4人掛けテーブルのサイズの「正解」とは?
2022.11.5
目次
4人掛けテーブルの「定義」
ダイニングテーブルの購入を決定する際のサイズ選びは非常に重要です。
その際に「何人が着座し利用するか」、つまり「何人掛けが必要か」という点は、その決定のための一つの拠り所となります。
一番ポピュラーなのは「4人掛け」でしょう。
ただ、ざっくりと「4人掛け」と言っても、4人がギリギリ着座できるものも「4人掛け」ですし、かなりの余裕を持って着座できるものも「4人掛け」と称されることがあります。
具体的に何センチの幅や奥行きがあるものが4人掛けテーブルの「正解」なのでしょうか。
4人掛けテーブルは幅150cmのものを選ぶのが正解なのか
「4人掛けテーブル」のサイズによる定義は様々です。
人一人の最低限の食事スペースは、一般的に幅60cm、奥行き40cmと言われています。
ここから換算していくと「幅120cm」(この場合奥行きは長方形としての美しさが優先され、70cm以下のことが多くあります)からが「4人掛け」として定義されることになります。
実際にこのサイズを4人掛けテーブルとして紹介している例も多々あります。
少し前まではそれに少し余裕を持たせた幅135cm~140cm程がいわゆる「4人掛けテーブル」の定番サイズでした。
現在インターネットなどで「4人掛けテーブル」を検索すると、これにさらに余裕を持たせた「幅150cm」のダイニングテーブルが該当するサイズとして多数ヒットします。
これはコロナ禍における在宅時間の増加とそれに伴うテレワークなどでダイニングテーブルを使用する時間やスペース確保の需要が影響していると言われます。
では4人掛けテーブルは幅150cmのものを選ぶのが正解なのでしょうか?
ダイニングで長時間過ごすなら「幅150cm」は確保
これについては幅150cmのものが絶対に正解で、それ以上・それ以下のサイズのものを選ぶのが間違い、ということはありません。
ただし、合わせるダイニングチェアを肘掛付きにしたい、あるいはダイニングスペースで長時間過ごしたい・寛ぎたい、ということであれば最低でもこの「幅150cm」は確保したいところであり、可能であればそれよりも大きなサイズを検討しても良いでしょう。
当然、個々の住まいにおける事情はあるので幅150cmのテーブルしか置けない、あるいはそれ以下のものしか置くことができないケースはありえます。
ですが「なんとなくこのサイズ」ではなく、「そこでどのように過ごしたいのか」「どのように過ごす予定なのか」を想定して、それが叶うように検討していくことが大事です。
「幅150cm」が必要な理由
この「幅150cm」には根拠があります。
さきの「人一人の最低限の食事スペースは幅60cm・奥行き40cmを要する」観点から考えた場合、2名が並んで食事などを行う場合、そこに必要なスペースは60×2=120cmですが、テーブルには脚があり、人はその場からじっと動かないわけではありません。
テーブルの脚と脚の間が椅子を置くことができるスペースであり、人の動きも考慮した場合、幅150cmのテーブルが互いの身体が干渉しない、いわゆる「パーソナルスペース」を侵害しない最低限のものとなるのです。
このパーソナルスペースは適度な広さがある方が外部からの圧迫感も少なく快適に過ごすことができます。
これは長い時間を過ごすことが前提の場合に、心身共にリラックスするためには必須とも言えるものであり、そのためにテーブルの幅は「150cm」は欲しいのです。
食事だけの利用なら椅子もシンプルにテーブルもコンパクトに
また、この決定にはどのようなダイニングチェアを合わせるかも関わってきます。
ダイニングテーブルを置く場所、いわゆるダイニングルームやダイニングスペースの主な目的は食事をする場所です。
食事を行うだけであれば着座時間はそこまで長くはなく、テーブルからの着脱も容易な方が良いでしょう。
この場合、シンプルな肘掛の無いダイニングチェアを選ぶことも全く問題は無く、その方がテーブルの脚間における椅子一脚当たりのスペースも少なくなるのでテーブルもコンパクトなもので問題ありません。
そもそも長く過ごす場所ではないので決して広いスペースが必要なわけではなく、パーソナルスペースの問題もそこまで大きくならないのです。
ダイニングで長時間過ごすならアームチェア+広いテーブル
ダイニングスペースに長時間滞在することが多い場合、つまりダイニングテーブルを長時間利用している・ダイニングチェアに長時間着座していることが想定されるなら、合わせるダイニングチェアは肘掛付きのものを選択することをお勧めします。
肘掛付きの椅子、つまりアームチェアは「腕の重さ」を支えることでアームが無いチェアに座っている時よりも体圧のより均等な分散と姿勢の安定をもたらします。
つまり「疲れにくい」ので長時間過ごす場所の椅子には向いているのです。
肘掛=アームが装備されていることは椅子の総幅の増加を意味します。
また、着座した際にアームに肘を置くといわゆる「肘を張る」状態となるので一人当たりのパーソナルスペースは増えます。
となると必然的にそれを収めるテーブルは大きくなることが求められるので、ダイニングスペースに長時間いることが多く想定されるのであれば適正な4人掛けテーブルのサイズも大きくなっていくのです。
「幅165cm」のテーブルは「大きすぎず、小さすぎず」のサイズ
ではダイニングスペースに長時間滞在する人はどの程度の幅のあるダイニングテーブルを置くべきなのでしょうか。
それは「幅165cm」、あるいは「それ以上」です。
あまりに大きくなりすぎても3~4名で使用することが多い際には持て余してしまうこともあり、また、空間には限りがあります。
幅165cmのサイズなら寛ぎ、ゆったりとした家族団らん、個別の作業スペースをストレスなく確保できるサイズであり、多くのリビングダイニングにおいて「4人掛けに大きすぎず、小さすぎず」のサイズとなるはずです。
4人掛けのテーブルサイズについて、結論から言えば「どれが正解」というものはありません。
しかし、テーブルのサイズによって暮らしは大きく変わります。
特に一生もののテーブルをお考えの方は、サイズを誤って選ばないように慎重に考えて購入することをお薦めします。
もちろん、やみくもに大きすぎるサイズのテーブルを選ぶのも失敗のもとです。
どのような暮らしを求めているのかをしっかりと考え、後悔しないサイズ選びをして下さい。
私ども家具蔵でも間取り図からのプランニング3DCGを駆使してのシミュレーションなど、お客様それぞれに合ったテーブルのサイズ選びのサポートをしています。
もし、ダイニングテーブルのサイズ選びに困ったらお近くの家具蔵各店までお気軽にお声掛けください。
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