「ケヤキという名樹」
2016.4.17
皆さん、こんにちは。
まず、先日発生し、今も被害の続く「平成28年熊本地震」により、甚大な被害が発生しています。
亡くなられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
今回は木の話です。
4月の風物詩のひとつ、桜は現在は東北などで盛りの時期でしょうか。樹齢350年を誇る岩手・水沢公園の桜などは特に有名ですよね。
いまや桜を見に海外からも人が集まる程。桜は日本を代表する木ですが、もうひとつ、日本を代表し人々の生活を支えてきた木があるのです。
それは「ケヤキ」。
ケヤキは、万葉の歌にも詠まれるほど、古来から日本人の心情に深く入り込んだ木でした。
日本には、クスノキやタブノキのような大木になる木が他にも存在しているのですが、絵になる華やかさや荘厳さには、ケヤキに一日の長が感じ取れます。その立ち姿は見事としか言いようがありません。
ケヤキは、もともと「ツキ」と呼ばれていました。この語源について「強い」というところから来たというのが一般的です。
「ケヤキ」という呼び方は平安時代以降とされており、その語源としては、「けやけきき」と言われています。
「けやけし」という形容詞の活用ですが、「美しい・珍しい・一際優れている・目立つ・類稀な」という意味で、つまり「強く」「美しい」という最高級の呼称が冠せられた樹と言う事になります。
木工の世界では、材として「けやけし」という人も多いのですが、実際はケヤキの立ち姿の天晴れさを形容したものです。
鮮やかで力強い木目が空間でしっかりと主張します。まさにジャパニーズモダンを体現する銘木
「東根の大ケヤキ」や「八代の大ケヤキ」など樹齢1000年を超える大樹もあるなど、何百年にも渡って生長していく寿命の長さと、その神々しいまでの立ち姿から各地で御神木として崇められたり、村や集落の拠点決めの際に水脈の目安となることから人々に畏敬の念を持って大切にされてきました。
国内の至る所で「ケヤキ並木」が見られるのも、そうした立ち姿を美しく思い、強さ・人の繋がりを大事にする思いがその土地にあるからなのかもしれませんね。
事実、たくさんの自治体がシンボルツリーとしています。
生命力みなぎる木目や、装飾的に活用できる様々な杢は他の材を圧倒し、唯一無二の孤高の存在として、また現在でも広葉樹の王として君臨し続けています。
このケヤキにまつわる「深イイ話」。各スタッフは、まだまだたくさんご用意しています。
そんなお話が気になった方、是非お時間を見てお店に脚を運んでみてくださいね。
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