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空間に「フォーカルポイント」をつくる

2019.9.1

フォーカルポイントとは


よくインテリア関連のコラムや雑誌などで目にする用語、「フォーカルポイント」。

インテリアに興味のある方はこれまでにも一度は目にし、それとなく聞き覚えのある用語ではないでしょうか。

インテリアにおける「フォーカルポイント」とは「部屋の中で視線が集中する場所」のことをいいます。

西洋では暖炉、日本では床の間をイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。

思わず視線を向けてしまうような場所。

これがあることで部屋に「見せ場」が生まれ、そこを飾ることで空間は華やぎ、引き締まった印象になります。

例えばこのフォーカルポイントを部屋の入り口から一番遠くに配置します。

すると、自然に部屋の奥に視線を誘うことになり、空間に奥行き感が増します。

また、フォーカルポイントは壁に絵や写真を飾ったり、ディスプレイ用の家具に小物を飾ったりすることでも演出することができます。

つまり、フォーカルポイントは、「空間を広く見せる効果」と「空間にアクセントをつける効果」に繋がるのです。

 

リビングダイニングのフォーカルポイント


リビングダイニングは家族やゲストが集まる場所。

できるだけ居心地よく、センスよく演出したいものです。

この場合も、自然と視線が集中するようなフォーカルポイントが存在するかどうかが重要になってきます。

リビングダイニングのドアを開けた際、まず目に入ってくる場所はどこでしょうか。

ちょうど両手を前にまっすぐ伸ばして、その掌の間隔を自然に60センチほど開いてみてください。

ちょうど肩幅より少し大きいくらいです。

その延長線上にある場所がフォーカルポイントとなります。

フォーカルポイントをつくるのに有効なインテリアは

・植物(観葉植物)、

・額装したもの(絵画、アート作品、ファブリックなど)

・暖炉・薪ストーブ

・鏡

・フロアスタンドやブラケットなどのアクセント照明

が中心となります。

せっかく良いものでも、やみくもに配置をすれば逆に乱雑な印象になってしまいかねません。

どこにレイアウトするか、配置の方法もまた重要になってきます。

 

空間のコーナー部分


意外と「視線がいきやすい場所」でありながら、空間の隅、例えば部屋に入った際に対面となるコーナー(角)部はデッドスペースになりがちです。

そういった場所に、背の高いフロアスタンドやグリーンなどを飾ることで視線を空間の奥側に誘導できます。

印象が良くなるだけでなく、空間の奥行き感も助けてくれるわけです。

コーナーに絵を飾るのも、空間に変化を加える意味合いがあり、面白いでしょう。

額装されたものを壁に飾ることはそこに「窓」を増やすことと同義であるともいわれます。

こうしたものをフォーカルポイントにとして利用する際には、目線の高さ150㎝くらいの位置に飾るのが理想です。

ちょうど目線にくる位置ですね。

これ以上高くなると今度は、これが「圧迫感へ」と変わってしまいます。

 

暖炉・薪ストーブ


暖炉や薪ストーブは空間のなかでの存在感もあり、フォーカルポイントとして取り入れやすいアイテムです。

最近は、新築やリフォームでこの暖炉、あるいは薪ストーブを取り入れることも多くみられます。

暖炉や薪ストーブは非日常的な感覚を感じさせてくれるインテリアアイテムです。

石と鉄という、重厚感のあるマテリアルはその色合いも相まって部屋全体を引き締める役割も果たします。

近年様々なデザインも増えてきており、様々なインテリアテイストに合わせたチョイスも可能です。

 


「まだ奥に部屋がある」と思ったら鏡だった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

空間の奥行き感を高めるのに手頃で簡単なものとして鏡は定番ともいえます。

シンプルなものでも問題はありませんが、鏡そのものも装飾のあるものやデザイン性に富んだものの方が、鏡自体がアクセントになります。

大きな姿見を直接置くだけでなく、リビングボードやキャビネットの上部、目線の位置に横長のものを飾ることもお勧めです。

デザイン性の高い鏡は、空間の広がりを演出するとともにフォーカルポイントの役目を果たしてくれます。

 

借景を楽しむフレーミング効果


日本人は古来より、室内に居ながらにして窓から見える外の景色を楽しむという、独特の感性を持っていました。

京都・嵐山の景観を取り込んだ天龍寺の方丈裏庭園や、比叡山の景観を取り込んだ円通寺が有名です。

窓を通風や採光といった実用的な面だけで用いるのではなく、窓枠を通してまるで1枚の絵のように景色を切り取る「フレーミング効果」も大いに楽しんできたのです。

この考え方は、今の私たちの住まいにも息づいています。

そこで、暮らしにフォーカルポイントを取り入れる際に、このフレーミング効果も取り入れてみてもいいかもしれません。

リビングから窓を通して見たときに、このフレーミング効果を考えながら、最も絵になる場所にフォーカルポイントを定めれば、室内の印象も大きく変わります。

切り取られた庭の景色を、季節ごとに移り変わる1枚の絵のように楽しめたら良いですね。

 

フォーカルポイントを上手く活用することは空間の印象を大きく高め、同時にお気に入りの家具やインテリアの存在価値を何倍にも高めてくれることに繋がります。

今回ご案内した以外にも住まいによって、最適なものは変わります。

住まいの空間のグレードを上げたい、と考えている方は一度インテリアや家具のプロに相談してみてはいかがでしょうか。

家具蔵でも、様々な資格を持ち、多くの現場を見てきた経験豊富なスタッフがお話を伺っています。

3Dプランニングなども駆使しながら、最適な「フォーカルポイント」をつくっていくお手伝いを行います。

家具蔵の各種無料相談会のご案内はこちらから


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