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「足が床に届かない」椅子を使い続けるとどうなるか?

2023.8.3

 

 

「疲れにくい」椅子は効率的な体圧分散ができている椅子


 

 

椅子に座る、という行為は日常のなかでごく自然に行われるありふれたものです。

その時に「座り心地の良い椅子」に座りたい、という思いは外出先で少しの間腰掛ける程度ならともかく、住まいで使用するものなら誰しもが思うところです。

一言で「良い座り心地」というと、そのポイントは人によっても多岐にわたり、なかなか定義できるものではありません。

しかし「疲れにくい椅子」という観点ではどうでしょう。

長時間着座していても、そのことに疲れを感じにくいことで「心地よい」と感じることができれば、それは「座り心地が良い」とも言えます。

「疲れにくい」椅子がどのような椅子かというと、その条件のひとつに「効率的な体圧分散ができている」ことが挙げられます。

 

足裏を含めた身体の各部からの体圧分散が重要


 

 

人は必ず身体のどこかの部分に「圧」を掛けた状態で生活しています。

身体と何かが接している部分に「体圧」が掛かっているのです。

ただ立っているよりもどこかに寄り掛かりながら立つことで楽に感じるように、座る際にもより多くの身体の部位がどこかに接している=体圧を分散できていることで楽な着座になります。

背もたれの無いスツールに座るよりも、背もたれのあるダイニングチェアに着座している方が臀部と背中双方で体圧を分散できるので疲れにくくなります。

肘掛け付きのアームチェアなら腕を肘掛けに置くことで体圧分散できる箇所ができ、より楽な姿勢で座り続けることができるはずです。

そのうえで、丸みを帯びている人間の身体の形状に合わせて、座面や背もたれに曲線部分が多いと、体圧分散はよりスムーズに、効果的になります。

そして、ここで忘れてはいけないのが、足裏からも体圧分散は可能である、ということです。

 

足が床に届かない椅子は疲れやすくなる


 

 

足の裏が床に届いていない状態の着座は短時間ならともかく、長時間であればあるほど着座時の疲れやすさを招きます。

本来であれば、足裏からも体圧が「抜けていく」ことで、より均等な体圧分散が可能になります。

足裏が床に届いていない、着いていないことで、座面と接しているお尻から太もも裏の部分も圧迫されることに繋がります。

足裏が床(あるいはオットマンなど他の部分)に着いている状態でないと疲れやすい着座姿勢となるのです。

よく、足の裏が床につかないことで椅子の座面の前方にお尻を載せるような座り方、つまり「浅く座る」状態を見ることがあります。

この状態では確かに足裏は床に届いていますが、背もたれにバランスよく身体を預けることができていません。

ある意味で着座姿勢は崩れている・乱れていることはやはり着座時の疲労度の増加に繋がります。

椅子を選ぶ際には自身の足裏が床に着くもの、届くものを選ぶのが理想です。

 

椅子の座面高で丁度良いテーブルの高さは決まる


 

 

ここで問題となるのが「合わせるテーブルの高さとのバランス」と「自分に合わせることで他の人が使いにくくはならないか」という点です。

まず、合わせるテーブルの高さのバランスで言えば、椅子の座面高ありきでテーブルの高さを決めることで解決します。

まず、自身の足が床に届くような座面高を持つ椅子を選びます。

この時の理想は座面に深く腰掛けた状態=背もたれに無理なく自然に背中を預けることができる状態で、つま先程度ではなく、足裏全体が床に着いているのが理想です。

あるいは半分ほど付いていれば、合格点と言えるでしょう。

この時に重要なのは必ず「靴を脱いで」試座することです。

家の中では靴を脱いで生活する人が大半であり、靴を履いた状態では少なからず足が床に届くか否かの基準は変わります。

失敗の無いように、靴を脱いで試座することをお勧めします。

そこで自身の足裏が床にきちんと着く座面高からそれに適した高さのテーブルを選択すれば間違いありません。

ダイニングセット、つまりテーブルとチェアを選ぶ際には面積も大きく目立つテーブルから選びがちですが、このように椅子から選んでいくことで疲れにくい座り心地と丁度良い高さで使用できる感覚を両方とも得ることができるようになります。

 

一番小柄な人に合わせて座面高とテーブル高さは設定する


 

 

また、仮に自身が小柄であるがゆえに座面高の低い椅子を選択するとして、それにテーブルの高さを合わせては他の人が使用する椅子の座面高と合わないのではないか、と心配する人も多くいます。

これについても「椅子の座面高は使用する中で一番小柄な大人のものに揃える」のが鉄則であり、そのことで問題は解決します。

椅子の座面高とテーブルの天板高は「28~30cm」の差尺を適用することが好ましいとされており、そのバランスさえ保つことができていれば、多少の身長差があっても座りにくい、あるいは食事がしにくい、ということはありません。

小柄な人が座面高の合わない椅子で脚を床に届かせるのはだいぶ無理を生じますが、その逆なら足の位置を動かすなど調整ができるので「小柄な人に合わせる」ことは鉄則だと考えていて良いでしょう。

 

 

足がきちんと床に届く、つまり体圧分散がバランスよく確保できる椅子を使用することは日々の「座る」という何気ない行動において、何気なく行われるからこそ重要なものでもあります。

私ども家具蔵では自社製作の無垢材チェアをお客様の事情に応じてしっかりと調整してお届けしています。

椅子の座り心地に納得がいっていない人や新しく椅子の購入を考えている人はお気軽にお声がけください。

 

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