「椅子から決めれば」テーブルの高さで失敗しない!
2024.10.5
ご新居への入居や買い換えでダイニングテーブルとチェアを購入する。
そのような時、まずはどこから検討しますか?
間取りに合ったテーブルのサイズでしょうか?
それとも空間に馴染むデザインを優先?
「家具は大きいものから決めた方が良い」というセオリーからテーブルを先に決めて…という人も多いでしょう。
しかし、普段私たちの身体に直接触れる家具は椅子、チェアです。
実はダイニングテーブルとチェアを購入する際には、体に合うチェアから選ぶのが正解なのです。
今回はダイニングテーブルを選ぶ際の高さの基準とチェアとの関係性についてお話ししていきます。
今のダイニングチェアとテーブルを見直してみる
ダイニングテーブルとチェアを新しく購入するにあたり、もし買い換えであるならまずは今使用しているテーブルとチェアを見直ししてみましょう。
間に合わせでなんとなく買った、という人もいれば、譲り受けたり思い入れのあるものを使っていたが寿命で…、という人もいることでしょう。
まずは「高さ」という観点から、今ある家具を使っていてそれが心地良く使用できているかを見直すポイントが2つあります。
それは「チェアの座面高」「チェアの座面高とテーブルの天板高の関係性」です。
まず、「チェアの座面高」について、座り心地が悪い、落ち着かないと考えている人は自身の体型に合っていないものを使っていることが多くあります。
具体的に身体に合った「座面の高さ」とは、背もたれに背を預けた際に両脚の裏が踵までしっかりと床に着くことです。
座った際に背もたれに背を預けると踵が浮いてしまい、つま先立ちになっている、もしくは完全に床から足裏が離れているとしたら椅子の座面高が高いことになります。
これは小柄な女性に多く見られます。
足裏が床に着いていないと本来「背中・臀部・足裏」にかかる体圧が背中と臀部に集中し、疲れやすくなってしまいます。
足裏をしっかり床に着こうとすると浅く腰掛けることとなり、今度は背もたれに背中が着かなくなるので、やはり他の部分に負担が生じます。
心地よいダイニングスペースをつくるためにはまずはチェアの座面の高さが自分に合っているかどうかが重要なのです。
次に「チェアの座面高とテーブルの天板高の関係性」ですが、チェアの座面高とテーブルの天板高の間の長さを「差尺(さじゃく)」と言います。
一般的に日本人が作業しやすい差尺は28~30㎝前後、と言われています。
椅子の座面高に対してテーブルが高すぎても肩が上がりすぎて作業しづらく、テーブルが低すぎても姿勢が前のめりになり肩や腰に負担が掛かります。
今のテーブルとチェアが心地よい高さの関係になっているか、見直しを行い、適切な高さを知りましょう。
ダイニングテーブルの高さは自分に合ったチェアの座面高から決める
前述のとおり、まずは自分の身体に合わせてチェアの座面高を調整することが重要です。
座面高が決まったら、これも適正な差尺に合わせてテーブルの高さも調整していきます。
そうすることで長時間座ってもしっかり体重が分散されて心地よく、食事や勉強等の作業もしやすい快適な高さで過ごすことができるようになるのです。
しかし、身長は千差万別、家族においてもしかりです。
数十センチの差があることも珍しくはありません。
その際に基準になるのは「一番小柄な人」です。
その方の足裏が床に着くような座面高のチェアと、それと合った差尺のテーブル高とするのです。
この差尺さえ適正なものであれば、多少椅子の座面高が低いチェアに身長の高い人が座っても作業がしづらくなる、ということはありません。
では、選んだチェアの座面高が調整できない場合はどうでしょうか。
在庫品であったり、材質の関係で脚のカットなどの調整が難しかったりする場合です。
この場合はテーブルとの差尺を優先した方が結果として過ごしやすくなることもあり、一般にテーブルのほうがチェアと比べて高さの調整は行いやすく(既存品でも高さが選べるものもある)、だからこそダイニングセットはチェアから選ぶべきとも言えます。
そして、やはり座り心地や疲れにくい姿勢を重視するならオーダー家具を選ぶこともひとつの選択肢です。
無垢材のダイニングテーブルとチェアをオーダーメイドで
いわゆる既製品では、最大公約数的な見地からスペックを決定します。
そこでは当然、それに合わない人も出てくるはずです。
毎日直接身体に触れる家具。
既製品に自分の身体を合わせるのではなく、靴や衣類と同じく自分の体型に合わせオーダーで選ぶべきものではないでしょうか。
オーダーの家具であれば自分にぴったり合う高さのチェアとテーブルを製作することができます。
自身の体形・ニーズに合わせたチェアならば、非常に長期間、そのチェアとともに心地良く暮らすことができるというものです。
家具蔵では試座の際には靴を脱いでいただき、実際に自宅で使う状態でスタッフが調整を行います。
お客様ひとりひとりに合った座面の高さを決定し、それに伴ってテーブルの高さも決定していくので、よくありがちな「テーブルとチェアの高さのバランスが悪い」といったことは生じません。
強度があり、揺れにも強い広葉樹を使用した無垢材のテーブルやチェアは非常に多くのラインナップを揃えています。
無着色で製作しますので経年変化によって使うごとに味わいが出てくることで、自分だけのものとしてより一層愛着を持って使うことができるのです。
それぞれが自分に合ったサイズとデザインを持ったチェア。
それと高さのバランスがしっかり合ったテーブルがあれば、家族皆にとって居心地の良い一番の場所となります。
一人ひとりが自然とダイニングに集うようになり、お互いの顔を見ながら家族やゲストが会話を楽しむ時間。
とても豊かな時間といえるでしょう。
このようにダイニングテーブルやチェアの高さを決める際には、自分に合ったチェアの座面高から決めていくことで、過ごす時間の質も変わってきます。
たった数センチでもしっかりと高さを合わせるだけで見違えるほど豊かな時間を味わうことができるのです。
皆様もご自身にぴったりの家具をオーダーしてみてはいかがでしょうか。
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