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収納家具「可動棚」「固定棚」どちらを選ぶべきか

2024.1.6

 

 

棚板には可動棚と固定棚がある


 

 

収納家具は様々なパーツで構成され、その配置や組み合わせによって、その印象や使い勝手、そしてその名称を変えます。

主に引き出しだけで構成されるチェストの類を除くと、そこに必ずと言ってよいほど装備されているパーツがあります。

それが「棚板」です。

これが無いと、収納内部で細かなものの仕分けができません。

この棚板には取り付け位置の高さ調整や取り外しができる「可動式」と収納家具の躯体に固定されている「固定棚」があります。

 

両者の違いとは?


 

 

可動棚は棚板が入る部分の両側に「ダボ」を装備させ、それに板を引っかけて設置していくものです。

通常、いくつもの「ダボ孔(あな)」が数センチ刻みで空けてあり、それにダボを差し込む、あるいはねじ込むことで棚板を収納家具に装備させます。

逆に固定棚は棚板と本体をしっかりと接合させ、動かないようにして装備されるものです。

 

可動棚採用が多い理由やそのメリットは


 

 

それが既製品であってもオーダー家具であっても両者を比較した際には「可動棚」が多い印象です。

その理由は何といっても「融通が効く」点でしょう。

収納物に応じて棚の高さが自由にアレンジできることが可動棚の大きな魅力といえます。

これは不特定多数の人に向けて提案されることが前提の既製品ではある意味当然のことともいえます。

オーダー家具においても、当初の事情から暮らしを重ねていくうちに身の回りの持ち物の種類や量は変わっていきます。

特にお子さんがいる家庭などは、その成長と共に持ち物や必要なものも変化していくはずです。

可動棚ならその取り付け位置を変えることで、持ち物や暮らしそのものの変化にも対応しやすくなります。

また、状況に応じて棚板を増やしたり、逆に取り外したりすることで新たな収納スペースをつくりだすことにも繋がります。

多くの人のニーズを満たす、あるいは長い目線で見た場合には可動棚の採用には大きなメリットがあるのです。

 

固定棚採用はどのような場合か


 

物が片付く2

 

一方、固定棚を採用するのはどのような場合が考えられるでしょうか。

まずはその位置に棚板があるということがデザインの面で大きなメリットとなる場合でしょう。

例えば、正方形をいくつも並べたようなデザインの収納家具もよく見かけますが、これは棚板も含めて正方形が連続しているからこそ美しく映えるのであって、棚板が動くことによってそのバランスが崩れることは避けたいものです。

よって、この場合は可動棚を採用するケースもありますが固定棚を使用することとなります。

あるいは棚板に強度が欲しい場合。

本や書類をたくさん並べる時や電化製品を置く場合は積載物にかなりの重量が出て、その分棚板に負担が掛かります。

ここで考えられるのは棚板自体の「変形」、つまり重さによって棚板にたわみが出てしまうことです。

重量によって中央がたわんだ棚板は見た目も良くなく、割れてしまうようなこともありえます。

そのような事態を防ぐには棚板に強度を求めることとなるので固定棚のものを選ぶことをお薦めします。

固定棚は可動棚と比較して安定性・強度の面でも優位であり、重い物を乗せても心配はありません。

また、重い物を載せた場合、その位置を入れ替える=棚板の位置を変えることはあまり無いと言って良いでしょう。

それを考慮すると固定棚の方が理にかなっているかもしれません。

それともうひとつ、固定棚は収納家具そのものの強度を高める補強材の役目を兼ねることがあります。

本棚などは可動棚を装備していながらも中央に厚めの固定棚は装備させ、全体の形状の安定を図ります。

同時に見た目のバランスを整えてくれる役割もあるのです。

 

可動棚でも厚みを増せば強度は増える


 

 

本棚という観点で言うならば、書籍が増えると棚板に載せる重量が増える、しかし固定棚では融通が効かないので可動棚を採用したいが重量過多による変形のリスクは避けたい、ということもあるでしょう。

その場合は可動棚でも、通常のものよりも棚板が厚いものを採用すれば良い対策となります。

その希望を叶えるには既製品でそのような仕様になっているものを探すか、オーダー家具販売店でそのような仕様のものを注文製作する、ということが考えられます。

前者の場合、それを探す労力は予め想定しておかなければならず、そのようなものが見つからない、あるいは結果としてデザインや価格も含めて自身のニーズと合致しないこともありえます。

後者、つまりオーダー家具販売店での注文製作は素材・サイズ・デザインなどを含めた細かい部分までを自身の希望と合わせたうえで今回のような「可動棚板を厚くする」「それはこことここの部分だけ」というような指定や提案を受けることができます。

自分にとって最適となる収納方法はどのようなものかは、自身では気づかないこともあります。

様々な現場や事例を知り、知識も豊富な専門スタッフとの話の中で見えてくるものも多々あるはずです。

 

 

収納家具は空間を美しく整えるために欠かせないものであり、そのフォルムやサイズもさることながらどのようにものが仕舞われるかという点も見極めてこそ、本当に良いものとなります。

家具は洋服や日用品などと異なり、頻繁に買い替えるものではありません。

せっかく購入するのであれば、長く便利に使えるものを選ぶことも大切な要素です。

棚板についても可動式なのか固定式なのか、このような点も使い勝手を含め重要な部分です。

実際に検討する中でどのようにすればいいのか、どちらがいいかといった悩みも生じることがあるでしょう。

そのような時は、家具蔵各店に在籍している収納の資格を持った経験豊かなスタッフが、お客様の収納のお悩みを伺いながら最適な収納家具の選び方をご案内します。

 

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