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空間を「効果的に」「美しく」見せるディスプレイ術

2022.2.15

 

雑誌やネット上で見かける美しいインテリアや空間の数々。

「素敵だけど、こういうのは専門の知識が必要なんだろうなあ」

「自分の家ではちょっと無理かな…」

「取り入れてみたいけど方法がわからない…」

そんなことを思うことはないでしょうか?

一見難しそうに見える「ディスプレイ」、じつはそこにはいくつかの法則があり、ご家庭などでも手軽にお試しいただけるものも多いのです。

今回は住まいの空間を効果的に、美しく見せるディスプレイ術をご紹介します。

 

 

ディスプレイの基本構成を知る その1 「三角構成」

 

 

「三角構成」とは、ディスプレイの基本手法の1つで、店舗などでも商品や演出小物、POPなど装飾全体を三角形型に並べ、まとめているものをよく見かけます。

見た目全体にバランスがとれ、安定感やボリューム感が生まれます。

末広がりになることで、誰が見ても心理的な「落ち着き感」があり、「美しく」「心地よく」、「目に留まりやすい」手法です。

ある意味、ディスプレイの基本中の基本でもあり、ご家庭でもリビングボードの上に写真を飾ったり、カップやグラスを並べる際などに活用できるものになります。

 

ディスプレイの基本構成を知る その2  左右対称構成(シンメトリー)


 

 

人は左右対称(シンメトリー)な状態に好意や安心感を持ちやすいと言われていますが、「左右対称構成」とは、古代から教会や宮殿など様々な場面で使われたデザインの構図で、

規則性によるバランス感覚と安定感があり、緊張感や落ち着いたイメージを表現することができます。

 

ディスプレイの基本構成を知る その3 左右非対称(アシンメトリー)構成


 

 

「シンメトリー」とは逆の「左右非対称構成(アシンメトリー)」とは、左右のバランスを崩した構成で、どちらかにに大小や強弱をつけることでより印象が明確になります。

例えば、高さの異なるインテリアを並べて配置すると背が高いものの方がより目立って見えるのです。

 

ディスプレイの基本構成を知る その4 リピート構成


 

 

リピート構成とは、ひとつのパターンを繰り返しで見せて、リズム感や連動性を感じさせ、モノの特徴や主張などを自然に認識させる構成です。

店舗ディスプレイの現場でも、わざと同じものを連続で配置してインパクトを狙うことはままあります。

インテリアでも、大きさも種類も同じ観葉植物をいくつか並べることで空間のテイストや狙いを印象付けるテクニックがあります。

 

ディスプレイ配色の基本を知る


 

 

世の中に様々な色があり、その色合わせは多岐にわたります。

また、その組み合わせは多くの方の悩みのタネです。

ここでは思い切って使う「色合い」は3つまでにする、というのをご提案します。

あえて相関性の無い色で空間を飾るのは近年のトレンドでもありましたが、なかなかセンスとテクニックが必要です。

全体の色彩がバラバラになり、調和のないディスプレイになってしまうことが多いので、使う色合いは限られたものにするのがベターです。

ここであえて「色合い」というのは同じテイストの色(例えば水色と紺色など)同士であれば「1つ」と考えて良いからです。

ディスプレイの色は、「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー1色」を心掛けます。

たいていの部屋は、すでに「床・壁」という大きなスペースのベースカラーと、「家具やカーテン」などのメインカラーが使われています。

その他のインテリアは、そのどちらかとトーンを合わせたうえで、そこにアクセントでもう1色加えるようにすれば、お互いが引き立ち、まとまりのあるディスプレイが

できる、というわけです。

濃い色や鮮やかな色を使いたい場合はどこかしらポイントを決めてレイアウトすると、よりメリハリがあり、且つまとまりのある空間になるのです。

<寒色系、暖色系ごとにまとめる場合は、いろんな色のトーンを選ぶ>

暖色は赤や黄色など暖かく感じる色、寒色は青などの冷たく感じる色をさします。

簡単な色合わせを行うなら、まず暖色系か寒色系のどちらかに決め、同じ色でもトーンを変えたり、色を変えたりすると簡単に変化のある空間をつくることができます。

<白やベージュなどナチュラルな色でまとめる時は素材感を変えてメリハリを>

白や生成り色、ベージュと言ったニュートラルなカラーでまとめる時に気をつけたいのが、素材感です。

例えば、ツルンとした真っ白な陶器をいくつも並べたディスプレイは、一見すると統一感があって、整然とした印象ですが、逆に言えば、単調で訴えるような美しさが

伝わりません。

同系色でまとめる時は、素材感が違うものをミックスするのがポイントです。

素材が異なるだけで色味に微妙なグラデーションが生まれ、個性豊かなディスプレイになります。

 

本の収納とディスプレイ


 

 

本棚にたくさんの蔵書の数々が並べられている様は圧巻ではあるものの、詰め込み過ぎの本棚はディスプレイの観点からだと「色」が散らかって

見えるので空間が乱雑に見える要因にもなります。

きちんと並べているのに何か垢抜けない…。

そんな時「置き方」を変えるのが良い解決策かもしれません。

同じように並べてあるだけでもすっきり見える、本を素敵に収納するテクニックをご案内します。

<「高さ」を揃えて仕分ける>

本は高さを揃えて並べるとすっきりと整理整頓して見えます。並べ替えるときに、同シリーズで並べたり色ごとにまとめると、自然なグラデーションになり、

遠目で見たときもきれいです。

本棚に本をまとめる際にはどのご家庭でも意識をしていることかと思いますが、ご家族の中でこのルールを共有し本を仕舞う際にしっかりこのルールを守るよう

話をしておきましょう。

<「横置き」と「縦置き」を組み合わせる>

洋書は背表紙の表記も横書きなので、海外でよく見かける手法です。

横置きと縦置きを繰り返すことで、パターン模様のような躍動感が生まれ、おしゃれな雰囲気になります。

カテゴリー分けしたときにあぶれた本も、横置きにした本でブックエンド代わりに挟むと意図を持った「レイアウト」に変わります。

<「表紙」を見せて並べる>

書店や売店でもよく見かける表紙を見せる収納方法。

表紙を見せる雑誌などは直ぐに入替えができるため、季節や気分に応じた変更が手軽にできるのもこの手法の長所です。

 

 

<本棚に「余白」を作ると清潔感が生まれる>

大きな本棚でも圧迫感なく素敵に見せるには、適度な「余白」を作ることがポイントです。

枠いっぱいに本を詰め込まざるを得ないときは、高低差を作るように工夫してみてもいいでしょう。

オープン棚の場合は壁が見えることで圧迫感が軽減し収納がしっかりとありながらもお部屋を広く見せる効果も生まれます。

<「ブックエンド」におしゃれな小物を活用する>

ブックエンドを上手に使うことで収納の見え方も大きく変わります。

いわゆるおしゃれなものでなくても、(上記に記載した洋書の横置きもその一つですが)ボトルや箱、といったものも含め様々な小物も代用できるでしょう。

 

いかがでしたか?

今回はあくまで基本の部分と、今日から実践できそうな比較的簡単なテクニックをご紹介しました。

家具蔵ではこうしたディスプレイ術やレイアウトのテクニックも、手描きや3DCGを駆使したパースなどを交えながらお話する「収納相談会」を随時実施しています。

空間を美しく見せたい、という悩みをお持ちの方はいつでもお気軽にお声掛け下さい。

 

 

 

 

 


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