4人で使用するなら150cmのテーブルで十分、は本当か
2024.9.5
目次
ダイニングテーブルのサイズ基準は「大型化」している
ダイニングテーブルのサイズ選びは食事や個々の作業という、住まいの中で欠かせない行動の快適性を左右する重要な作業です。
まず、空間の大きさや他の家具・建具との距離感、使いやすさも考慮したレイアウトに適したサイズを選ぶことが動線の確保を含めた「暮らしやすさ」に繋がります。
当然、想定される人数が全員着座できるだけの大きさを確保しないといけません。
その際にどの程度のサイズであれば何人が着座できるか、という点においては様々な考え方がありますがテーブルはいわば「スペース」です。
広い方が心身ともにゆとりに繋がります。
一昔前は幅130~140cm、そのもっと前は幅120cmでも「4人掛け」として十分というコンセンサスがありました。
時代は変わり、今では4人掛けのダイニングテーブルは幅150cmがスタンダードとなっています。
人によっては4人以下の使用が主であっても160~180cmの一昔前なら「大型」に属するテーブルを選ぶ人もいます。
つまりダイニングテーブルのサイズ基準は「大型化」しているのです。
ダイニングテーブルのサイズが大きくなっている背景
近年、ダイニングテーブルのサイズが大きくなっている背景にはライフスタイルの変化が関係しています。
まず、家族や友人との集まりが増え食事を共にする機会が多くなっていることが挙げられます。
特にリビングとダイニングが一体化したオープンな間取りの住宅が増えるなかでダイニングテーブルは単なる食事の場だけでなく、コミュニケーションの中心としての役割を果たすようになりました。
また、子供のリビング学習から始まり、リモートワークや在宅勤務も広がったことで家の中における多用途なスペースが求められるようになったことも関係しています
ダイニングテーブルが食事だけでなく仕事や勉強、家族全員が一緒に時間を過ごす場所として利用されることでそこには「広さ」が求められ、それを満たすサイズが標準化していった経緯があるのです。
ダイニングテーブルが狭いことでリラックスできない理由とは
ダイニングテーブルが小さい=狭いとリラックスできない理由はいくつか挙げることができます。
まず、物理的な制約は大きな要因でしょう。
テーブルが狭いと単純に個々が自由に使えるスペースが少なくなります。
食事の際に手や腕の動きが制限されることで生まれる「窮屈さ」は無意識に緊張感を生み出し、リラックスした食事時間を過ごす妨げとなります。
特に、複数の料理や食器が並ぶ場合、スペースの不足はさらにストレスを感じさせる原因となります。
また、テーブルが狭いことで周囲との距離が近くなりすぎることもリラックス感を損ねる要因でしょう。
これは個人のプライバシー感覚を侵害し、人と人との間に必要な心理的な距離を保てなくなることに繋がります。
それにより、食事中の会話や交流もぎこちなくなる=心地よい時間を過ごすのが難しくなる可能性が高くなります。
さらに、狭いテーブルはリモートワークや趣味など、多目的に使用する際にも不便です。
スペースが限られていると作業環境が整わず、集中力が低下することがあります。
このように狭いダイニングテーブルは、物理的・心理的な圧迫感を生み出し、リラックスできない環境を作り出してしまうのです。
広いと感じられることで人の気持ちに及ぼされるメリット
ダイニングテーブルが大きい=広く感じられることで、そこで過ごす人の気持ちに多くのメリットが生まれます。
まず、余裕のあるスペースはリラックス効果を高め、食事中のストレスを軽減します。
また、適度な他者との余白は家族や友人とのコミュニケーションを促進し、会話が弾みやすくなります。
さらに十分なスペースがあることで料理や食器の配置が整いやすく、視覚的にも快適な環境が整います。
広さがあることで多様な用途にも対応でき、学習やリモートワークを含めた個々の作業の能率性向上にもつながるでしょう。
広いダイニングテーブルは居心地の良さと満足感を向上させ、日常生活の質を高める重要な要素となるのです。
幅165cmのテーブルであれば適度なゆとりのある使用感がある
そのことから以前より大きくなっているダイニングテーブルは幅150cmというのがスタンダードになってきました。
これは広さに限りのある日本の住まいの間取りを考慮した最大公約数的な「4人掛けに丁度良いダイニングテーブル」のサイズです。
決して小さいサイズではないことを前提にしたうえで実際に4人が着座した際に、特に人気のアーム付きの椅子を合せた際には隣にいる人との距離がやや近い気がするかもしれません。
ここでお勧めするのが幅150cmよりやや大きい「幅165cm」のものです。
幅165cmのテーブルなら4人(ないし5人)で使用した際に他者との距離感を適度なゆとりを持って保つことができます。
一般的に、1人あたりが快適(性を保つことできる)とされる食事スペースは幅60cm程度とされていますが、そのうえで他者との距離感もある程度欲しいところです。
つまり幅150cmでもそれは叶いますがプラス15cmあることでより「ゆとり」のある着座が可能になるのです。
当然、空間の中である程度のスペースを占めるものなので冒頭でも触れたようにそれを置いた際の圧迫感や見え方、実際の周囲の回遊性も重要です。
ダイニングテーブルのサイズ選びは間取りや実際のスペースの計測をもとに家具販売店のスタッフやインテリアコーディネーターの意見も参考にしましょう。
そのうえで150cmのものが適しているということであればそれはそれでベストの選択となります。
繰り返しますが4人掛けのテーブルとして150cmは決して小さなサイズではありません。
そのうえで「置くことができるなら」それよりも大きめのサイズ、4人掛けを基準にするなら幅165cmのものを選ぶことをお勧めします。
家具蔵ではサイズオーダーも自在に可能な無垢材のテーブルを多種ラインナップしています。
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