フロートタイプのAVボードが欲しい!と思ったら
2023.3.26
テレビはもはや薄型であることが当たり前であり、そのメリットを生かした壁掛け仕様も珍しいものではなくなってきています。
そこで得ることのできるメリットは、限られた空間だとしてもすっきりと見えて空間が広く感じることです。
テレビを「置く」という目的が無くなることで、そこにAVボードが必要かどうかという選択自体は必要となります。
周辺機器の収納やその空間における集中収納としての目的もあるため、「必要」と考える人も多く、その際に選択肢として出てくるのが「フロートタイプのAVボード」です。
フロートタイプのAVボードとは
フロート(float)は英語で「浮き」を意味します。
フロートと聞くとある年代の人には懐かしく、若い世代の人には近年再ブームでもある喫茶店のソーダフロートやコーヒーフロートを思い浮かべる人もいるかもしれません。
住まいに関する用語での「フロート」とは、家具や機器を壁に固定し浮いたように見える配置を意味します。
AVボードと言えば一般的には床置きのものが主流ですが、壁掛けタイプのテレビも増えているなか、狭い空間へもコンパクトに収まるフロートタイプは着実に増えています。
また、AVボードだけでなくキッチンや洗面台など幅広く取り入れられている手法でもあります。
フロートタイプのメリットとは
●空間が広く感じる
大きなサイズの収納家具を床置きで設置すると、圧迫感が出て空間が狭く感じてしまうこともありえます。
特にAVボードはテレビが置いてある=床やソファなどに座ってテレビを見る=低い視点から目にすることが多いので床や壁を「塞いでいる」感覚がより大きくなり、そのことで圧迫感を感じやすくなることもあります。
これを床から浮かせることは視界に入る床・壁の面積が大きくなることに繋がり奥行を感じることができるようになります。
結果として部屋全体を広く感じることができるようになるのです。
オーダーメイドで製作するなら底部に間接照明を入れるなどで陰影を付け、明暗によるメリハリをつけるとより効果的です。
●意匠性の高さ
フロートタイプはデザイン性の高さもその魅力のひとつです。
床置きにしないことでよりすっきりとしたデザインにまとまっていることが多く、サイズ自体も高さや奥行を抑えたコンパクトなものとなります。
床から離して設置することで軽やかに見える効果を発揮するので存在感が過度に出ることもありません。
周囲のダイニングテーブルやダイニングチェア、あるいはソファなどの家具と同じ素材や親和性のあるデザインとすることで統一感も生まれ、空間自体の「格」を上げることにも繋がります。
●掃除がしやすい
普段から人が集まる、あるいは長い時間誰かしら滞在していることも多いリビングダイニングでは埃や汚れはある意味で付き物です。
床置きのAVボードの場合、掃除の際に手前に動かすと背面に溜まった埃に閉口するという経験がある人も多いのではないでしょうか。
フロートタイプであれば背面は壁に直接接していて、床は見えている状態です。
煩わしい背面の埃に悩まされることもなく、床全体も楽に掃除することができます。
家事の時短へのニーズを受けて各家庭の定番家電としても定着しつつある掃除ロボットとの相性の良さも魅力のひとつであり、その点もフロートタイプのAVボード人気に拍車をかけているようです。
フロートタイプのAVボードならロボットが空いた空間を清掃してくれるので家事の時短にも有効といえます。
掃除ロボットの障害となるために床に物を置かないよう心掛けることで常に自然と片付いているような空間となることは、いつも気持ちよく過ごすことのできる秘訣ともなります。
フロートタイプを取り入れる際の注意点やポイントは?
一方で、フロートタイプのAVボードは収納力が低くなるかもしれない、という点は要注意です。
住宅における壁の多くは防火・耐火・遮音などを目的とした石膏ボードでできていることが多く、これは実は重いものを直接取り付けるのには向いていません。
フロートタイプのAVボードを設置する場合は、その重量に耐えられるように取り付け部分に下地などを入れる必要があります。
それをふまえたうえでボード自体や収納物も重量が出過ぎないよう考慮しなくてはなりません。
そうするとできる限りサイズは最小限に抑えることが望ましいと言えます。
それはつまるところ収納力の低下を意味し、床置きタイプのAVボードと比較した際には必然的に違いは出ます。
周辺機器の装備が多い人、アンプなど重量が出るものを収納する人、リビングにおける集中収納として収納力を求める人は注意が必要です。
内部に収納する機器や対象物のサイズや重量を予め確認しておくことをお勧めします。
また、もう一点気を付けたいのが配線です。
AVボードは配線の問題とは切っても切れない関係性があります。
フロートタイプのAVボードから配線がぶら下がって見えてしまってはやはり恰好は良くありません。
配線を壁の内側に隠す場合、取り付ける壁に対しても内部の工事が必要になります。
フロートタイプのAVボードを検討している場合は、取り付け方法や配線の手順、手配のタイミングなど取り付け業者と事前によく打合せをしたうえで施行を依頼するようにしましょう。
フロートタイプのAVボードは空間に奥行感を与えることで広く感じさせてくれるものであり、見た目にもスタイリッシュで掃除のしやすさ・掃除ロボットの使用にも親和性が高いものです。
日々の生活を快適にしてくれるものですが取り付けの際には様々な考慮点も出てきます。
また、収納家具でありインテリアである以上、どのようなデザイン・仕様にするかは非常に重要です。
家具蔵では住まいやご要望に合わせ様々なタイプのAVボードをオーダーメイドで製作しています。
フロートタイプもご案内していますのでお気軽にお声掛けください。
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