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耳付きテーブルの魅力とは?

2023.12.18

 

 

インテリアを考える際に「これは贅沢だ」と感じる素材のひとつに無垢材があります。

いわゆる突板や合板といった類のものではなく、無垢材は原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさしたものです。

乾燥・加工に時間と手間がかかり、熟練の職人でないとその良さを生かし切ったものは生まれません。

一生もの、と言われる無垢材家具。

重厚で自然の風合いを一身に感じることができる以外にも、そうした理由があるのです。

無垢材を使用した家具の代表格といえば「テーブル」です。

ダイニング、リビング、用途や配置場所は様々でしょう。

中でも特に近年人気を誇るのが「耳付き」のものです。

 

無垢材の「耳」とは


 

 

無垢材のテーブルをいざ検討しようとする時に「耳」という言葉に触れることがあるでしょう。

無垢材テーブルにおける「耳」とは、木の一番外側の部分のことを指します。

木の一番外側、つまり樹皮に近い部分はおおよそ自然にできた凹凸があり、それは人の手で完璧に再現するのは難しいような、一つ一つが異なる形状を持ったものとなります。

この自然が生んだ豊かな表情を残したままテーブルにしたもの、自然形状のテーブルが「耳付きテーブル」です。

耳付きテーブルは“木”そのものがそこにあるように見えるほど、存在感と堂々とした風格を誇ります。

まるで自然の中で暮らしているかのようで、心が癒され、仕事やさまざまなことのイライラも減少するのではないでしょうか?

しかも、耳の形は同じものは一つとしてなく、世界で一つだけの貴重なテーブル、という点も大きな魅力です。

有機的でおおらかな造形、ひとつひとつ異なるそれぞれ独特の木目など、さまざまな要素を楽しむことができるのも、人を引き付けてやまない要因といえます。

 

「一点もの」の魅力


 

 

耳付きテーブルの魅力は何といってもすべてが「一点もの」だということです。

そのフォルムはそれぞれに異なっており、一つとして同じ形の耳はありません。

それを愛でながら立ち木の状態であった自然の様子を想像したり、触れながらその手触りに癒されたり。

現代の加工技術にかかれば、この形状を平坦に、もしくは様々なデザインに加工することは簡単です。

しかし、耳付きテーブルはあえてその自然形状を残すことで、木の温もりや自然の雄大さといったものを直に感じることができるようにしているのです。

この「耳」の部分は触っているとその木の歴史を感じることができるという人もいます。

何十年、何百年もの年月をかけてゆっくりと大きくなった大樹は、その年月の間だけ雨風や雪にさらされながらたくましく育ってきました。

そのような天板面に表れる木目や杢だけではなく、木の「耳」にもその木が持っているストーリーや内包する性格を感じることができるでしょう。

これは耳付きのテーブルにしかない魅力です。

 

「白太」を残すことは極めて難しい


 

 

「耳」には色合いが白く残っているものがあり、それは「白太(しらた)」と呼ばれます。

白太は木が生長していく中で、大きくなるために最も活発に活動をしている部分で、他の部位に比べ、栄養分が多く含まれています。

その為、外敵も多くその代表格が虫であり、いわゆる「虫食い」は避けられない部分でもあり、樹皮を剥がすと虫食いの痕跡が見受けられることがあります。

虫にとっても栄養素がたっぷりあるので、住みついてしまう傾向があります。

樹皮を剥がし、虫食い痕を全て除去する必要があるのですが、その作業の結果、白太が全く残らないことの方が多いと言われます。

手仕事で行うからこそ繊細な作業が可能となり、機械加工では残すことが難しい自然の作り出す美しいカーブ曲線を残すことが困難となります。

綺麗な耳形状を残すことは、容易でなく職人の高度な技術の賜物といってもいいでしょう。

 

白太が生む「1/fゆらぎ」効果


 

 

「1/fゆらぎ」という言葉があります。

自然界に普遍的にみられる現象であり、清流のせせらぎや小鳥のさえずり、海辺の波の音、人の心拍数や炎のゆらぎなど自然現象の動きの根幹と言えるものです。

見たり聴いたり、触れたりすることで心地よさや「リラックス感」を得ることが出来ます。

ちなみに「ヒーリング音楽」もそのひとつで、心地良さやリラックスできる音を人工的に作り出したものになります。

耳付きテーブルの凹凸ある形も、「自然のゆらぎ」であると同時にデザイン性を高めたものでもあります。

天然木の持つ木目は「1/fゆらぎ」を語る上では非常に有名なものであり、木目を持つテーブルを使用するだけでもこの効果を感じることが出来ます。

そして、触って感じる「耳」があることで「1/fゆらぎ」をより豊かに、深く感じることができるのです。

耳付きテーブルを使用している人の中で、無意識のうちに耳を触れたり、撫でたりしているという感想をいただくことがあります。

道具としてのテーブルだけでなく、癒し効果のあるテーブルとしても大活躍してくれます。

 

「一枚板」と「ブックマッチ」


 

 

耳付きテーブルで代表的なものはやはり「一枚板」。

立ち木の状態がそのままわかるダイナミックな造形は住まいの中で確かな存在感と抜群の「雰囲気」を作り上げます。

その表情はまさしく唯一無二。

その形状も、表情も、世界に2つとない芸術品と言えます。

その一方で、テーブルに使用できるような一枚板が採れる大木が年々希少になっているのも事実。

そのような背景もあり、一枚板にこだわらない耳付きテーブルも人気です。

例えば「ブックマッチ」。

これは、1本の木を製材した際に隣合わせにあった2枚の木を、見開いた本のように繋ぎ合わせたテーブルのことです。左右対称、シンメトリーの木目は乾燥の工程でどちらかが割れてしまっても成立しません。

しかも同じ位置に木目があり、同じ幅に近い2枚の板がとれない限りはこの「ブックマッチ」とはなり得ず、ある意味では一枚板よりも製作は難しく、また、職人の技量や木材を管理する体制も重要視される部分です。

左右対称のシンメトリーは見る人に安心感を与えるともいわれ、あえてこのブックマッチでテーブル天板を探す方も多くあります。

 

 

家具蔵では常時25を超える樹種の耳付き天板を各店でご用意しています。

お気に入りの一枚を見つけ、10を超えるバリエーションの中から脚を決める。

そんな過程を通して、「世界に一枚の」「一生に一枚の」出会いを楽しんでいただけますよう、スタッフも店舗でお待ちしております。

 

家具蔵の一枚板天板のラインナップはこちらから

 

 

 

 


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