奥行と背もたれの高さで変わるソファでの寛ぎとは
2023.9.4
ソファを選ぶ機会は一生という大きな枠で考えてもじつは数回程度しかありません。
選ぶという機会自体が少ないものだからこそ、その選択について、特徴や選ぶコツを知っておくことはとても大切です。
サイズ感や座り心地、デザインや空間とのバランスなど、人によって見るポイントは異なります。
何かしらの制限があるとしても、できる限り快適なソファを選びたいものです。
ソファの設計やサイズはそこにいる時間の「快適性」に大きな影響を与えます。
そのなかでも奥行きと背もたれの高さは、快適性や座り心地に関わる重要な要素です。
ソファの奥行きによる暮らしの違いとは
ソファの奥行きは、座り心地は勿論のこと、日々の暮らし、それも健康に関係する大切なポイントです。
ソファの奥行きは、着座した際の身体へのサポートと快適性に影響を与えます。
まず、奥行きについて「浅い」「深い」の一般的な基準値を見ておきましょう。
・奥行きが浅いソファ:600~800mm
・一般的なソファ :800~900mm
・奥行きが深いソファ:900mm~
奥行きが浅すぎると、身体に対して座面自体が足りずに背もたれに背中が密着しすぎる可能性が高まります。
そのため、長時間座っていると圧迫感や窮屈感といった不快さを感じることにも繋がります。
一方で奥行きが深すぎると、腰部へのサポート性が不足する、猫背になりやすくなる、あるいは腰部と背もたれに不自然な余白が出てしまい、腰痛の遠因にもなりかねません。
座面からの立ち上がり・起き上がりが難しくなる可能性もあります。
適切な奥行きを持つソファとは、座面が腰から背中にかけて適切に支えてくれるようなものであり、且つ着座した際に足が床にしっかりつくことを可能にするものです。
このようなソファは、長時間座っていても疲れにくく、リラックスした状態を保ちやすくなるでしょう。
一方で、ソファで作業をするなどが考えられる場合は奥行きが浅いソファの方が快適であり、椅子と同じく「そこで何をすることを目的とするのか」という点と個々の体格や好みに合わせて、適切な奥行きのソファを選ぶことが大切です。
背もたれの高さによる「寛ぎ」の違いとは
背もたれの高さもその場の快適性には欠かせない大切な要素です。
背もたれは、背中や首をサポートする役割を果たすため、適切な高さが必要ですが、高すぎると首や背中に対して過度なサポート性が生まれる=姿勢に無理が出ることもあり、注意が必要です。
逆に低い背もたれは、身体を崩したリラックス度の高い座り方を上手くサポートしますが、低すぎてもやはり背中や首に負担を感じることがあります。
ソファに背中を預けた際に骨盤が後傾し背中の筋肉が伸びることで筋肉にとっては緊張した状態が続きます。
そのため長時間着座していると身体に負担が掛かることも考えられます。
日本人は欧米人に比べて引っ張られる筋肉(伸筋)が弱いと言われているため、長時間そのままの状態でいた場合の疲れやすさに差が出ます。
上半身に自由度がある方が身体的負担を軽減することができるので、ハイソファを選ぶ際にはヘッドレストの取り外しが可能で状況によって高さを変更できるものを選択するのが良いでしょう。
私たち日本人が使用するのはロータイプのソファの方が姿勢に無理がなく、長時間くつろぐ時も身体を上手く逃がすことができるので疲れにくいと言えます。
また、ローソファは背もたれが低いので、背クッション部にも無理なく腕を乗せることが可能です。
そうすることで姿勢の自由度の確保や簡易的なストレッチ効果もあり、着座の際の身体への負担も軽減されます。
「背もたれの高さ」は空間の印象も変える
ソファの背もたれの高さは「見え方」つまり空間全体にも影響を及ぼします。
部屋がコンパクトな場合はそれに合わせてコンパクトなサイズのソファを選ぶものですが高さは800ミリ程のものを選んでおくことが好ましいでしょう。
800ミリは丁度肩から下がしっかりと支えられて安定感があるのと同時に首は動くので、首や肩が凝ることを防げます。
また、800ミリという高さは決して高すぎも低すぎもせず、いわゆる「腰高」くらいなので「視線が抜け」ます。
そのため、壁を背負わせても、空間の間仕切りとして使用しても圧迫感はほとんどありません。
低過ぎず、高過ぎず、絶妙な高さです。
家具蔵の無垢材ソファ
家具蔵のソファはどのタイプであっても奥行きが880ミリ、背もたれの高さは800ミリとなっています。
奥行きはいわゆる「一般的なソファ」であり、高さは「高すぎず低すぎない」ものです。
この奥行きは日本人の平均身長から考えられたものであり、多くの人が座りやすい深さとなっているということです。
また、高さに関しては座った際のイメージでは、背もたれに寄りかかると肩のあたりまで背もたれが来るため深く座っても浅く座っても窮屈に感じることはないでしょう。
首元に高さが欲しい場合は、付属で付くアームクッションを首元に持っていくことでヘッドレストのような役割を果たしてくれます。
初めからヘッドレストが付いているソファですと高さの調整が難しかったりするため、いつも同じ姿勢でくつろがなくてはいけません。
人は一度着座してから何度も姿勢が変わります。
その為、自分で姿勢を調整しながら座れるソファを選ぶことが大切です。
家具蔵のソファは、座面は比較的固めですが背面のクッションは少し柔らかめにする事で数値以上の奥行きを感じることができ、様々な姿勢に対してフィットしてくれるので快適に時間の経過を楽しむことができます。
ソファ選びに悩んだ際は家具蔵の店舗スタッフまでお気軽にお声掛けください。
身体と暮らしに合ったソファの選び方をお伝えいたします。
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