「アフリカ材」の一枚板テーブルを主役にするコーディネート
2021.9.6
目次
資源の宝庫である「アフリカ大陸」という場所
私たちが住む日本から約13,000キロメートル。
その遠く離れた広大な大地がアフリカ大陸です。
その面積は日本の約80倍を誇ります。
動物の楽園、というイメージも強いこの大陸は、コーヒーやカカオ、バニラビーンズなどの農産物や木材、先端技術産業には欠かせないレアメタルなどの天然資源の宝庫です。
現代の私たちの生活に欠かせないものがたくさんあります。
熱帯降雨林でとれる個性的で魅力的な木材の数々
こと、今回のテーマである一枚板テーブルがとれる大径木が多いのも特徴です。
樹高・樹形ともに非常にダイナミックなものが多々あるのも「生命の始まりの地」ともいわれる、この大陸ならでは、という感があります。
それらが分布するのは「熱帯降雨林」と呼ばれる地域で、東南アジアや南米のアマゾン川流域にも同じような地帯があります。
そこは「チーク」「マホガニー」「ローズウッド」といった、いまや超希少な銘木が分布していた場所と聞くと、同じような気候であるアフリカの熱帯降雨林でとれる原木、そして一枚板にも大きな期待を抱かずにはいられません。
それらは色合いや木目も北半球でとれる木材のそれと較べ、非常に個性的でもあります。
そういった個性的でありながら多くの人を惹きつけてやまない、今注目の「アフリカ材」を使った一枚板テーブル。
合わせるチェアや周辺に配置する収納家具の素材は、どのようにコーディネートしたら良いでしょうか。
今回は私たち家具蔵でも取り扱いのある、アフリカ材のなかでも特に人気のある樹種とのコーディネートについてお話ししていきましょう。
「サペリ」の一枚板テーブルはこうコーディネートする
その落ち着きと華やかさが同居した色合いで人気の「サペリ」。
中米の銘木「マホガニー」とも良く似たその色合いから「サペリマホガニー」ともいわれます。
「リボン杢」という帯状の模様が独特の輝きを放つ一方で、装飾性の強い一面のあるアフリカ材の中でも比較的コーディネートしやすい樹種です。
このリボン杢は、見る位置や角度によって美しく輝き、見る人を魅了します。
あるいは昼間に入り込む自然光と夜間の室内の照明の下で見た時でも、縞模様の濃淡に変化が生まれます。
同じテーブルでありながら様々な表情を見せてくれる、飽きのこない素材です。
とはいえ、基本は落ち着いた色調ですから明るめの内装のなかで使ってメリハリをつけても良し、ダークトーンの内装に合わせて同テイストのなかに少しの華やかさを加えても良し、と非常に万能性のあることが人気の一因でしょう。
家具の組み合わせも、テーブルとチェアのダイニングセットは同じサペリ材で揃えるのはもちろん王道です。
一方でチェアをウォールナットなどの、より「濃い」色合いのものとすることでビシッと「締まる」コーディネートにしても良いでしょう。
サペリを軸にする場合、周囲を落ち着いた色合いにすることで、より高級感とサペリ自体の魅力を演出し、楽しむことができる空間となりやすくなります。
「ボセ」の一枚板テーブルはこうコーディネートする
フランス語で「瘤(こぶ)」という名前を持つ「ボセ」。
このボセも灼熱のアフリカ大陸、且つ熱帯雨林という過酷な環境で生まれ育つことから、非常に意匠性の高い杢目が現れることで知られています。
例えば「瘤杢(こぶもく)」という杢は、その独特の表情からそれを活かした美術品があり、高い価値を誇ります。
そんな意匠性を持った樹種でありながら、このボセもまた、コーディネートはさほど難しくありません。
その理由は色合いにあります。
これまた銘木として有名な「アメリカンブラックチェリー」、通称チェリーと良く似た赤みから「アフリカンチェリー」ともいわれる(ただし、出自はバラ科とセンダン科、全く違うものです)その色合い、オレンジがかった赤身をまとったそれはどんな空間にも合わせやすいものとなります。
