キッチンのリフォームでは何に気を付けるべきか
2022.10.17
目次
キッチンリフォームで後悔を少なくするために
自宅のキッチンについては多くの人が「もう少し収納があれば」「調理や盛り付けするスペースがあと少し広かったら」「食洗機はやはり必要」など、何かしらの不満を抱えていることが多いものです。
老朽化が進みやすい部分でもあるのがキッチンリフォームを行う最大の理由ですが、このような元々の要望を叶える絶好の機会でもあります。
だからこそ、私ども家具蔵でもキッチンの打ち合わせでは「次に使用するキッチンはこうあって欲しい」という希望は大まかなものから細かいものまで非常に多様な声が集まります。
家は3回建てないと100%満足のいくものは出来ないと言われます。
しかし、現実的にそれが叶う人は一握りでしょう。
同じように、キッチンについてもリフォームしたからと言って100%完璧なものができるとは限りません。
後から気付くものや、それを使用していきながら自分仕様にカスタマイズしていくこともあるなど、キッチンという設備や空間はどちらかというと「使いながら育てていく」ものというのが正しいかもしれません。
とはいえ、後から「こうすればよかった」ということは無い、あるいは少ないに越したことはありません。
思い描く理想のキッチンをつくるために注意するポイントは様々です。
今回は一般的なキッチンリフォームの流れをベースに、確認すべきポイントを整理していきます。
キッチンリフォーム完成までの流れ
キッチンリフォームというものは、実際に工事作業が始まってしまえば意外と進行は早いものです。
キッチンだけであれば1週間から10日間程度、その他に床や壁などのリフォームも同時に行うという場合は概ね1カ月から2カ月ほどの期間で新しいキッチンが完成します。
いわゆるシステムキッチンはキッチンそのものが在庫されているので発注から2週間程度で納品できる商品も多いですがオーダーキッチンで1~3カ月、海外ブランドの場合は約半年ほどと、どのようなものを選ぶかによって納期が大きく異なります。
受注生産のものは製作期間をある程度は要する、ということです。
どこに、どのようなものを依頼するかの下準備はじっくり期間を確保する
プランニング、つまり打ち合わせや提案・見積の期間も、どのようなものを選ぶか、またはどこに依頼するかで変わることがあります。
大手メーカーのシステムキッチンの場合はその場でラフプランと概算見積まで行う、というケースもあります。
オーダーキッチンとなると図面作成や一旦の機器の選定などもふまえてファーストプランができるまでに1~2週間程かかることも少なくありません。
更にそこから提案と検討を重ねていき、最終プラン決定までには複数回の打ち合わせを要することになるでしょう。
オーダーキッチンを検討する場合は、製作期間とプラン決定までのプロセスを考えると1年ほど前から検討を始めても良いくらいで、そのスタートは決して早すぎることはありません。
情報収集をしっかりと行う
憧れのキッチンを実現させたい、あるいはキッチンの新規導入に際して譲れない部分があるなど、こだわりが強いのであれば情報収集自体はいつ始めても早すぎることはありません。
インテリア雑誌では年に1度は必ずキッチン特集が組まれます。
キッチンメーカーのカタログを取り寄せたり、知人や友人がリフォームを行ったのであればそれを参考にしたり、と情報を集めながら理想のキッチンのイメージを作っておけば、いざリフォームとなった時にもビジョンが明確で話もスムーズに進みます。
インスタグラムなどのSNSもメーカー発信の商品情報やスタイルサンプル、様々な観点で成功例や失敗点の紹介、同じようにキッチンを考えている人のコミュニティなどもあり、保存機能を利用して都度見直すことも可能です。
現状のキッチンの状況を把握する
キッチンを検討している人に「今お使いになっているキッチンのサイズはどのくらいですか?」と尋ねると、しっかり把握している人は10人中1人か2人ほどです。
キッチンに限った話ではありませんが、それくらい「今使っているもの」については意外と気に留めていないことも多いのです。
新しいキッチンについて情報を集めたり、イメージを膨らませたりするのはとても大切です。
そしてその前に、今使っているキッチンを改めて見つめ直す=どのようなものかを把握する、ということも同じくらい大切なことなのです。
現状のキッチン本体の幅・奥行・高さなどのサイズは最低限。
そして吊り戸棚などもある場合はワークトップの上から吊戸棚までの高さ・吊戸棚自体の高さや奥行きも重要です。
可能であればシンクの大きさやクックトップと呼ばれるコンロ部分の調理スペース(ワークスペース)の幅も測っておきましょう。
更に、キッチンスペース全体の幅やキッチンとバックセット(背面収納)の広さ、天井の高さ、梁がある場合はその高さや奥行きなども調べておくとベストです。
実際にお客様本人が採寸した情報を拝見しながらの打ち合わせだと、最初の段階から「この理由で作業性が良くないと感じていたのか」ということが分かります。
提案の最初期の段階から理想に近いものを出しやすくなるので一番時間を要する「提案→確認→検討→要望→再提案」の流れを短縮させることも可能です。
現状を把握することで今使っているキッチンの「普段は気付かない」問題点が明確になることも多く、より快適なキッチンにするためにも、事前の現状把握は欠かせません。
プラスアルファの素材としては現場の写真もあれば尚良いでしょう。
使いづらいと感じている部分はもちろん、全体的な引きの写真もあれば相談がよりスムーズに運ぶはずです。
リフォームの依頼先で選べるキッチンも変わる
キッチンリフォームにもキッチンの入れ替えのみ、スペース全体のリフォーム、住まい全体のリフォームにキッチンも含まれているなど、様々なケースが想定されます。
リフォームという作業は当然のことながらリフォーム会社や工務店に工事を依頼することになります。
ここでは「依頼先によって選ぶことのできるキッチンの範囲も変わる」ということを覚えておいてください。
大手のリフォーム会社にリフォームを依頼する場合、保証の問題などでそのリフォーム会社と提携しているシステムキッチンメーカーの製品からしか選ぶことができない、というケースもあります。
自身が希望するキッチンメーカー、あるいは製品がその中にあれば問題ないですが、そうでないこともありえます。
大抵はリフォーム会社を決めてからキッチンを選ぶので、後の段階になってから陥る、意外とありがちな落とし穴です。
そのためにも予めキッチンをどこに頼むか、方向性だけでも決めておくことをお勧めします。
また、キッチンのリフォームだけを考える場合でも、工務店やリフォーム会社など設備工事の依頼先が必要です。
キッチンだけを入れ替えたいという方の場合には、店舗などを見て周る際には設備工事を行ってくれるリフォーム会社などを紹介してもらえるかどうかを確認しましょう。
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