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自然素材の住宅と無垢材家具の良い関係

2019.9.16

 

エコバッグやエコカー、太陽光発電などの自然エネルギーの導入など、私たちの生活の中にエコロジーという言葉は非常に深く根付きました。

住宅づくりにおいても環境に負荷を掛けない取り組みが進んでいます。

同時にシックハウス症候群などの健康に悪影響を及ぼす素材などを極力排除し、環境負荷と健康維持の両面に目を向けた自然素材の住宅を選ぶ人も増えてきているようです。

住宅に使われる自然素材とはどのような物か、その特徴と無垢材家具との関係性のお話をしたいと思います。

 

住宅に使われる自然素材の種類と特徴


住宅に使用される自然素材には実に様々なものがあります。

ここでは代表的な自然素材とその特徴についてお伝えしたいと思います。

●無垢材

シート貼りなどではない本物の木材の塊のことを無垢材と呼びます。

多孔質といって目に見えないくらいの小さな穴が沢山開いていることで、夏は湿気を吸い、冬は湿気を吐き出す、天然の除加湿器になります。

また森林浴などで感じる心地の良い木の香りは、フィトンチッドという木が虫などを寄せ付けないための物質ですが、これが人間にはリラクゼーション効果をもたらします。

熱伝導率も極めて低く、夏場にも熱々になることもなく、冬場にキンキンに冷えることもない、オールシーズンを通して気持ちよく使い続けられる素材で、建築に使用する際には特にフローリングで使用するのに人気です。

●珪藻土

「珪藻土」は植物性プランクトン類の化石・珪藻殻の堆積物によって形成された地層のことです。

多気孔質からなす無数の小さな「穴」が水分を瞬時に吸収。

そして吸収した水分が一定量に達すると、自立呼吸により水分を放出します。

無数の微細な孔を持つ多孔質の珪藻土には、室内の湿度が高くなると水分を吸収、逆に湿度が低くなると水分を放出して湿度を調節する働きがあります。

これにより結露の解消も可能になります。

孔を持たないビニールクロスにはできない働きです。

同じ自然素材の壁材として漆喰も人気がありますが、調湿機能に関しては、珪藻土のほうに軍配が上がります。

そのため、湿気の多い洗面所などの水まわりにもよく利用されます。

また、珪藻土は多孔質なので、熱伝導率が低いという特性を持っています。

そのため断熱性が高くなり、冷暖房効率が良くなるというメリットがあります。

さらに、昔からコンロや耐火レンガに使われてきたことからもわかるように、珪藻土には耐火性があります。

もちろん化学物質ではないので、燃えて有害なガスを発生させることもありません。

珪藻土の細かい無数の孔は、呼吸をしています。

その働きで、ニオイや有害物質を吸着してくれるのです。

トイレのアンモニア臭やキッチンの生ゴミといった不快なニオイも取り込んでくれるので、室内の空気をいつも清浄。発がん性が指摘されているホルムアルデヒドを吸着し、無害なものに分解してくれるという点も見逃せません。

乾燥させなくても表面はいつもサラサラな状態を保つことができる優れものなのです。

室内の壁にクロスを張るのではなく、珪藻土で仕上げることで、室内の湿度を調整し快適な環境を保ってくれます。

●漆喰

漆喰を使った壁は「呼吸する」と言われているのをご存知でしょうか?

漆喰の主原料である消石灰は、二酸化炭素を吸収することで徐々に石灰石へと戻り固まっていきます。

 消石灰から石灰石に戻るまでには100年を超える長い時間がかかります。

時間をかけてゆっくりと呼吸をしながら固まっていくことで空間を心地よくしてくれます。

この呼吸が室内を快適にしてくれる理由の一つです。

漆喰壁が呼吸をすることで、冬場の「乾燥」や夏場の「湿気」を防ぐ効果が期待できるのも魅力です。

調湿機能に優れた漆喰壁は、年間通じてお部屋の湿度を快適に調整してくれます。

昔からある「蔵」の内壁にも漆喰が使われており、収蔵品を湿気や乾燥から守ってきたといわれています。

気密性に優れた現代住宅に最適な壁材と言えるでしょう。

ご自宅で、エアコンなどをつけると結露の発生することもありますが、呼吸をする漆喰の壁であれば、湿気を吸い湿度を調節するため、室内の結露予防にも繋がります。

 

シックハウス症候群について


 

シックハウス症候群(Sick House Syndrome)とは直訳すると「病気の家 症候群」。

「居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅においてみられる健康障害の総称」を意味します。

シックハウス症候群の代表的な原因は、建材や家具などに含まれる化学物質が発散する有害なガスです。

代表的なものとして、合板の接着剤や塗料、防腐剤に使われるホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレンなどがあります。

その多くは揮発性物質で、気温が高くなるにつれ発散量が急速に増加するため、この季節には室内の化学物質濃度が高くなります。

また、湿度も高くなる季節なので、カビやダニなどによるシックハウス症候群も多くなります。

シックハウス症候群の典型的な症状は、

●皮膚や目、のどなどの刺激症状(目がチカチカしたり、のどの痛みがある)

●全身倦怠感、めまい、頭痛・頭重などの不定愁訴

とされています。

無垢材や珪藻土、漆喰にはこのような有害物質が極めて少ない、もしくは吸着分解してくれる性質があります。

 

自然素材にこだわった住宅には無垢材の家具を


せっかくこだわった自然素材の住宅に置く家具、ここまで読んでいただいたらお分かりとは思いますが、やはり無垢材がお勧めです。

建材や床材、壁と共に家具にも温かみのある無垢材を使用することで、初めて空間が完成します。

住宅は人が暮らすための空間ですが、住宅それだけでは人は暮らせません。

毎日、最も身近につかう道具である家具にこそ自然素材の温かみを求めてみてはいかがでしょうか。

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