一枚板を探すなら家具店?材木店?
2021.5.3
一枚板、あるいは一枚板天板というと、どのようなイメージを持たれるでしょうか?
一枚板は代表的なテーブルの他に、テレビ台やデスク、カウンターなど様々な用途に用いられます。
希少な高樹齢の大径木からしかつくることができない一枚板の家具。
いわば憧れの家具、としての認識も高いかもしれません。
家具蔵でも、テーブルを検討に来店されたお客様からはよく「一枚板のテーブルを探している」という声があがります。
では、この一枚板はいわゆる「家具店」にしか売っていないのでしょうか。
一枚板は材木店でも購入できる
一枚板は家具店だけではなく、材木店・材木商で購入するという選択もあります。
両者の違いはなんでしょうか。
材木店はその名の通り、板状や角柱状になっている木材の販売を行っています。
あくまで「素材」の販売であり、家具としての販売ではありません。
一枚板は一切の加工がされていない状態も含めた「板そのもの」も含みます。
ですので、材木店でも取り扱いがあるのです。
材木店とは
街中を歩いていると、長い材木を立て掛けている材木店を見かけることはありませんか?
多くの材木屋は家の構造材となる針葉樹を専門にしているところがその大半を占めます。
スギ・ヒノキ・ベイマツ・ベイツガなど、木造住宅を建てるための木材を取り扱っています。
針葉樹は柔らかく、強度の面ではテーブルなどの家具には手放しで向いている、というものにはなりません。
テーブルを含めた家具には、広葉樹という強度の高い木を使用することが有効です。
東京では材木店あるいは材木商がたくさん集まっているところというと、新木場が有名です。
昔の建物はほとんどが木造だったので、近畿などから海を渡って木場まで木材が運ばれていたようです。
「木場」という地名は「木の置き場」からきています。
その「木場」の埋め立てが進む中、現在の「新木場」に多くの材木店が移ってきました。
針葉樹を扱う材木店に比べると、広葉樹を扱う材木店はかなり数が減ります。
この数少ない広葉樹を扱う材木店であれば、強度のある一枚板を手に入れることは可能です。
ただ、それとテーブルなどの家具として一枚板を購入するのでは大きくその意味合いが変わります。
材木店での一枚板の購入で起こること
材木店でも一枚板そのものは購入できます。
ただ、それはあくまで「板」の購入です。
例えばテーブルにするためには脚が必要です。
自宅に合う大きさか、既存の椅子の座面高に合うものかの確認をとりたいこともあるでしょう。
もともとが工務店などに「材料」として販売する一枚板です。
職人が別の場所で塗装や脚の製作することを想定しているため、脚の製作には別のルートが必要だったり、そのために割高になることもあります。
また、彼らは材木のプロであっても家具の、そしてインテリアのプロではありません。
そのため、自宅にどの程度の大きさのものが良いか、検討中の椅子にはどの程度の高さにすることがベストか、という点の確認については過度な期待をしない方が良いケースもあるでしょう。
家具店で一枚板テーブルをあつらえる
いわば「別注」事項が多々発生する材木店での一枚板購入に比べ、家具店で一枚板天板を選びテーブルにする際には様々なことがスムーズに運びます。
一枚板をテーブルとして使用できるように、塗装や脚の製作と取り付けなど、家具としての完成を最後まで行ってくれるのが家具店です。
基本的に「家具のプロ」「インテリアのプロ」がその選定の際には付いてくれるので、サイズなどの問題も安心でしょう。
また、家具店の一枚板は「商品」として保証が付いてくるのが一般的です。
万が一の問題があった際にはしっかりと保証期間内であればしっかりと対応してくれます。
材木屋の一枚板には基本的に保証はない場合がほとんどです。
そういった点にも違いがあります。
どんな家具店で一枚板天板を選ぶのか
一枚板を探すなら家具店か材木店か。
材木屋は「商品」にする「手間」を省かれた材料のみですので、板単体での価格を抑えることはできるはずです。
ただ、その後に付随するエクストラな事項を解決する際の手間などは否めません。
また、商品としての保証がない分、その後の手間と長く使う上での安心感は少なからず損なわれるでしょう。
家具店では「家具」として、脚や塗装も含めたものを選ぶことができ、その点では安心と手間の削減を得ることができます。
では家具店であればどんなところでも良いのか、というとここにも違いは生じます。
家具店にも「セレクトショップ」と「工場直営ショップ」の2つがあります。
セレクトショップは商品を家具メーカーから仕入れて販売しています。
工場直営ショップは自社工場で製作した商品を自前の店舗で販売します。
そこで起きる違いは「中間マージンの発生」「商品知識の差」「メンテナンス」などです。
まずセレクトショップでは仕入れて販売することで中間マージンが発生し、商品価格は少々高くなります。
工場直営ショップでは自社で販売するので中間マージンはありません。
商品価格を抑えることが可能です。
また、セレクトショップと比べると工場直営ショップは自社商品なので商品知識に詳しいスタッフが対応し、メンテナンスなどのアフターサービスは迅速・確実です。
テーブルに付き物の「脚」についても有料か無料かという点に違いがあります。
家具蔵は工場直営で、目利きの者が現地で選定した原木を、自社管理のもと製材・乾燥を行った一枚板を製作・販売しています。
世界中から選りすぐった常時30前後の樹種を、脚代も基本無料でご案内しています。
専門のスタッフが丁寧にご提案させていただきますので、一枚板天板を検討の際にはぜひ一度ご来店下さい。
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