性も良く、床の色目や素材も問わない、そのうえで派手めの色や柄物のインテリアにも合わせることができる樹種はそうそうありません。
この万能性が定番的な人気の理由の一つでもあります。
さらに衝撃や狂いに強い点は耐久性という家具にとって、特に無垢材家具、なかでもイスにとっては非常に重要な点です。
そう、ウォールナットの良さをふんだんに活かしたイスを選ぶなら、やはり無垢材でつくられたものがお勧めなのです。
良いイスを選ぶための4つのポイント
イス、特にダイニングチェアを選ぶポイントは「見て美しく」「素材とディテールに優れ」「もちろん座り心地が良く」「丈夫でメンテナンス性が良い」ことです。
その4つのポイントからウォールナットに留まらない「良いイス選び」をお話ししていきましょう。
良いイスの選び方 その1.見て美しいものかどうか
日常の暮らしにあるものとしては美しさも重要な要素です。
それはデザインしかり、普遍性しかり。
デザインは正面からではなく側面や後ろ姿にも注目してみてください。
人が座っている姿やテーブルにセットされた状態を後ろから見ることが多い為、正面からではなく多面的な造形美が要求されるのがイスという家具であり、ダイニングチェアなのです。
また、無垢材はいわゆる「自然材」です。
その自然材ならではの良さをそのまま味わう為に必要なことは「無着色」で仕上げること。
木は生き物ですから、それぞれの個性や表情をもっています。
それが天然木の良さであり、その個性を楽しみ、愛でることは無垢材の良さを味わうことでもあります。
着色をして画一的に仕上げるのではなく、無着色で仕上げることでその個性が生かされるとともに、時間の経過と共に色合いが変化し、深みや味わいを増してゆきます。
ウォールナットは前述のように時間の経過とともに強く濃い茶色が徐々にまろやかな色合いに変化していきます。
それはまさに「時間の色」です。
暮らしの中にある無着色の無垢材チェアも、時間の経過とともに愛着も増していきます。
そして、無着色で仕上げられたイスは傷みすらも味になり、また、それを削りなおして直すこともできます。
つまり、いつまでも「見て美しい」イスとなるわけです。
良いイスの選び方 その2.素材とディテールはどうか
私ども家具蔵では、目利きの人間が現地まで赴いて細かな観点で原木を選定します。
非常に高いグレードの原木の製材についても責任者が立ち合いの元、細かい指示のなか行われます。
その結果、さきの「無着色」でつくるに相応しい、美しく優しい表情を持った材が生まれ、そこから無垢材チェアがつくられます。
デザインが全体の雰囲気を決するのに対して、ディテールは細部の造形を決定づけるものです。
細部の装飾やフォルムを印象付ける造形もしかりですが、細かなつくりもしっかりとチェックしましょう。
椅子は耐久財であり、長く使用するものです。
パーツの接合や細部のこだわりなど、長く使うことを実現するためにどういった工夫がされているかはたいへん重要です。
家具蔵の無垢材チェアはすべて「木組み」で作られています。
無駄な補強材は使われていません。
シンプルなデザインは、職人技の成せるもので、目に見えないところまで手を尽くす職人の思いが映し出されています。そして無垢材、無着色で作られたチェアは、木目もデザインの一つとして生かされています。
シンプルでどのようなインテリアにもマッチし、さりげなく個性を醸し出すチェアは暮らしの質を高くしてくれます。
良いイスの選び方 その3.座り心地はどうか
ダイニングチェアはほぼ毎日のように使用するものです。
何よりも大事なのが利用者の体型にあったサイズのものであることです。
これを座りやすさと言い換えても良いでしょう。
人の身体は丸みを帯びています。
その身体に直接触れるものであるため、その造形が曲線を活かしたものであるほうが座りやすいことは明白です。
例えば家具蔵の無垢材チェアの座面は非常に深く削り込まれています。
これが臀部から太股にかけて着座時の体圧を分散し、板の座面とは思えないほどの優しい座り心地を生み出しています。
チェアのサイズは、横幅・奥行・全高・座面高の4つの長さで表されることが一般的です。
このなかで最も重要となるのは、座り心地にもっとも影響する座面高です。
ポイントは、実際に座ってみて足の裏がしっかり床につくかどうかを確認することです。
足が宙に浮いてしまうようだと、荷重のバランスが偏り疲れやすくなってしまいます。
そのうえで大事なのはテーブルの天板高とのバランス=差尺です。
足の裏がぴったりつき、同時にこの差尺が適正であると居心地良く、作業性の良いダイニングとなります。
デザインが気に入ったからといって自分に合わない、もしくは手持ちのテーブルと高さの合わないチェアを購入することは禁物です。
家具蔵ではスタッフがお客様の事情に合った座面高のアドバイスを行っています。
良いイスの選び方 その4. メンテナンス性はどうか
厳選した素材で職人が木組みでつくる無垢材チェアはたいへん丈夫です。
ただ、使用する月日が増すごとに状態が変化するのは当たり前のこと。
修理したいと思ったときにしっかりと修理ができる体制が整っているところで購入するのはたいへん重要です。
せっかく愛着を持って使用しているのに直すことができないのは悲しいものです。
家具蔵の家具は無着色であり、暮らしの中で付いた傷も目立ちにくく、また、工場直営ですので張地の張替えなども問題なく対応できます。
「椅子を買い替えたい」
「ウォールナットのチェアが良い」と思っている方はお気軽に家具蔵までお声がけください。
見て、触れて、座って。
知らなかったことを沢山見つけていただくお手伝いをさせていただきます。
関連する記事
最近の投稿
- チェリー材の家具を選ぶ際には“ここ”を見る 2024年11月20日
- “重たく見えない”無垢材家具の取り入れかたとは? 2024年11月18日
- “サステナブルな”家具選びとは? 2024年11月16日
- 年末年始営業と価格改定のお知らせ 2024年11月14日
- ダイニングテーブルの高さの「標準」と「適切な高さ」は違う? 2024年11月12日
- リビングテーブルは使い方や空間に合わせて選ぶ 2024年11月10日
- “一脚あると便利”なスツールはこう使う! 2024年11月8日
- ダイニングセットを購入するなら“椅子から選ぶ”その理由とは? 2024年11月6日
- キッチン収納 “スライドレール“の違いや構造とは? 2024年11月4日
- 「良い家具を選ぶと長持ちする」と言われる理由との選び方とは 2024年11月2日
カテゴリー
- 家具の選び方・置き方 (1,573)
- インテリア&住宅情報 (639)
- 人と木と文化 (397)
- ニュース&インフォメーション (440)
- オーダーキッチン関連 (406)
- 一枚板関連 (635)
- オーダー収納関連 (617)