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一枚板天板の希少性とは

2022.1.24

 

高樹齢の大きな一本の木から取り出される一枚の大きな板、それが一枚板天板です。

その一枚の板からつくられるテーブルの天板には、人の心を引き付ける不思議な魅力があります。

一枚板天板として使用される巨木には、樹齢100年以上のものがほとんど。

その圧倒的なエネルギーと、天然素材が持つ独特の深みや質感が感じられる一枚板の家具は、使うほどに味わいが増

し、その温もりは、テーブルを囲む人の心を穏やかに、また誇らしげに安心感と満足感を与えてくれます。

誰もが憧れを抱く一枚板天板ですが、多くのインテリアショップを巡ってみてもなかなか目にすることはできません。

その要因は一枚板の「希少性」にあります。

この「滅多に手にするどころか、目にすることもできない」一枚板の希少性の要因を今回は調べていきます。

 

 

なぜ無垢材一枚板は希少なのか


 

 

木材の価値や価格は木目の美しさ・大きさ・樹種による希少性などで決まります。

一般的には節が少なく、真っすぐに穏やかな表情の木目が美しい、と表現されています。

日本国内の針葉樹の場合、節が少なく、真っすぐ育てるために森の管理人は間伐(※)や枝打ちを長い年月行わなくてはなりません。

大きく育つには、風雪や害虫に耐え、また木同士も仲間ではなく日光や土からの養分の奪い合いをしながら生き延びなくてはなりません。

また、人気の樹種は需要が多いので伐採が進み、本数が減っていくことで、ますます入手が難しくなります。

※間伐とは…

森林において樹木の健全な発育を助けるために一部の木を切ること。

樹木が生長するに従って森林の空間は窮屈になり,個々の木の生長は阻害され,個体間に優劣が生じてくる。

そこで劣勢な木や欠点のある木,また立ち木の過密など,全体的な見地から切ったほうがよいと思われる木を切って,残った木の健全な生長と生産物の質的な向上をはかる。

 

 

木材の美観は節の有無や木目、色合いに左右されます。

鋸で枝を切り落とす枝打ちという作業を木が若いうちから念入りに行います。

優良材の産地を目指す場合は切り落とした痕が滑らかで、微妙な調整も利く鋸を使うことが多いようです。

木目に関しては、年輪の幅が揃っていることやまっすぐで乱れがないことなどが重視され、多くの販売員はそこを強調する傾向にあります。

一方、天然木ならではの変わった木目(杢)も重要視されます。

主に円形の模様が現れた玉杢や泡杢、縮んでしわが寄ったような縮杢、ストライプ模様が現れた虎斑杢(とらふもく)などがあります。

専門の販売員はこの点を細かく解説してくれます。

高樹齢の大木ほど価値があると思ってよいでしょう。

希少性は美観や大きさとも関係しますが、入手困難だということが価値を高めます。

 

 

無垢材一枚板が希少な理由その1.大木からしか取ることができない


 

 

無垢材の一枚板とは薄く切った板を張り重ねたり、こまかい木を組み合わせたりしない木そのもののかたまりのことです。

たとえば、6人掛けのダイニングテーブルは、標準的なもので180㎝×90㎝ほど。

厚みも相当あります。

この直方体を、一枚の板として、木から切り出すわけですから、木はそれよりもさらに大きくなければなりません。

樹齢何百年もの貴重な大木が無垢材一枚板天板の原料となるのはこのためです。

大木ですから、伐採、輸送にも特別な機材が必要となり、費用もかかります。

 

無垢材一枚板が希少な理由その2. 取れる量が少ない


 

 

製材は木を縦方向にスライスしておこないます。

輪切りにしたものは使いません。

それは、中心部分が割れやすい部位であるためと、取れた板が似通った木目になる恐れがある為です。

木の中心を避けて製材するので、一枚板を採ることができる部分は自ずと限定されます。

また、製材してみると中が空洞で使いものにならない場合もあります。

木は中心部から成長が止まり、水や養分を通しながら肥え太る外側さえあれば生きていられるため、外見は元気でも中は空洞の場合が多々あるのです。

 

無垢材一枚板が希少な理由その3. 美しい杢目は希少


 

 

木目の中でもとくに美しいものを杢目と呼びます。

珠杢、縞杢、縮み杢、鳥眼杢などいろいろありますが、どれもたいへん希少価値の高いものです。

また、切り出し方によって杢目の現れ方が異なるため、長い経験を積んだ職人による優れた木取りが必要です。

 

無垢材一枚板が希少な理由その4. 乾燥に技術と時間を要する


 

 

家具蔵の場合は目利きの人間が現地まで赴き、厳しい審美眼で原木を選びます。

そんな原木たちを、製材を経てそれぞれを一本ずつ、天日の下で自然乾燥させながら海外のものでも日本の気候に馴染むようにじっくりと水分を抜いていく乾燥の工程。

約1年(場合によってはそれ以上)をかけて、含水率(木の中の水分の保有量)を12~13%までになるまで天日の下で自然乾燥させ、積み重ねた状態で保管します。

さらに、現代の住まいは気密性の高い空間が多く、その中で冷暖房の影響を最小限にとどめるよう、含水率を6~7%になるまで機械乾燥及び養生を行うのです。

広い場所と長い時間、コストもかかるたいへんな前段階を経て、残った一枚だからこそ希少なのです。

 

どんなところで選ぶべきか


 

 

家具蔵では目利きの職人が世界で主要となる各地で原木市場、または林業家から直接自らの目で確かめた良質の丸太(原木)を仕入れ、 国産材・輸入材を含め全てを自社管理のもとで製材・乾燥を行います。

加工した板を仕入れるものと違い、原木が持つ最高の木目を引き立たせ、日本の空気感・気候に合った安定した木材となるよう手間を惜しまない工程を組んでいるのが、家具蔵なのです。

特に各店及び一枚板ギャラリーでは、この道の専門販売員が丁寧にご案内しながら、その人にとって「最高の」一枚をご案内します。

お問い合わせから、販売、アフターフォローまで、お客様の一枚板選びをサポートします。

オーダーメイドのお見積りやご相談等ももちろん無料ですので、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

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