東京の集合住宅に一枚板テーブルは合うのか
2021.5.13
立ち木の樹形をそのまま残し、自宅に居ながらにして自然の雰囲気を存分に味わうことができる。
それが一枚板テーブルです。
家族やゲストが集う大切な場所にと、いわば憧れに近い感情を持つ人も多くいるのではないでしょうか。
ダイニングテーブルとしての奥行が取れるほどの大径木は、100年を超える月日をかけて育つもの。
それは寺社仏閣にある「御神木」くらいでしかお目にかかれないような高樹齢の大径木です。
木目や形状など一つとして同じものなく、その希少価値も相まって一枚板に魅了される人もまた多いでしょう。
一枚板が我が家に合うのか?
一方で、そんな希少なものを我が家の家具として迎えるにあたり、果たしてそれが自宅に合うのかどうか?
ましてやそれが一般的な集合住宅、例えばマンションの我が家には合わないのでは?と心配する人も多くいます。
結論から申し上げましょう。
一枚板テーブルはどんな空間でも馴染み、どんな住宅にも問題なく合います。
ただ、選ぶ際に気を付けたいポイントがいくつか存在します。
では、どこに気をつけて選ぶのが良いのか?一枚板テーブルのある暮らしが叶うのか?をお話ししていきましょう。
まずはサイズがとても重要
一番最初に気を付けるべきポイントは「テーブルの大きさ」、つまり「サイズ」です。
せっかくの一枚板テーブルです。
どうせならば立派なサイズが欲しい、という方もいるでしょう。
しかし、空間に対して大きすぎると周囲の動線が不自由になってしまいます。
そうなっては、せっかくのテーブルもストレスの種になってしまうというものです。
また、意外と多いのが「小さすぎた」という失敗です。
「お店は広いから」「今使っているのがこのくらいだから」「ウチにはこのくらいで十分」
理由は様々ですが、あまり小さいと空間に相応のサイズというものもあるので見栄えがしないばかりか、ゆったり使用することができず不便だ、ということにもなりかねません。
洋服や靴と同じで、それぞれの事情に適したサイズを選ぶことは見栄え・使い勝手双方の観点からたいへん重要です。
サイズで失敗しないためには、やはりプロの力を借りることも有力な選択肢でしょう。
家具蔵では
・ヒアリングからのフリーハンドでのレイアウト提案
・間取り図を用いたプランニング
・3DCGを用いた立体的なシミュレーション
など多様な方法でジャストサイズのテーブル選びをサポートします。
一枚板テーブルを検討する際には「サイズ選び」がそのテーブルを長い期間愛用できるかどうかを左右します。
「形状」や「表情」を見極めて使いやすく美しい一枚板テーブルを
一枚板テーブルは、その自然な樹形を活かしたユニークな形状が魅力のひとつです。
そして、一枚一枚異なる表情も「一点物」「自分だけのもの」という価値を大いに高めます。
一枚板テーブルをよく見かける場所として、老舗の旅館や料亭といった場所が挙げられます。
その中には大きくうねった形状のもの、二股に分かれたようなもの、様々な形状を見ることができます。
また、「節」といって穴の開いている箇所をそのままにテーブルとして仕上げたものもあります。
美しく整形されたものとはまた異なる、自然材としての迫力や味わいを楽しむうえで、こうしたものも高い人気を誇ります。
しかし、今回あなたが検討しているのは「自宅で」「毎日使う」テーブルです。
自宅での食事で、勉強で、仕事で。
そのような波打つ形状のもの、穴の開いたテーブルを実際毎日使用するとすれば?
ちょっと使いにくいかも…、と思いませんか?
ユニークな形状は店舗などで眺めるぶんには「自然が作り出すアート」に心惹かれます。
ホテルやレストランなどの非日常であれば、多少の穴や歪さも気にはならないでしょう。
また、大きな穴の空いたテーブルではスムーズな作業が難しいこともあります。
テーブルの使用は食事を含めて毎日のことになります。
一枚板テーブルを「見た目」で探すのはある意味当然です。
しかし「毎日使うもの」としての位置づけを忘れずに、なるべく使い勝手の良い形状を選ぶことでストレスのないものとなるでしょう。
一枚板テーブルと椅子のコーディネート
テーブルを使用するうえでチェア・椅子は必須のものです。
このコーディネートも一枚板テーブルを選ぶうえではやはり重要です。
空間と調和し、自身の好みのデザインであり、もちろん一枚板天板の良さも活かすもの。
着色されたものやシートを貼った「木目調」では椅子だけがチープに見え、アンバランスなものになってしまうかもしれません。
樹種が違っていても、一枚板と同じ無垢材、それも無着色のものであれば使い込むうちに風合いも増し、テーブルとチェアという合わせにおいても違和感なく馴染みます。
無垢材であれば、テーブルとイスが同じように使えば使うほど味わいを増していきます。
そして座面の高さがテーブルの高さと合っていることは、使いやすさを求めるうえで欠かせません。
自身が靴を脱いだ状態で足裏がしっかり床に着く、そんな座面高が理想です。
そこで丁度良いテーブルの高さも決まります。
その際に、肘掛付きのチェアを選ぶのであれば天板の下にアームがしっかり収まるかどうか、も確認しましょう。
この椅子との合わせは、実は一番大切と言っても過言ではないポイントです。
そのうえで自分にとって座り心地の良いものであれば、そこに「ずっと居たく」なります。
そうすることでお気に入りのテーブルと一緒に過ごす時間も増えていくのです。
一枚板テーブル選びは希少性や同じものがないことから、「出会い」とも言われています。
一般的な集合住宅でもポイントを押さえれば、出会いを果たした一枚板テーブルで心地の良い毎日を味わうことができます。
日常なかなか自然と触れ合う機会のない都会だからこそ、毎日「自然」に触れることのできる一枚板テーブルを。
休みの日に家族総出で自然を味わいに遠出するのもひとつですが、自宅で毎日自然を味わうことのできる一枚板テーブルを検討してみるのはいかがでしょうか。
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