チェリー材のチェアやテーブルによくみられる特徴とは
2022.4.11
目次
チェリー材は広葉樹材である
温かみを感じる赤の要素の強い色合いが特徴的な「チェリー材」。
このチェリー材を使用した家具は非常に人気があり、多くの家庭で愛用されています。
チェリー材はいわゆる「広葉樹材」であり、これは家具、それも無垢材家具を製作するには非常に「向いている」材料です。
強度があり、荷重や揺れに強いことは日常使用する多くの家具にとってなくてはならない性質と言えます。
無垢材テーブル・無垢材チェアとその他の家具との違い
そのようなチェリー材で作られる無垢材家具の代表的なものといえば「テーブル」と「チェア」でしょう。
無垢材を使用して作れられるものは「無垢材テーブル」「無垢材チェア」というように呼ばれ、合板などの木質系加工材料を使用した大量生産品とは一線を画して語られます。
無垢材とはわかり易く言うならば原木・丸太の状態の木から伐り出した板材のことで、いわば「木そのまま、木そのもの」といえます。
一方で木質系加工材料は、木の繊維を固めたものやベニヤを積層したものにプリントしたもの、あるいはコンマ数ミリまで薄くスライスした突板を貼り付けたものであり、一見「木のテーブル」ではありますが、その中身は大きく異なります。
無垢材家具は「質感」と「耐久性」に優れる
大きな違いは「質感」と「耐久性」でしょう。
質感については、特に着色を施さない「無着色」で作られたものは幾重もの色合いが折り重なって「その色に見える」ことで、着色したものと比較した際の奥行き感とも言うべきものがまるで異なります。
そのようなものは手触りも良く、それでいて長く使用していくうちに色合いも変わっていくので、時間が経過しても古びていくのではなく逆に良さを増していきます。
それは傷などがついてもそれが味わいになることを意味し、その傷も削って直すことができるのです。
そもそもが丈夫なものでありながら、傷みも味になり、且つ修復もできるという点で、耐久性においても無垢材家具は、木質系加工材料を使用した家具よりも優れていると言えるのです。
本物志向が強まり、サステナブルであることが求められる現代。
着色せずに作られる無垢材家具は 「一生ものの家具」として多くの人を魅了しています。
チェリー材の家具の人気の要因は色合い・コーディネート性・味出し要素
その中でチェリー材は常に高い人気を誇ります。
それは冒頭で触れたような、その独特の赤みの強い色合いも一つの要素でしょう。
飴色とも表現される色合いですが、こちらも様々な色合いが入り混じってそのように見えているということもあって、不思議とどのような空間でも合わせやすいものとなっています。
フローリングひとつとっても、明るいものから濃い色合いのものまで、畳にも良く合います。
壁材や建具の色合いも選ばず、それでいて木の家具を取り入れる際にはあって欲しい要素である「温かみ」「温もり」をしっかり感じることができる。
そのうえで、これも先程触れた経年変化による色の変化も大きく、その差や速度はもはや劇的と言っても過言ではありません。
このような「味出し要素をしっかり楽しむことができる」という点もチェリー材家具の人気の要因です。
チェリー材とは「アメリカンブラックチェリー」を指す
このような無垢材家具で使用されているチェリー材とは、主に北米産の「アメリカンブラックチェリー」のことを指します。
かつては、中南米産の銘木マホガニーとも並び称され、「ニューイングランドマホガニー」とも呼ばれています。
耐久性や加工性に優れていて、人とのつながりは家具以外にも様々です。
樹皮から咳止め薬や強壮剤が生成されたり、パイプの材料として高い評価を得ていました。
赤みの強い色合いが特徴のチェリー材には、その他にも多くの特徴が存在します。
チェリー材の「キャラクターマーク」
木材にはその独特の表情を指して「キャラクターマーク」という呼称で呼ばれるものがあります。
これは、簡単に言うと木の生長過程で出来る痕跡のことです。
チェリー材に顕著なのは「ガムポケット」「さざ波紋(リップルマーク)」といったところです。
このような表情の大小、あるいは有無は人によって好みがあることも事実ですが、チェリーという希少な木において、家具の材料が採れるまでに大きく生育したなかで生まれた個性であると考え、是非それを愛でていただきたいと私ども家具蔵は考えています。
ガムポケットとリップルマーク
ガムポケットは樹木の成長段階において細胞の隙間に滲み出た樹脂が固まった痕が黒い点や線として残ったものです。
生命力が強い高樹齢の木ほど多くみられるものであり、さざなみ紋・リップルマークは気候の影響などにより、縦に流れていく木目に対して、横方向に線状の杢が入ったものです。
波を打っているような、緩やかで独特な表情は見ているだけで癒されます。
自然光や照明の光によりキラキラと輝きを増し、日中と夜では魅せる表情が異なるのも大きな魅力。
特にチェリー材のダイニングテーブルであれば、様々な角度・距離から天板を眺めてみるのも楽しみのひとつです。
もともと木目もそこまで大きく主張せず、優しい表情のものが多いチェリー材は、木肌が色濃く変化することでその存在感が空間の中でどんどん増していきます。
ただそれは、やみくもに主張するものではなく、徐々に空間に馴染んでいくような穏やかなもの。
ガムポケットやリップルマークも、その空間に自然と溶け込み、数年で、まるで何十年も前からそこにあったかのように空間との一体感を演出します。
テーブルやチェアは毎日使って、毎日触り、毎日目にします。
自宅という空間がどういうものであってほしいのか。
「癒し・安心・やすらぎ」を求める方にはチェリーはうってつけの木かもしれません。
そのようなチェリー材でつくられた無垢材家具は、私ども家具蔵でもブランド創設当時から定番材として数多く取り扱っています。
長年培ってきた職人技で生まれる一生もののチェリー材家具、一度味わってみてください。
家具蔵の無垢材チェリーで製作した家具のある暮らしの事例はこちらから
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