合わせるチェアや周辺の家具はやはりチェリー材がベストでしょう。
同じようなテイストで揃えることで、空間に統一感が生まれます。
そのなかでもその独特の表情や、一枚板テーブルが持つ、波打つような曲線は確実にコントラストを出し、存在感を醸し出します。
あるいはサペリ材同様にチェアをウォールナットで合わせるのもひとつ。
周囲に黒に近い色が入ることは、メリハリを演出し、同時に、互いを引き立たせるものとなります。
「アフリカンシカモア」の一枚板テーブルはこうコーディネートする
「シルバーハート」とも呼ばれる「アフリアンシカモア」。
シカモアはカエデ科であり、このアフリアンシカモアはアカテツ科でもあることから、ボセ同様にその色合いの相似からの名称です。
しかし、色合い以外にもその特徴には共通点が。
それが「縮み杢」という杢目です。
この縮み杢は、カエデ科の代表格であるハードメープル、あるいはトチなどにも現れるもので、木目が波状に縮んで揺らいでいるように見えることから、意匠性を持ってそのように呼ばれています。
この杢は、強風や降り積もった雪の重みによって樹木が曲がったり、枝や自重で幹に荷重が掛かったりすることで繊維が圧縮されて生まれるものです。
アフリカ大陸で育つ木は樹高・樹径ともに巨大なものが多いですから、多くは自重によるものと考えられます。
もうひとつの共通点、それはその絹のような滑らかな質感と光沢感。
その共通点から、ハードメープル材の家具との相性は抜群です。
爽やかで清潔感のある、それでいてナチュラルな雰囲気も存分にある、そんな空間が演出できます。
あるいは同じような滑らかな質感を持つチェリー材の家具を周囲に配置しても、柔らかなメリハリを演出できます。
「ブビンガ」の一枚板テーブルはこうコーディネートする
ブビンガはアフリカを代表する銘木のひとつです。
世界で最も大きくなる樹のひとつであり、その高さは30メートルから50メートル(じつにマンションの10階以上!)程にもなります。
太さも直径で1メートルから大きいもので3メートル以上、とその巨大さは数値を見るだけでも伺えます。
一枚板テーブルとなっても、森の中で見るその存在感同様、「ヴィンテージコニャックのような」ともいわれる濃褐色の色合いのなかに、瘤杢や玉杢といった装飾性に富んだ表情が高級感を持って空間のなかに鎮座します。
落ち着きと高級感を持ち、一枚板テーブルならではの独特の形状はやはり存在感があります。
その存在感を上手く活かすには同テイストのもので揃えるのが一番です。
ウォールナット、あるいはサペリのチェア等は好相性でしょう。
ウォールナットは徐々に色が明るくなってくるのが特徴です。
コントラストを活かしたコーディネートを楽しみながら、使い込んでいくうちにブビンガの色調とも次第に馴染んでいく、そうした無着色でつくる無垢材家具の良さも同時に味わうことが可能です。
ブビンガの深みのある色合いと多彩な杢目を活かす意味でもこの組み合わせはお勧めといえます。
ここまでそのコーディネート例をお話してきましたが、大事なのは「自分が良いと思えるか否か」。
そして、ひとつ確実に言えることは、無着色の無垢材はいわゆる「自然の色合い」を持っているので、決して合わない組み合せは無い、ということです。
希少なアフリカ材の一枚板テーブルは、他の無垢材家具とうまくコーディネートすることで、空間演出の幅が広がり、唯一無二の住空間を手にすることが出来ます。
一枚板のテーブルをご検討中の方。
「アフリカ材」にも注目してみると、そこに素敵な出会いがあるかもしれません。
そして、それを見た目も居心地も良い場所とする為のお手伝いは、私たち家具蔵にお任せください。
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