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世界で愛されるチーク材

2019.3.28

チーク材の魅力


皆さんはチークという樹木の種類を聞いた事があるでしょうか。

チーク材は、アジアの熱帯モンスーン気候地方に分布するシソ科チーク属の落葉高木の総称となります。

ウォールナット、マホガニーと並び、世界三大銘木の一つに数えられる最高級の銘木とも言われています。

美しい木目を持ち材質は硬く強靭、収縮率が小さく虫にも強い、という特徴があります。

というように、木材としておおよそ考え得る長所を併せ持つほど、優秀で人気のある木材です。

そのため家具材料としてはもちろんのこと、あの20世紀を代表する超豪華客船クイーンエリザベス2世号にもこのチーク材が多くの部分で使用されていたと言われています。

しかしこのチークは、現在ほとんどの地域で伐採が禁止されているうえ、輸入も規制されています。

そのため日本国内で手に入れるのが大変難しく、非常に高価な木材となっています。

そこで近年では、ジャワ産の「ネシアチーク」という人工的に植林されたものが市場に出回っていますが、原生林で育った「本チーク」(ドライチーク)に比べてテクトキノンと呼ばれるの抽出成分比率が低く耐久性に劣ると言われています。

ここで、もう少し詳しいお話をすると、チークの植物名はTectona grandisで表記されます。

チーク材が採れるのはインドネシアやタイ、ミャンマーなどでインドネシアでは「JATI」 ミャンマーでは「Kyoon」 タイでは「MaySak」と呼ばれ 古くから有用木材として利用され2000年以上前から使用された記録も残っているそうです。

古い寺院などで未だに貴重な建造物にたくさん当時のチーク材を見ることが出来ます。

 特にインドネシアでは100年以上も前から計画的に植林が行われ、 現在チークの市場で「JATI」(JawaTeak)として大きな地位を確立しています。

 

様々な用途で愛されるチーク材 


チーク材はかなり以前から世界的に有用な木材であったと考えられています。

その理由のひとつとして、19世紀から20世紀初頭にかけてヨーロッパ各国が 競いあうように 植民地を拡大していったことが挙げられます。

当時、自国の植民地を広げる為に欠かせなかったのが 船です。

チーク材は造船木材として、とても有用な木材であるということで 瞬く間に世界中にチークという名が知れ渡ります。

ではなぜチーク材が造船木材として有用なのかというと、それは「目の詰まった強靭な強さ」「海水でも腐りにくい耐海水性」です。

当時のヨーロッパ各国は周りの列強諸国と植民地拡大の競争のなかで 強い海軍力が求められていました。

そのため、チークの高い耐海水と銃弾によって裂けない性質が特に評価されたと言われています。

現在では「屋外でも腐りにくい」「虫が食いにくい」「硬く頑丈」という特性から 建築、家具、造船、ドアー・窓枠、客車、桟橋、橋そして彫刻など様々な用途に使用されています。

チーク材は古い材木ほど価値があり値段も高価です。

それはなぜかというと、伐採後、間もないチーク材は水分を多く含むため反りや割れが激しく、家具の材木としては使い物になりません。

しかし、乾燥後のチーク材の安定性は大変よく耐久性も高いので現在でもヨーロッパアンティーク家具などでチーク材がよく見受けられます。

 

家具材としてのチーク


チーク材の家具は耐久性が高くて壊れにくいので、長年使い続けていくことが可能です。

材料の希少性も伴って、チーク材の家具は大変高価になっています。

しかし壊れずに何世代にも渡って使い続けることができるので、その価値を考えると多くの人がチーク材の家具が欲しい、と思うのは当然かも知れません。

また、チークは世界三大銘木に数えられるだけはあり、大変美しい木目と色合いを楽しむことができます。

またそれだけではなく、年月を重ねるとともに木目の中の黒い色をした樹脂が抜けて、鮮やかな金褐色の美しい色へ変化していく様をじっくりと楽しむことができます。

家具蔵でも古くからチーク材の家具を製作してきました。

以前は良い原木が入手でき、その品質は各方面から定評のあるものでした。

ただ、近年では前述のような理由から良質の材が入手しにくくなり、現在では家具蔵でも製作が難しくなっているのが現状です。

稀に一枚板天板が入荷すると即売り切れ、ということもままあります。

しかし、家具蔵では、経年変化でまるでチーク材のように味わいを深めていくウォールナット材を多く扱い、様々な家具を製作しています。

これまでも、チーク材の家具を求めて来店された方が、ウォールナットの経年変化をみて、チーク材と見紛う事が多くありました。

もちろん全く別の樹種にはなるのですが、なんとも言えない明るい茶褐色の木色は人々を魅了します。

良く考えれば、どちらも世界の銘木であり、さすがに人々の心を掴んで離さないのは納得できます。

皆さんも、もしチーク材の家具が気になる時は家具蔵のウォールナット材を見に来てみませんか?

チーク材以上の複雑な杢理やグラデーションに驚かれるかも知れません。

チーク材の一枚板の情報はこちら

 

 


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