KAGURA OFFICIAL BLOG

キッチンとLDの天井に高低差をつけるメリットとは

2023.2.9

 

 

間取り図にはそれぞれのスペースの名称があり、そこに求められる機能で明確な線引き自体は存在します。

その中で「LDK(リビングダイニング・キッチン)はある意味で異質な存在とも言えます。

キッチンという調理を行う場所とダイニングという食事を行う場所、そしてリビングという寛ぎを求める場所が同居している空間であり、そこでは他の部屋とは異なり、多様な目的が求められます。

調理を含めた炊事系の家事全般と食事を摂り、あるいは個々の作業や来客対応を行い、家族が思い思いに寛ぐ場所が同居していることでLDKは自然と住まいの中でも中心となる場所となりました。

そこでは家族それぞれに長い時間を過ごします。

現代のキッチンは開放的な構造のオープンスタイルであることが多く、その場合、壁で仕切られていることはありません。

それに代わって天井や床の高低差で空間に変化を持たせるようになってきています。

 

 

天井の高低差で生まれる変化とは


 

 

空間の広さや形状にもよりますが、空間を断面で捉えダイニングやリビングは天井を高くし、キッチンは通常(一般的には2400mm前後)の天井高にすることでLDK空間全体に高低差が生まれます。

あるいはマンションなどの集合住宅では構造上、LD空間は通常の天井高でキッチンの天井高がそれより低くなっているケースも見られます。

天井の高いダイニングやリビングは空間をより伸びやかに広く見せる効果を発揮します。

また、それは天井高を変えない=室内の高さに高低差があるキッチンスペースがあることでより明確になり、一方でキッチンは落ち着いた印象となります。

同じ空間であっても別の表情を持たせることができ、そのことで壁などの仕切りが明確でなくてもひとつの空間でありながらそれぞれの空間の役割を明確にすることができます。

キッチンとは少し話が反れますが、戸建住宅などで最近よく目にするようになったLDスペース内で段差を持たせる=ステップフロアを設けることは同じような効果を持つものであり、その発展形は「スキップフロア」と言われる「半地下」「中2階」を設ける手法です。

敷地そのものに高低差があるためにその敷地の高低差に沿って床面の高さを設定した場合や狭小住宅で縦方向に広がりを持たせたい場合などに用いられる手法ですがこれもまた同じ空間で高低差をつけることで生まれる実利的な面も考慮したものです。

 

天井高の低いキッチンはスペースにおける快適性を生む


 

 

例えばダイニングやリビングの天井を高くしたので、キッチンの天井も同じように天井を高くした、というケースでは何となく全体的に間延びして見え落ち着かないということもあるでしょう。

そこでキッチンを折り下げ天井や下がり天井にしてダイニングやリビングよりも高さを抑え高低差をつけます。

その視覚的な効果もさることながらキッチンの天井高を低くすることでのメリットは実際にキッチンを使用するうえでも存在します。

キッチンは当然のことながら火や水を使って調理をするスペースです。

安全で清潔であることは最低限の条件であり、機能やメンテナンスも考慮した様々な機器や調理用具の集まる場所でもあります。

キッチン作業は多岐に及びますがそれをスムーズに行う環境として電気、給排水、照明、排気が重要です。

電気や給排水は言わずもがな、照明、つまり適切な「灯り」は安全面で欠かせません。

調理時に発生する湯気や油煙を排気しやすいということも重要です。

そして掃除やメンテナンス全般、例えば照明の交換やレンジフードの掃除(シロッコファンが外しやすい)フード周りの壁(キッチンパネルやタイル)の拭き掃除が容易になることは都度のストレスも軽減します。

その際に「手入れ」がしやすいことを考えると、天井の高さは低いことに越したことはないのです。

消防法の関係もあり、また、あまりに低すぎる天井では作業がしにくくなりますので限度がありますが、そのように設計を行うことでキッチンスペースの使用における快適性が高まります。

 

キッチンの天井高を低くすることで照明や収納も使いやすくなる


 

 

照明器具の計画段階でも高さのありすぎる天井は手元までの距離が長くなることで、対象物の見え方も変わります。

極端に言えば「暗くなる」「見えにくくなる」ことがありえます。

また、キッチンスペースには欠かせない収納計画にも影響が出てくるでしょう。

特に吊り戸棚など上部に収納物を収めるものの場合、天井が高すぎるとそれに合わせた取り付けでは手が届きにくくなったり、天井と収納のスペースに溜まる埃の処理が面倒になることもあります。

照明の適切な照度が得られることや収納のしやすさを考えるとやはり天井は高すぎない方が良いことが分かります。

キッチンの天井高はせいぜい脚立で天井に余裕を持って手が届く可能な範囲に留めておきましょう。

 

 

家族皆が調理しやすいキッチンとは、皆が使いやすい、そして片付けがしやすいキッチンでもあります。

キッチンはもはや家族みんなで使うスペースとなっています。

キッチンの天井を低くすることでより快適に、清潔に日々の暮らしを丁寧に過ごすというようなイメージです。

お気に入りの住まいだからこそ、空間の活かし方を含めて十分計画するようにしましょう。

そして頭の中で思い巡らせていることを視覚化して確認しましょう。

家具蔵で行う3Dレイアウトプランでは空間を立体的に捉えることで、今まで見えなかったことを可視化し、確認することができます。

特に天井の高さは平面では捉えにくいのでシミュレーションはとても重要です。

立体でイメージすることは何もない状況ではとても難しい場合が多いので、そのような時は家具蔵各店舗にお気軽にご相談ください。

 

トータルインテリアコーディネート無料相談会(3D PLAN)のご案内はこちらから

 

 

 

 

 

 

 

 


最近の投稿

カテゴリー

月別アーカイブ

  • [—]2024 (167)
  • [+]2023 (366)
  • [+]2022 (364)
  • [+]2021 (365)
  • [+]2020 (368)
  • [+]2019 (366)
  • [+]2018 (85)
  • [+]2017 (65)
  • [+]2016 (69)
  • [+]2015 (44)
  • [+]2014 (32)
  • [+]2013 (62)
  • [+]2012 (130)
copyright AIDA Co,.Ltd. All Rights Reserved.