家具選びに大事なのは「価格」ではなく「品質」である理由とは
2022.9.15
目次
「自動車」に求めるもの
自動車の本質は「運転して目的地に人やモノを運ぶ」というものであり、その本質を満たすうえでは「動けばよい」「運転しやすいほうがよい」「運転しにくくても乗る(所有する)喜びがあればよい」と、それに求めるものも人それぞれに異なります。
もちろん、モノである以上、耐用年数には限りがあります。
いわゆる「消費財」といえますが、一部の人を除いて頻繁に買い替える(コレクションとして複数を保有する場合は除き)ものではなく、ある程度長い期間の使用を考えて購入を決めることになるものです。
家具に求めるものと「高品質」の定義
家具にも似た性質があります。
一度購入すると長い期間使用することが多く、コレクション性もありますが頻繁に買い替える、というようなものではありません。
自動車と同じように、やはり長い期間の使用を考えての購入になることが多いカテゴリーに属します。
この2つの共通点は「(一定の)長い期間の使用が前提となるもの」ということです。
その「長い期間」をどの程度見るのかは人によってそれぞれ異なりますが、そこで重要になってくるのが「品質」です。
モノとしての性能はもちろん、素材や工法・つくりやそれらを伴う耐久性などが「品質」という言葉の内訳でもありますが、いわゆるこの品質が高いレベルで担保されているものが「高品質」なものです。
家具で言うならば「良い素材でつくられていて」「長い期間美しさを保ち」「長い期間不自由なく使用できる」ものが「高品質」なものであると定義できます。
失敗を避けるには価格ではなく品質優先で考える
どのような買い物においても「失敗」は避けたいものです。
買い物にはこの失敗は付き物であり、買い物に失敗したことはない、という人はあまりいないのではないでしょうか。
普段使いの洋服のサイズを間違えた、日用品の銘柄を見誤った、という日常レベルのものであってもやはり失敗は悔しいもの。
そしてそれは(逆説的ですが)失敗をすることで学習していき、少なくなるものでもあります。
つまり経験がもたらす「経験値」が失敗を少なくするのですが、日用品に比べ家具というものはあまり買い物自体の機会が多くはありません。
そこでいわゆる「失敗」も出てくるのですが、そのような失敗を極力犯さないために必要な意識が「価格優先ではなく品質優先で考える」ことなのです。
二極化されてきている家具の購入の意識
この考え方は「何を重んじて家具を選ぶのか」という点において、「品質重視でなくても良い」人もいることは前提のものでもあります。
つまり消費財として考える際に短いスパンで別のものに買い替える、あるいは不要になることを予定して購入を決めるのであれば材質が良くなくても一定期間見栄えがすればよいですし、使いにくくてすぐに壊れるとしても買い替えるまで我慢して使用すればよいだけです。
いわゆる「使い捨て」の考え方であり、ここ日本でも経済の成長や文化の成熟の過程において、そのような考え方が主流になっている時代もありました。
現代において、特に家具においてはその考え方が大まかに「二極化」していると言えます。
ひとつがいま述べたような「品質重視でなくてもよい」考え方。
これはデザイン、あるいは価格が優先される考え方です。
もうひとつが「長く愛用できるものを選ぶ」という考え方。
日常で使用する「道具」である以上、そこに使いやすさや機能性を求めるのは当然ですが、それよりも価格やその時だけの見栄えの良さを優先するのは前者の考え方であり、こうしたものは総じて耐久性には難があります。
何故ならそもそもが低コストで買い替えを前提としたものであるためです。
それよりも長く愛用できるもの、例えばデザインが普遍的で飽きが来ず、素材やつくりが良いことで耐久性も高いものを好む傾向は現代の世相を反映し、特に若い人の間でも増えてきています。
価格優先で家具を選んだ場合にありえることとは
家具選びだけではなく買い物全般において、価格は無視することのできない要素です。
とはいえ、やはり価格ばかりを重視することはおすすめできません。
安価な家具は品質も「それなり」であることがほとんどで、そのような家具はコストパフォーマンスや量産が前提です。
一方で耐久性には難があり、購入した時が一番良い状態で、劣化が進むと次第にみすぼらしくなってきます。
また、それを直すことも容易ではありません。
部屋の中で大きな面積を占める家具は、好ましい見た目であるに越したことはありません。
しかし、気に入ったものであっても、実際に生活の中で使ってみると使い勝手が悪いということはよくあります。
購入時はお気に入りの家具でも使っていく中で不満が溜まれば、気に入らない不便なモノへと変わっていってしまいます。
品質優先で家具を購入した際に得ることができるもの
家具というのは豊かな暮らしを送るためのツール。
それに必要な「一歩進んだ家具選び」のキーワードは、「育てていける家具」であり、家族のように「共に年を重ねることができる家具」です。
素材が良くしっかりしたつくりの家具は、メンテナンスを続けながら長く使うことができます。
安価な家具のように経年により劣化するのではなく、年を経るごとに木材や革といった素材に深みや味が出るのです。手入れをしながら家具の変化を味わうことは、家具が提供してくれる楽しみのひとつです。
経年変化を楽しめること、メンテナンスしながら長く愛せることは、豊かな家具の証左と言えます。
そういった家具は一生ものとなることも多いため、長い目で見れば結果的に割安だったということも多くあります。
また、質の良い家具は、日々の暮らしに溶け込んで使いやすいようにこだわって作られています。
デザインが流行に左右されることもありません。
無垢材家具は高品質である
無垢材家具は無着色で製作してこそ、その良さが活きてきます。
その最大の理由は「経年変化を楽しむことができる」点であり、無着色の無垢材はどれも使い込むうちにその色合いを変えていくからです。
その変化は長く使うことで価値を高めるものでもあり、家具という長い年月を共にするものの良い楽しみ方でもあります。
自然素材の表情を生かし、そのままを味わえるように無着色で仕上げたものは時間の経過とともに深みや味わいを増していきます。
使うほどに愛着を感じることができるのです。
家具蔵の無着色でつくる無垢材家具は経年での味わいの深化とその耐久性で「一生物」ともいえるクオリティを誇ります。
そうした家具をより長く快適にお使い頂くために、知識豊富なスタッフが一人ひとりの事情を考慮し、適切なレイアウトプランニングを行います。
家具のサイズ選び、レイアウトなど不明な点はいつでお気軽にご相談ください。
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