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一枚板と「ブックマッチ」の違いとは?

2024.3.18

 

 

「耳付きテーブル」は無垢材テーブルの代名詞


 

 

世代を問わず多くの支持を受ける無垢材テーブル。

自然素材であることから、いわゆる木製テーブルというジャンルの中でもその素材の奥行き感や強度、耐用年数とメンテナンス性を含めた耐久性、経年変化による味わいの深化など多くの点で人を引き付けるものがあります。

ナチュラル志向が強い現代の住空間にもよく合い、インテリア性も抜群です。

そのなかでも、木そのままの自然形状を生かした「耳付きテーブル」は無垢材テーブルの代名詞と言える存在です。

 

一枚板テーブルが耳付きテーブルの代表格


 

 

この「耳付きテーブル」にも様々な製作方法やアプローチが存在しますが、その代表格と言えば、高樹齢の原木をそのまま使用した「一枚板テーブル」です。

しかし、すべての耳付きテーブルが一枚板、というわけではなく、一枚板でなければ耳付きテーブルとは呼べない、というものでもありません。

無垢材テーブル、そして自然形状を活かした耳付きテーブルを選ぶ際に、一枚板テーブルとその他のテーブルの違いを知っておくと、その選択肢はより広がり、さらに多くの「出会い」の機会が広がるかもしれません。

 

一枚板の希少性と「共木」テーブルの存在


 

 

一枚板とは、その名のとおり100年から200年、あるいはそれ以上の長い年月をかけて大きく育った高樹齢の原木から切り出された、接ぎ合わせのない一枚の天板のことを指します。

それに脚を付けたものが一枚板テーブルとなりますが、その一枚板がダイニングテーブルの用途に相応しいサイズでなければ(極端に言えば)その呼称には相応しくありません。

天板の幅にもよりますが、テーブルとしての用途に相応しいサイズは、対面で着座してお互いが近すぎないおよそ80センチ以上の奥行があるものとなります。

そのような幅広な一枚板が取れる原木は、樹種にもよりますがやはり樹齢が100年を超えるものでなくてはならず、そのような原木は世界的にみてもたいへん希少な存在となります。

厳しい自然環境、そして強風や雷、あるいは森林火災や台風などの自然現象を長い年月の間に乗り越えてきて生まれた木は、割れや節が多数あるものも少なくなく、そのうえで乾燥などの工程を経てテーブル天板として使用することができる良好な状態のものとなると、その数はさらに激減します。

耳付きテーブルが欲しい、しかし一枚板では自分が探しているようなものはなかなか見つからない。

そのような時に選択肢として挙がるのは、二枚接ぎ(ブックマッチ)などの「共木(ともぎ)」のものです。

 

「共木」とは何か


 

 

「共木」とは、同じ原木から切り出された材料の総称です。

木は人の身体と同じで個体ごとにその特徴は異なります。

同じ種類であっても、その木目・表情・色合い・含水量を含めた個々の状態はそれぞれ違いがあります。

同じ木=共木であれば元々持っている要素が同じですので家具となった時の剛性も高くなります。

そのような理由から本来はどの無垢材家具も共木で製作するのが理想です。

しかし、前述したように、原木というものは厳しい自然環境や乾燥の工程を経たうえではすべての部分を使用できるものになるとは限りません。

通常の無垢材テーブル、もしくは無垢材家具はそれも踏まえたうえで同じ木の種類であってもそれぞれの木の一部分を合わせて製作していくことがほとんどです。

そのような中で共木のテーブルを製作するためにはある程度の幅の板材が必要であり、乾燥などの工程でそれだけの幅の材が残らないこともあります。

一枚板は一本の木から一枚採れるかどうか、という希少なものですが、共木づくりの耳付きテーブルも、またたいへん希少なのです。

 

ブックマッチ天板とは?その希少性とは


 

 

板目が2枚左右対称に並んでいるブックマッチ天板

共木づくりのテーブルは2枚以上の複数枚の板材を接ぎ合わせたものです。

そのなかでもいわゆる「原木を開いただけの状態=1本の原木を製材した際の隣り合う2枚の板を表裏互い違いにして接ぎ合わせたもの」を「二枚接ぎ」あるいは「ブックマッチ」と呼びます。

何故「ブックマッチ」と呼ぶのか、それは木目が左右対称に、あたかも本が見開きの状態のように並べていることに由来します。

一枚板の様な高樹齢の力強い木目がシンメトリーに合わせられた表情は、高い芸術性を備えています。

一本の原木から隣り合わせの二枚の幅広材が、テーブル製作に相応しいコンディションで乾燥を終えること自体が稀なことです。

その二枚の板を木目までもデザインとして活かす木取りは、熟練の技を持つ職人がいて初めて成立します。

一枚板テーブルを探す際には、一枚板に勝るとも劣らないブックマッチ天板も併せて見比べてみると、さらに出会いの確率は高まります。

 

 

無垢材の魅力を余すことなく伝える耳付きテーブル。

自然の産物である希少性を誇る一枚板か。

熟練の職人技によって生まれる表情を楽しむブックマッチか。

家具蔵では「テーブルヴィンテージ」と題して、一枚板やブックマッチの天板はもちろん、3~5枚程度の幅を持たせて自然形状の耳付きテーブルを多数展示しています。

他にも通常のデザインテーブルの特徴を生かし、そのうえで自然形状を楽しむことができるエントリープライスのものもあり、多様なニーズに対応できるようにラインナップを展開しています。

一度、そのバリエーションの幅広さを店舗で体感していただければ幸いです。

 

無垢材テーブルヴィンテージについてはこちらから

 

 

 

 

 


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