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無垢材チェアを選ぶポイントと家具蔵の無垢材チェアづくり

2020.11.6

 

 

無垢材と無垢材チェア


無垢材とは、原木(丸太)から切り出したままの自然な状態の木材をさしたものです。

つまり「木そのもの」であり、それで製作したものを「無垢材家具」と一般的には定義します。

その中でもチェアは、「無垢材椅子」「無垢材チェア」と呼ばれています。

日本のみならず世界中の家具メーカーから出ている無垢材チェアですが、製作方法やそのものの定義づけも多種多様で、最近では特に“自然志向”の高まりから、無垢材チェアを選択される方が増えてきています。

今回のコラムでは、「無垢材チェア」の特徴とどのようなものを選ぶべきかを解説してきます。

 

 

広葉樹と針葉樹


木には、大きくわけて2種類の種類があります。

木であればなんでもいいという訳ではなく、無垢材チェアに適した木の種類が存在します。

それは、つまり「広葉樹」と「針葉樹」です。

「広葉樹」の特徴は、「平たくて幅の広い大きな葉を持つ木」のことで、代表的なところでは、ケヤキ、桜、ブナ、ポプラ、樫などがあります。

街路樹でよく見かける種類の木です。

「針葉樹」の特徴は、「針のように細長い葉を持つ木」で代表的なものはマツや杉などがそれにあたります。

チェアはいわゆる「人体系家具」と呼ばれ、人の身体を支えるものです。

それゆえ、その素材には「強度」「耐性」が特に求められます。

チェアの素材にとってもっとも重要視すべきこと、それは「強度があり傷がつきにくい」ことであり「揺れに強い」ことです。

広葉樹は強度があるので重量のあるものを収める可能性のある収納家具、長期に渡って使用する=そのなかで傷などがつく可能性も高い(つまり傷がつきにくいものが良い)ダイニングテーブルにも向いています。

(反対に針葉樹の特徴は「柔らかく軽量」という特徴を備えています)

そして、中身の組織の密度の濃い広葉樹は揺れにも強いので、ソファーや椅子のフレームに最適とも言われています。

なお、世界中の有名デザイナーや名作と呼ばれるチェアの素材はほとんどが広葉樹で製作されています。

世界三大銘木と言われている「ウォールナット」「チーク」「マホガニー」も広葉樹です。

美しい木目や色調が評価されていますが、その根底にあるのは、木としての強さや加工性が優れているからです。

 

無垢材チェアはどのようにして生まれるか


そんな広葉樹を家具材にするには大きく分けて、材木業者から板材や角材になっているものなど「ひと山いくら」で仕入れる方法と、原木の状態のままで入手し、製材立ち会いから乾燥・管理までを一括で自社で行うものとがあります。

例えば家具蔵は後者です。

目利きの人間が現地まで赴いて細かな観点で原木を選定し、製材を経てそれぞれを一本ずつ天日の下で自然乾燥させながら海外のものでも日本の気候に馴染むようにじっくりと水分を抜いていきます。

含水率(木の中の水分の保有量)が12~13%までになるまで自然乾燥しながら、その間は風通しを良くするための桟棒を挟み、積み重ねて保管。

さらに、現代の気密性の高い室内でエアコンや床暖房などにさらされる木にとっての過酷な使用状況を考慮して、含水率を6~7%になるまで機械乾燥及び養生を行うのです。

家具となった後の環境に適応できるよう管理を徹底しています

木が家具になるまで、多岐に渡る工程を繰り返しながら家具になっていくのです。

自然乾燥の様子

 

無垢材板座チェアについて


そもそも「板座」つまり、木の座面の椅子は世界的にも圧倒的に少なく、その理由は製作が難しいからにほかなりません。

板座チェアはそもそも張地の張替えなども不要で、ランニングコストの面でも非常に有益です。

では世界的に見てもなぜそのようなチェアが少ないのでしょうか?

