一枚板に「高級」なイメージがある理由は?
2022.1.5
一枚板のイメージ
「一枚板は高級品である」
多くの人が持つ、こういったイメージは決して間違いではありません。
家具販売店などで展示されている価格はやはり高額であることが多く、どこの住まいでもよく見る、というものでないこともその理由です。
高級旅館やラグジュアリーブランドのショップでは見かけることがあることもその印象を強くしています。
今回は、そんな「一枚板の持つ高級イメージ」について検証していきます。
一枚板に高級なイメージがあるのは「価値があり希少」であるから
まずはなぜ一枚板天板に高級なイメージがあるのかという点から探っていきます。
高級品はなぜ高級品として扱われるのかというと、それは「価値がある」からです。
何故、価値があるのか。
それはずばり「希少」であり「手に入りにくいから」に他なりません。
一枚板テーブルといっても、そのサイズは様々ですが一般的なダイニングテーブルに使用できるようなものを原木から取り出すには、その木の幹の太さは少なくとも1メートル以上が必要です。
一本の木がそのくらいまで成長するには、家具に向いているとされる広葉樹の場合(樹種によっても異なりますが)、樹齢で100年前後、あるいはもっと長い期間が必要です。
そんな木はそうそうあるわけではなく、あったとしても内部が空洞になっていることもままあります。
テーブルにできるコンディションの一枚板天板がとれることは特に現代においてはやはり「希少」なのです。
希少性の原理
数が少ないものやすぐに手に入らないものなど、いわゆる「手に入りにくいもの」を価値が高いと無条件で感じる心理的な現象を「希少性の原理」と言います。
例えばダイヤモンドなどは、他の宝石類に比べて採掘量がとても少ないことから、他の宝石より希少性が高くなります。
そのため、ダイヤモンドからは「欲しくても手に入りにくいもの」という高級イメージを感じることができるのです。
一枚板天板においても同じことが言えるのです。
世界に一つだけ、が生む価値
あるいは「世界に一つ」「他の人が持っていない」ということが価値を高めることもあるでしょう。
それが「高級」というイメージにつながることがあります。
誰もが持っているもの、すぐ手に入るものに人は高級なイメージを抱くことはありません。
一枚板天板はひとつひとつが異なる形状や表情を持ち、そのどれもが唯一無二。
まさに「世界で一つだけ」「自分だけ」のテーブルとなるのです。
同じものが一つとしてない、ということはそのもの自体に価値を生み出します。
その価値のイメージの集合体が「高級」であるのでしょう。
価値の有無は「自分次第」で価格の高低ではない
価値、という言葉が何度も出てきました。
そう、大事なのは高級なイメージや実際に高額であることではなく、その人がそのものに抱く「価値」が大事です。
極論を言えば、一枚板天板に興味が無い人はいくら高額であってもそこに一定以上の価値を見出すことはできません。
他のものでも同じことが言えるでしょう。
仮にあるものを指して他の大多数の人が「これは良いものだ」と言っていて、自分はそれではない他のものが一番良いと感じるとします。
それが自分にとって世界で一番素晴らしいものなのです。
家具販売店で見る一枚板天板の価格にはそれぞれ、その価格が付くだけのそれなりの理由があります。
しかし、自分が選んだものがそれより価格が低いからといってそれに価値が無いわけではありません。
大事なのは「自分がその一枚板天板を本当に気に入っているか否か」です。
道具として使いやすいことも重要
また、一枚板天板をテーブルとして使用する場合にはあくまで「見て愛でるもの」ではなく「食事や作業をする場所であり道具」という機能を十分に果たすことができなければ、やはり家具としての価値は目減りします。
同時に毎日使用するものですからお手入れのしやすさなども重要です。
使い勝手が悪いものはどうしても愛着を持てなくなってしまいます。
折角選んだ世界に一枚のテーブルが「使いにくいから」と手放すことになるのは忍びないものです。
一枚板天板は確かに高級品のジャンルに属するもので、それは世間のイメージによるものや実際の希少性から生まれるものです。
実際に高額であるものも多く、購入には思い切りも必要になります。
そんな高額品はやはり長く使用したいものです。
そして一枚板天板はトレンドや流行に左右されない、まさに「一生もの」といえるものです。
それだけに道具としての機能性や自身がそれに入れ込むことのできる要素があれば、その価値もまた変わらず、長い期間使用できるものとなります。
高級なイメージは、それが発する価値から生まれるもの。
しかし本当の価値は自分にとってどれだけ思い入れがあるかどうかです。
私ども家具蔵でご用意する数ある一枚板天板にも、中には掘り出し物もあります。
家族と一緒に暮らすパートナーとしてふさわしい存在かどうかも見極めて自分にとって最高の一枚板を選びましょう。
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