「タッチレス水栓」を知る
2023.7.19
目次
タッチレス水栓の人気が高まっている
「蛇口」と呼称することも多い「水栓」は、給水あるいは給湯管の先に取り付けられた金具のことで、水洗金具とも言います。
「蛇口をひねる」と言うように、ハンドルやレバーの操作によって水量を調節する部分であり、ご存知のようにキッチン用や洗面用・浴室用など用途は多岐にわたります。
吐水や止水は手動で行うもの、というのが一般的なものでしたが、衛生面のケアへの気運の高まりもあり、レバーやハンドルを触らずとも吐水・止水が可能な「タッチレス水栓」の人気が高まっています。
タッチレス水栓とは
タッチレスレス水栓はいまやシステムキッチンや住設メーカーのショールームでは必ず展示している人気のタイプで、手を触れることなく水の配給を制御できるように設計された水栓です。
従来のものとは異なり、センサー技術を利用して自動的に水の配給が開始できるのでとても便利です。
手で触れなくても使用できることは、作業性のメリットだけでなく細菌やウイルスの感染リスクも低減でき、更には無駄な水の使用を減らすことができる=節水も可能、となるので省エネ効果も併せ持ちます。
公共のトイレや病院等で少しずつその導入のシェアが広まるなど、様々な場所で大変重宝されており、ここ数年で一般の住宅での導入例もどんどん増えています。
タッチレス水栓の仕組み
住宅でのタッチレス水栓の導入例は主にキッチン用と洗面用に分かれますが、採用率はキッチン用が圧倒的に多い状況です。
タッチレス水栓に使用されるセンサーは一般的に水流を検知するために赤外線技術を使用しています。
手がセンサーの範囲に入ると水の供給を開始し、一部のタッチレス水栓では水の温度や流量を調整するためのコントロールパネルも装備されています。
電源は予め用意する必要がありますが、乾電池タイプのものもあるので住まいや暮らしの実情に合ったものを選択することができます。
タッチレス水栓の導入には覚えておきたいポイント
タッチレス水栓にはメリットが多々ありますが、導入には覚えておきたいポイントも存在します。
まずは価格です。
一般の水栓金具と比較した際には高価であることは間違いなく、その点は考えどころの一つとなってきます。
例えば人気の高いグースネックタイプでは、「浄水器無し」のタイプで2倍以上の価格差があることも珍しくなく、浄水機能があるものの場合はさらに高額となります。
また、センサーがある、ということは機械であり、いわば家電と同じと考えてもよいものです。
そうすると、やはり経年での感度の劣化や故障のリスクは一般の水栓金具と比較して高まります。
あるメーカーでは商品保証は2年、使用期限は約10年としているとのことですが、言い換えれば「10年以上使用すると交換や修理が必要になる」とも言えます。
大抵のメーカーは購入から10年も経っていると部品も廃番になっており、そうすると器具ごとの取り換えを余儀なくされます。
センサー部分の故障は10年以内ではほぼ無く、ごく稀に温度表示のLED表示板の色の出方に不具合が起きる、などの現象がありえるとのことです。
ここは安全性にも影響する部分ですので見分けやすい、識別しやすい、分かり易いということもポイントになります。
導入前に実際に試すことがとても重要であり、あるいは、知人、友人など使用している人の体験談を聞くこともとても現実的で参考になるはずです。
その上で自分に合っているか、必要かどうかの判断基準にしても良いでしょう。
機器の選定には「本当にその機能は必要か」を見極めることが重要
キッチンには様々な機器が付随しています。
レンジフード、IHヒーターやガスコンロ、食洗機、オーブンなど、これらは使い勝手やメンテナンス性だけではなくデザイン性、素材、色等様々な要素から機器を選定することとなりますが、価格面も全体予算との調整が必要となります。
そのうえでタッチレス水栓も導入する際には全ての機器をフルスペックにすることで、機器だけでキッチン本体の価格を上回るということもあります。
タッチレス水栓に限らず、標準仕様で足りない部分は何か、どの機器を最優先して導入すべきかをじっくり検討しましょう。
便利そうな様々な機能を装備したものを購入したものの、実際はその機能のうちいくらも使用しなかった、ということは意外とありえるものです。
使わなければ意味がないのに、使ったのはほんの数回だけだった…、ということが無いように、どうしても必要なものは何か、自分が求めている部分はどこにあるのか、このようなことについてそれぞれの機器を見直して整理してみることが重要です。
タッチレス水栓、センサー付き水栓金具の類は衛生面や作業性、メンテナンス性の全てにおいて非常に優秀で便利です。
年齢を重ねてくると、できるだけ作業がしやすいことは家事を楽しく便利に行う上では欠かせない要素となってきます。
ただし、その導入は様々な側面から判断し、カタログだけではなく、自分の暮らしに合った機能かどうか、実際に試すなどして比較し検討しましょう。
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