耐久性が高く長期の使用に耐えるものをつくろうとするとき、さきの乾燥を含め、ここまでの手間と技術を持って椅子づくりを行うことができる、というのが非常に少ないからです

 

家具蔵の無垢材チェアはパーツの切り出し、大まかな面取りなどの部分には機械加工も取り入れ加工効率をアップさせながら日本が誇る伝統の木造建築の工法を家具作りに活かしています。

「効率化をはかるべきところ」と「手間をかけるところ」を絶妙なバランス良く振り分けることで長く使うことのできる高品質な製品のコストダウンを図っています。

木目の流れを活かしながら各パーツを木取りし、それぞれのパーツは絶妙で滑らかな触り心地を生んでいきます。

蒸気で木を曲げる手法である曲木では実現できない個性豊か年輪の表情が美しく現れ、彫刻のような複雑な造形を可能にします。

家具蔵では、「木目もデザイン」と考えるからこその製作方法です。

 

そして日本が誇る伝統の「木は木で締める」木造建築技術を応用した木組みにより接合していきます。

釘などの金物に頼らないことが強度を確保し、一生モノとしてふさわしい使い込むことのできる丈夫さに繋がるのです。

そのうえで、パーツ同士の接合に強度が必要な部分は材を厚くした「持ち出し」という技法を用いて、そのお互いの接合部は手仕事による「さすり仕上げ」で何とも言えない触り心地を生み出していきます。

また、何といっても大きな特徴はその座面の削り込みの深さにもあります。

圧倒的に「深い」それは、臀部から太股にかけて着座時の体圧が分散されるようになっており、板の座面とは思えないほどの優しい座り心地です。

それを含めた人間の体型を考えた曲線の数々は美しさを持って「座り心地の究極」を表現しています。

チェアを選ぶ際には、見えない部分までしっかり確認することがとても重要です。

 

職人だからこそできる手仕事の精度


生産性の向上を理由に機械化が進む中、あえて手仕事を残そうとするのは機械では出せない滑らかで絶妙なラインや接合技術、また、木が本来持っている美しさを引き出せるからです。

原木仕入れを行うことから始まり、ひとつひとつが丁寧な作業でつくられる家具蔵の無垢材チェア。

木目もデザインとするようなこだわりの製法と手間を持って長く使用することのできる無垢材チェアづくりを行っているのです。

また、家具蔵の無垢材チェアは「無着色」で仕上げます。

無着色、つまり素材の色そのままでつくられるチェアは傷が目立ちません。

いわゆる「着色もの」は傷がつくと下地が露出し、その風合いを損ないます。

木目の美しさを活かし、傷も目立たなくすることでインテリアとしても道具としても長く愛してもらうことのできる無垢材チェアとなるのです。

 

ライフスタイルに応じた家具蔵の無垢材チェアのラインナップ


家具蔵のチェアはこれまでも25年の間、日本中の多くの方に生活を豊かにする一役を担ってきました。

現在も多様化する日本の住まいと暮らしのスタイルに合わせて選んでいただけるように、多彩なラインナップをご用意しています。

家族それぞれの好みをひとつのダイニングに反映させることもできれば、シーンによって使い分けることも可能です。

自分に合った自分だけのマイチェアを探すのもいいでしょう。

デザイン性と一生使うことができる耐久性を共存させたチェアは、ずっと愛用したいと思わせる使い心地を持ったものとなります。

また、家具蔵の無垢材チェアは年々そのデザインの種類を増やし、また、取り扱う広葉樹の種類も当初の3種から今では7種の広葉樹を扱うまでになりました。

メンテナンス体制も工場直営ですから、しっかりと体制を整えています。

 

そんな家具蔵の無垢材チェア、豊富なラインナップからきっとあなたにぴったりの一脚が見つかるはずです。

無垢材チェアは「見て美しいこと」「座り心地が良いもの」「それでいて丈夫であり、メンテナンスも可能なもの」から選ぶのが正解です。

 

家具蔵の無垢材チェアのラインナップはこちらから

 

家具蔵の無垢材チェアのある暮らしの事例はこちらから

 

 

 

 


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