ウォールナットの耳付きテーブルの魅力
2019.10.12
耳付きテーブルとは
「耳付きテーブル」と聞いてどんなテーブルを想像するでしょうか。
家具に詳しい人ならば即座にイメージがつくかと思います。
ただ、そうでない人であれば、いまいち分かりにくい、ということもあるでしょう。
テーブルの「耳」とは、木の一番外側の部分のことを指します。
木の一番外側、つまり樹皮に近い部分はおおよそ自然にできた凹凸があり、それは人の手で完璧に再現するのは難しいような、一つ一つが異なる形状を持ったものとなります。
この自然が生んだ豊かな表情を残したままテーブルにしたもの、自然形状のテーブルが「耳付きテーブル」です。
耳付きテーブルの魅力
耳付きテーブルの魅力は何といってもすべてが「一点もの」だということです。
そのフォルムはそれぞれに異なっており、一つとして同じ形の耳はありません。
それを愛でながら立ち木の状態であった自然の様子を想像したり、触れながらその手触りに癒されたり。
現代の加工技術にかかれば、この形状を平坦に、もしくは様々なデザインに加工することは簡単です。
しかし、耳付きテーブルはあえてその自然形状を残すことで、木の温もりや自然の雄大さといったものを直に感じることができるようにしているのです。
この「耳」の部分は触っているとその木の歴史を感じることができるという人もいます。
何十年、何百年もの年月をかけてゆっくりと大きくなった大樹は、その年月の間だけ雨風や雪にさらされながらたくましく育ってきました。
そんな天板面に表れる木目や杢だけではなく、木の「耳」にもその木が持っているストーリーや内包する性格を感じることができるでしょう。
これは耳付きのテーブルにしかない魅力です。
耳付きテーブルと様々な樹種
こうした耳付きのテーブルは様々な樹種で見ることができます。
皆さんが一番耳なじみが良いのは「ケヤキの一枚板」でしょうか。
日本を代表する銘木のひとつでつくる一枚板テーブルは、その勇壮な木目が空間に大きな存在感を放ちます。
他にもそれぞれ皆さんが思い浮かべる木があるかもしれません。
ナラ、タモ、クス、トチ、クルミ、サクラ、クリ…。
国内だけでなく、海を隔てた世界にまで目を向ければたいへん多くの銘木たちが一枚板や耳付きテーブルとして親しまれています。
ヨーロッパならなんといってもホワイトオークやレッドオーク、北米はハードメープルやアメリカンブラックチェリー、ホワイトアッシュなど。
南米に目を向けるといまやなかなか手に入らないマホガニーやローズウッドなどが有名です。
東南アジアではやはりチークでしょうか。
また、家具材界の新世界ともいわれるアフリカ大陸にもサペリやボセ、アフロモシア、ブビンガ、ゼブラウッドなど魅力的な樹種が目白押しです。
家具蔵でも常時30近くの国内外の樹種を一枚板や耳付きテーブルとしてラインナップ。
各店でその魅力をご紹介しています。
ウォールナットの耳付きテーブルの魅力
そのなかで家具蔵のオープン当時から定番としてご案内している樹種に「アメリカンブラックウォールナット」があります。
ウォールナットは数ある家具材のなかでも特に有名でいわゆる代表格ともいえる存在です。
ウォールナットの特徴である紫がかった美しい暗褐色は空間に落ち着きという表情を与えてくれます。
また、ラグジュアリーな高級感も併せ持っています。
ウォールナットはクルミ科の広葉樹で、アメリカンブラックウォールナットの他にも、様々な亜種が存在します。
アメリカンブラックウォールナットは主にアメリカ北東部から五大湖周辺に群生しており、日がよく差す肥沃で湿った土壌を好む木です。
アメリカンブラックウォールナットの特徴のひとつが中心部分の色合いが濃く、白太(しらた)と呼ばれる辺材部分とのコントラストが非常に強いこと。
いわゆる「耳」部分が強い印象を与え、それが唯一無二の存在感と立ち位置を放ちます。
黒と白の饗宴ともいえるこの色のバランスと、まるで水墨画を思わせる、墨を流したような木目が和洋問わず、あらゆる空間に合うものとなるでしょう。
時折表れるさざ波状の杢や小枝の痕跡なども、まさに「ならでは」の表情を見せてくれます。
家具蔵でも国内有数のストック量でこのアメリカンブラックウォールナットの耳付き天板を数多く展示しています。
熟練の目利きが選んだ原木を、時間と月日をかけてじっくりと乾燥させ、ひとつひとつの表情すらもデザインとして考えられる天板たちは、天板になる過程においても熟練の職人たちの手仕事が活きています。
そんな「物語」を持つテーブルはまさしく一生もの。
その一生ものをしっかりと暮らしに寄り添うパートナーとするべく、スタッフもコーディネートやレイアウトを考える際には様々なツールや事例、知識を駆使しながら最良のチョイスをしていただけるようご案内します。
「本当に良いものが欲しい」「長く愛せる家具が欲しい」という方は、一度お気軽にお声がけください。
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