ケヤキの一枚板テーブルはこんな住まいにおすすめ
2020.10.21
公園や街路樹でよくみかけるケヤキ。
私たちの生活の身近にある木なので、立木の姿を見ると「ケヤキだ」と分かる方も多いでしょう。
ケヤキは建築用材料としても古くから重宝され、神社仏閣の主要な柱には必要不可欠な材であるとされてきました。
また、有名な日本橋の橋げたもケヤキが使われています。
そんなケヤキですが、家具の材料としても日本では古来より大事にされてきました。
特に一枚板のテーブルとしては唯一無二の存在感を持ち、住まいの主役になれる力を持っています。
今回はケヤキの一枚板の魅力に迫っていきます。
ケヤキとは
科目:ニレ科ケヤキ属・落葉広葉樹・環孔材
原産地:北海道を除く日本・朝鮮半島
ケヤキは元々「つき」と呼ばれていました。
この語源は「強い」「強し」といった意味で、力強い立ち姿や材としての強靭さが理由となっているようです。
ケヤキという呼び方は平安時代以降からのものらしいのですが、語源としては「けやけきき」と言われています。
これは「けやけし」という形容詞の活用で「美しい・珍しい・一際優れていて目立つ」といった意味です。
木工の世界では、材としてケヤキのことを「けやけし」ということも多いのですが、実際はケヤキの立ち姿の天晴れさを形容したものです。
ケヤキは土壌の養分や水分が豊富な土地で育つことから、古くは水脈の目安として使われており、人々はケヤキの周りに村や集落を作りました。
そのため、今でも御神木として多くの寺社仏閣で崇められています。
また、立ち姿の存在感や神々しさだけでなく、材としても強度の面でとても優れています。
例えば、戦国時代以降のお城やその城門にも好まれてケヤキが使われています。
江戸城の残存物として重要文化財に指定されている「旧江戸城田安門」や「旧江戸城清水門」にも利用されています。
田安門は現存する旧江戸城の遺構のうち最古のものであり、1636年に作られたものですが、未だその姿を保っています。
ケヤキの一枚板の魅力
ケヤキの一枚板の魅力はまず躍動的で力強い、美しい木目です。
樹齢300年を超える古木の中には、「牡丹杢」「縮み杢」「珠(たま)杢」と呼ばれる装飾性の高い模様を持つものも少なくありません。
まさに日本人好みの、ダイナミックで流れるような曲線や複雑な杢には、長命の木ならではの生命力がみなぎっています。
次に家具材として重要な強度に優れている点があげられます。
ケヤキは、乾燥がとても難しいため、厚い材の状態で長い時間をかけてゆっくりと水分を抜く必要があります。
それでいて、とても重厚で強度があり、耐久性と耐水性にも優れているので、テーブルとして使うには優秀な材料です。
この力強さと装飾性の高い木目、強度が評価され、和太鼓の材料にも使われてきました。
また、色味の美しさも大きな魅力でしょう。
ケヤキには「青ケヤキ」と「赤ケヤキ」があります。
青ケヤキは樹齢が若い・年輪幅が広い・色味は薄い黄色みもしくは白っぽい色味を帯びている、といった特徴があります。
赤ケヤキは高樹齢で年輪幅も狭く、丈夫で製材した時に心材は最初が淡いオレンジ色で使い込むほどに濃い朱色に変貌を遂げます。
経年変化で辺材(白太)とのコントラストが強くなっていき、辺材から心材にかけて見事なグラデーションを生み出します。
長く愛用できるテーブルとなる材だからこそ、使い込んで味わいが出た様子が分かりやすいのは重要なポイントになるのではないでしょうか。
ケヤキの一枚板テーブルのコーディネート
●和室に
寺社仏閣で建築材料として使われていることから「和」のイメージが強いケヤキなので、当然和室との相性は抜群です。
畳のイグサの色味に対してケヤキの朱色の色味が良いアクセントとなり、互いがよく映えることでケヤキの存在感がより強くなります。
昔からケヤキの座卓を和室で使う方も多く、装飾性の高い「牡丹杢」「縮み杢」「珠杢」のような杢が出たテーブルは芸術品ともいえ、観賞価値は高いものとなります。
また、樹形が荒々しい天板をあえて和室に使用する事で、日本建築において大事にされる「自然が生み出す美」を強く感じる事もできます。
●洋室に
意外かもしれませんが、洋室でもケヤキを使って素敵なコーディネートが可能です。
そのために少し意識した方が良いことが2つあります。
1つ目は樹形が穏やかなものの方が合わせやすいということです。
和室では荒々しい樹形のものがその良さを引き立たせるのですが、洋室で樹形の形状がユニークなケヤキの天板を使用すると和の雰囲気が強くなりやすく、他の家具との調和も難しくなります。
2つ目はウォールナットやチェリー等の色が濃いめの木材を他の家具に使うことです。
ケヤキは色味と木目、双方の主張がともに強い木です。
ナラやタモのような白木と合わせても美しく映えますが、和の雰囲気が強く出ることは否めません。
ウォールナットやチェリーと合わせることで、よりその色合いがケヤキと馴染むようになり、どれも外国産の木材なので「洋」の雰囲気も演出してくれます。
ケヤキの存在感を活かしつつ、洋室に合うコーディネートにもしやすい方法です。
他にもペルシャ絨毯やキリムとの相性も良いのがケヤキの特徴。
こういったアクセサリーを取り入れるのはお薦めです。
唯一無二の存在感を放つケヤキの一枚板。
和室でも洋室でもご家族が集まる場所にケヤキの一枚板があれば、その存在感はまさに住まいの中心。
居心地の良い素敵な空間となります。
家具蔵では厳選したケヤキの一枚板天板をサイズも豊富に多数取り揃えています。
一見の価値ありですので、各店舗で見て、触れて、その良さを実感してみてください。
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