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畳のある暮らしの効果と取り入れ方

2022.10.21

 

 

畳と日本人


 

 

新築や建替を行う際には、畳を使用した和室(的な)スペースを取り入れるか否かを決定するような場面があります。

あるいは賃貸での引っ越しの際に和室の有無をその選択のポイントとする人もいるでしょう。

日常を過ごす空間としての必要性や、求める空間の雰囲気と合致しているかどうかがその判断の拠り所となります。

ですが、日本人として畳の感触や風合いが好きではない、という人はあまりいないはずです。

畳の敷き詰められた和室で大いに寝転がりたい、そのような気持ちになることもあるでしょう。

畳という文化は私たち日本人の精神の中に強く根付いているものでもあります。

 

畳の歴史と「あの」マナーの由来


 

 

日本には古来から様々な様式や文化が海外からもたらされて来ましたが、畳は日本固有の床材です。

その歴史は古く、畳の原型とも考えられている敷物は「古事記」にも記述されています。

現代の畳の形に近いものは平安時代から見られるようになりました。

その頃は板敷の床で必要とされる場所の上に一枚ないし二枚の畳が置かれ、寝具や座具として使われていました。

貴族や上級豪族などの権力を象徴するものでもあり、その地位によって使うことができる縁の色や模様が決められていました。

建物の建築様式が変わる鎌倉時代後期から室町時代にかけて、書院造が生まれると部屋一面に畳を敷き詰めるようになり、床材として使われるようになります。

それでもなお、畳は武家や貴族の権力や富の象徴であることに変わりなく、一般の住宅で使われるようになったのは江戸時代中頃からです。

ちなみに、畳の縁は踏まないのがマナーと教わった人も多いはずです。

これには諸説がありますが、畳縁には身分を示す色や模様があり、武家の屋敷では家紋を入れることもありました。

そのため、畳の縁を踏むことはその身分や家柄を踏みにじる行為として、その作法が定着したと考えられています。

 

 

畳の効能は多々ある


 

 

畳表(たたみおもて)に使われる「い草」には、様々な効果があることでも有名です。

まず、い草は優れた調湿効果を持っています。

日本での高温多湿の夏、逆に低温低湿となる冬と、季節ごとに空間の湿度環境を整える手助けをしてくれるのです。

有害性のある二酸化窒素、シックハウスの原因にもなるホルムアルデヒドなども吸着し分解してくれるので、畳のある空間は身体的にも安心して過ごせる場所と言えます。

このような効果から畳のことを「天然の空気清浄機」と呼んでいる人たちもいます。

畳には優れた断熱効果もあるので夏場はカラッと快適になり、冬はほんのりと温もりが感じることができます。

実は日本の住空間にはピッタリな床材なのです。

また、吸音効果も高く、大きな音が立ちにくいので畳のある空間は自他ともに穏やかに過ごすことができる空間になるのです。

 

畳の使用は減少してきている


 

江戸中期から庶民の間に広まった畳ですが、近年、畳そのものの需要は減少傾向にあります。

その背景には新規で建築、あるいは改築する住戸において和室を取り入れることが減ってきているという事情があります。

床材にフローリングを取り入れることが多くなってきたことがその大きな要因ですが、そのような場合でも一室だけ畳を取り入れることはできないわけではありません。

ただし、洋室メインの住居で一部屋だけ畳を取り入れる=和室(スペース)を取り入れる場合には他の部屋とは異なる施工を別途で行わなければならず、コストが割高になってしまいます。

フローリングにも様々な種類があり、安価なものを選んだ場合に畳の価格と比較すると畳の方が高額になることも多くあります。

全ての床をフローリングにした方がコストを抑えることができるので和室がない住戸が増えているのも要因です。

ダイニングテーブルとダイニングチェアを使用して食事する、睡眠時にはベッド、寛ぐときはソファという暮らしのスタイルの変化も理由に挙げられるでしょう。

畳のある暮らしに慣れていないと、畳のメンテナンス自体も負担に感じてしまうのかもしれません。

少し前までは軒先での畳干しの風景などもよく見かけたものですが、最近ではそのような光景はあまり目にしなくなりました。

 

 

家具を使用した畳の取り入れ方


 

 

もっとも、畳を使用した「和」のテイストを取り入れる人が全くいないわけではありません。

新築やリノベーションの際にそこまで大きくはないながらも畳を使用したスペースを取り入れたり、小上がりスペースをリビングダイニングに採用する人もいます。

ビニール製の畳表を使用したものや畳床にインシュレーションボードやポリスチレンボードなどの建材を使用した畳の開発は低価格とメンテナンス性で、住まいに畳のあるスペースをつくる手助けとなっています。

あるいは「畳を使った家具」を住空間に取り入れること。

「タタミベッド」はその名の通り、畳を使用したベッドです。

和室、つまり畳の上に敷布団を敷く行為を畳を組み込んだベッドフレームの上で再現するもので、要はマットレスの代わりに布団を敷くものです。

畳の上で睡眠をとりたい、布団を敷いて眠りたい、という人のためにあるもので、家具メーカー各社から様々なものが出ています。

そこに置くだけなので和室を増築するような大掛かりなことは不要で導入しやすく、畳が持つ様々な効果を享受できます。

布団を片付ければ、洋室の中にも畳を使用した小上がりスペースが出来上がることも期待できます。

 

家具蔵の無垢材タタミベッド


 

 

私ども家具蔵でもタタミベッドをご案内しています。

その名も「無垢材タタミベッドモデルノ」。

このタタミベッドモデルノの特徴は、まず使用している畳にあります。

畳表には熊本県産の有機農法で栽培されたい草を使用し、岐阜県産ひのきのチップを接着剤不使用の特殊な技術で圧縮して製作した畳床を使った畳です。

い草とひのきの成分で森林浴効果によってリラックスした心地よい眠りをサポートします。

就寝時の汗を吸い、日中にその湿気を放出する調湿性にも優れていて、ダニの抑制効果などもあるので快適に衛生的に睡眠環境を整えてくれます。

また、気になるデザイン性も2004~05年度のグッドデザイン賞を受賞した実績を持ち、機能だけでなく、和のテイストを持つ畳をモダンにアレンジしたデザインです。

分厚い無垢材をふんだんに使用していながら、あらゆる空間に取り入れることが可能です。

みなさんも、畳による居心地の良さを、身近な家具として取り入れてみるのはいかがでしょうか。

サイズや素材など詳細については、お気軽にお問合せください。

 

無垢材タタミベッドの商品ページはこちら

 

 

 

 

 


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